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知事定例記者会見(4月4日)

質問事項

2.島根原発関連について

 

 

○中国新聞

 済みません、きのう、要はいわゆる古い原発の運転延長の認可についての規制委員会の方針決定というのがあって、特別点検というのをやってくださいよと、特別点検。そういう点検をやった上で、それを審査して、個別のプラントごとに安全性をチェックしようという方針が出たんですけど、知事のきのうのコメントの段階では、運転延長を認可する際の具体的な審査基準がまだ示されていないと。今後の状況、国の具体化の動きを注視するということだったんですが、結局法律の、原子炉等規制法の大枠の中では40年が原則だけども、1回に限り20年間延長できますというのが去年の9月にもう公布されているんですけども、その要は詳細なところについて今徐々に固まってきている段階で、その中で、この特別点検というのが一つの手段として、安全性チェックのための手段として出たわけですけども、結局、ちょっと規制委員会の方にも取材をしたんですが、今の段階では、一応法律で一度に限り20年延長できると言ってる以上は、審査はもう満遍なくしますと。審査した結果、動かすとか動かさないとかいう判断は、また後になるけども、審査する前からはねますよということはないというふうに規制委員会は言っとるわけですけども、ということは結局、すぐに廃炉とか、そういう判断がなされるわけじゃなくて、結局この事業者が特別点検をやって、それで国が判断していくかということになると思うんですが、非常に何というんですかね、今回示された方針というのはあいまいで、結局個別の要はプラントの審査になるということなので、何か決まったようであんまり決まってないものなのかなという、個人的にはそういう気がしているんですが、国として、そういう老朽化原発への考え方を具体的に示してほしいと以前に知事、言われてましたが、改めて今の知事のお考えをちょっとお聞かせください。

 

○溝口知事

 法律でいろんな枠組みができておって、それは非常にごく大きな枠組みですからね、それをどういうふうに実行していくか、実施していくかというのは、政令、あるいは規制委員会の規則等で定められるわけですね。きのうの段階、きょうの段階等で我々の方の防災部の原子力関係の部局も規制委員会に連絡をとったりして、状況なんかもよく聞いておりますが、また点検の大きなやり方はきのうの段階でも出ておりますけども、それを具体的にどういうふうにするのかとか、そして例えば原子炉の老朽化ということがあるわけですね、中性子が当たって原子炉の強度に影響が出てくる。そういうものを評価もするといいますか、チェックもするというようなことを書いてありますけれども、そういうものについて、どこまで、その評価の仕方とか、そういう点まではまだ詳細がよくわからない感じがしますね、そこら辺も聞いてもらっていますけども。要は技術的ですけども、去年の法律がたくさん通って、その施行の関係等が非常に複雑な仕組みになっておりますね。一つは、規制委員会は去年の9月19日に設立をされて、それから10カ月以内に原子炉の関係の規制法を施行すると。施行は多分、政令を発布して、こういうことで施行するということになっていくわけですけども、政令でするときに、既に近々40年というものもありますからね、そういう意味では、3年の猶予というのを設けるわけですね。設けますと、それが2016年の7月18日になるんですか。それから1カ月、1年3カ月から1年前の間に申請をしなさいと。申請する場合には特別点検を終えていなきゃいかんと。その特別点検の内容がどういうところになっているかというところは、概略は出ていますけども、どういう点検をして、点検に伴っていろんな修理をしたり新しいものをつけ加えたり、いろんなことをしなきゃいかんわけですね。そういうものの点検をして、それで申請をするということになるんですね。

 それから、申請して、じゃあもう一回そういうバックフィットということになるんでしょうが、ちゃんと行われているかどうか、あるいは老朽化の度合いなんかによって個別の炉ごとに、いつまで延長し得るかということを決めていこうという、そういう枠組みですからね、まだ詳細を詰めるのはまだこれからじゃないでしょうかね。だから、そういう過程でどういうふうな扱いになるのか、きのうの段階での報道等で規制委員会の委員長も答えておられましたけれども、それぞれ若干長い時間かかるようですね。特別点検に1年ぐらいかかるかもしれないし、それから審査にも1年ぐらいかかるかもしれませんし、そんな状況ですから、まだまだこれからも規制委員会の検討を見ていきませんと、現実にどうなっていくかということは、私どもから何か言えるような状況ではないというふうに思います。

 

○中国新聞

 結局40年運転を原則としながらも、結局特別点検をやったところに対しては全部審査をしますというふうに言ってるということは、その原則というのが一体どこに行ったんだというような批判もあるんですが、その辺に関してはどうですか。

 

○溝口知事

 そこはちょっとわかりませんね、内容がまだ。さっき申し上げたような、特別点検がどういう点検をされるのか、あるいは点検の結果、バックフィットをどういうふうなところまでやられるのか、そういうサブスタンスにかかわるところがまだ十分決まってないといいますか、そういう状況ではないかというふうに思います。

 

○中国新聞

 今回の国の方針というか、老朽化原発の方針について、率直に、何といいますかね、結局特別点検をしますよというのは出たんですが、細かなところは出てないということに対して、もうちょっと詳細に説明してほしいと......。

 

○溝口知事

 それはまだ時間がかかるということでしょう、どういう点検をするかとかね。

 

○中国新聞

 ということは早く、どういう詳細かというのを示してほしいというよりは、どちらかというと......。

 

○溝口知事

 それはやっぱり、じっくり専門家の意見を聞いたり、パブリックコメントをしたり、いろんな丁寧な手続をやっていくということは大事でしょうね。

 

○山陰中央テレビ

 関連して、中国電力は40年以上の延長にも対応していきたいと、規制委員会の点検内容なども見きわめながら、ただ、前提としては延長していく方向で進めたいというふうにコメントをしていますが、逆に40年より先、運転していく場合に知事として中国電力さんに求められること、望まれることは。

 

○溝口知事

 中国電力に望むというよりも、原子力規制委員会がどういうふうにされるかということにかかっているんだと思いますよ。電力会社の考えであるとか希望であるというよりも、現段階では規制委員会がどういうふうな手続、基準等を設け、あるいはバックフィットをどういうふうにするか、その審査をどういうふうにするか、そういうところをきちっと、規制委の側でよく各方面の意見なども聞きながら整理をされ、まとめられるということが大事でありまして、そこはこれからだというふうに思います。

 

○山陰中央新報

 済みません、例えば1号機を再稼働した場合、最終的な終わりというのは、60年というところで区切られてるわけですけれども、40年を超えた原発に関しては、結局60年、上限で20年延長といっても時間がかかればかかるほど稼働の時期というのは短くなってくるという考え方みたいなんですけども、安全はもちろん担保して再稼働するべきだと思うんですけれども、そのあたりで時間がかかると、なかなか、島根原発の場合は多分10何年とか、そのぐらいしか稼働できない可能性というのも出てくると思うんですよ。それについてはどういうふうに。

 

○溝口知事

 コメントはありません。ちょっとわかりませんから。

 

○山陰中央新報

 わからないというのは。

 

○溝口知事

 個別に規制委員会がそういう仕組みをつくられてチェックをして、いろんな条件を課して、それで決まっていきますから、まだそこら辺わかりませんから、今あなたが言ったようなことについて具体的なコメントをするのは難しいですね。

 

○毎日新聞

 1号機については、2010年の3月30日に例の点検不備が問題でとまって、それからもう丸3年ですよね、とまってる状況です。さらにそこから7月の新安全基準、さらにその後の特別な審査ですか、なんかも含めると、かなり長期にわたってとめ続けるということになりそうな雰囲気ですけれども、逆に、余りにとめてる期間が長いと、プラントとしてもう一回動かすのは大丈夫なのかなという懸念もあるんじゃないかと思うんですが、その辺、知事はどうお考えですか。

 

○溝口知事

 そういう技術的なことは私もわかりませんが、そこら辺は当然、規制委員会がよくチェックをされなきゃいけませんし、我々の方もそういう段階では、いずれにしても専門家の意見もよく聞いて対応していかなければいけないというふうに思っています。

 

○毎日新聞

 例えば長くとめていると、当然運転する、運転に当たるような方なんかでも、なかなか本当に動かしてないので、その辺の技術の伝承とかも難しいんじゃないかなと思います。実際、敦賀のもんじゅなんか、95年のナトリウム漏れでとまって、その後10数年にわたってとまったまんまになって、一度動かしましたけれども、結局トラブルでまたとまってしまったというように、前例としてそういう、なかなか長期にとめてたものを動かすというのは難しいという前例も既にありますけれども。

 

○溝口知事

 それは、おっしゃるようなことはあり得るでしょうけれども、具体的にどうかというのは私は、それはその段階で規制委員会がどう判断をされたり、判断の根拠だとか、あるいは規制委員会以外の人の意見などもよく聞いて対応すべき課題じゃないかというふうに思います。

 

○毎日新聞

 知事としては、どういうふうにお感じですか、長くとめているのを動かす......。

 

○溝口知事

 いや、私は、だから一般論は、あなたのおっしゃったとおりかもしらんけれども、具体的にはわかりません。

 

○山陰中央新報

 ただ、いま一度、とめておく期間の長さも今言う懸念であったりとか、それから今の安全基準、安全性をどう担保するかという問題であったり、それを県として判断して、県民に対して安全だと言える、その基準、県としての判断する基準って、あくまでも規制委員会ですとか、そういう判断をじっくり見守ると。それに即したというか、準じるという判断になるんでしょうか。それとも県としてそれは見方、ラインというのがあるのか。

 

○溝口知事

 いや、それはやはり、まず規制委員会がどういう、国がやることですからね、国がどういうふうにされるかというのをよく注視をしなきゃいかんと思いますし、国の方も各界からいろんな意見を聞かれるでしょう。それからパブリックコメントもあるでしょう。それはやはり専門家がよく検討されるということが大事なことですね。

 

○毎日新聞

 そういう今回の新安全基準について、国も今後パブリックコメントなんかを求めていく、これまでにもやってますけれども、そういう中で、県が県としてのルートで規制委に対して何らかの意見を言うということもできると思いますが、例えばパブリックコメントのルートを使って県として意見を述べるって、そういうようなことはないですか。

 

○溝口知事

 県がやる場合も専門家の意見を聞かないといかんでしょうね。この前も安全顧問の会議を開きまして、国は状況を説明をして、安全顧問の方々もお聞きをしたりしましたが、やはり国がどういう考えで、どうしているということを一般的によく詳細に説明しないと、専門家の方もコメントしようがないということじゃないかと思いますね。現状では、安対協の前に県の原子力安全顧問の方々に対して規制庁の方から現在行われている新安全基準についての説明をされましたけれども、そこで何か細かいところまでの議論は、まだ出てくるような段階ではないような感じでしたね。だから、もう少し規制委員会の動きなどをよく見ながら、安全顧問の方々にも我々の方からまた意見をお伺いをするということをやっていきたいというふうに思います。

 そういう中で、あなたが言われるようなことについてあれば、それは規制委員会の方に我々の方から伝えるということもあると思いますけれども、今の段階でどういうことになるのか、そこはやはり規制委員会の検討、情報の公開いかんによるだろうというふうに思います。

 

○毎日新聞

 これまで新安全基準について県から規制委員会に対して何らかの意見を具申したりとかですね......。

 

○溝口知事

 意見というか、照会なんかはいろいろ専門家、うちの事務方のレベルでもやっておりますしね、きのうの40年についての、きのうからきょうも、いろいろ私の方から聞いてくれというんでいろいろ聞いてます。

 

○毎日新聞

 情報収集ではなくて、県としてここをもっと交渉してほしいとか、そういうようなことについては。

 

○溝口知事

 いや、だからそのためには、それは専門的なあれがないとだめですよ。

 

○毎日新聞

 それは、これまで一度もそういうようなことはしてらっしゃらないということで。

 

○溝口知事

 いや、まだそこまで行ってませんね。安全基準なんかも、そんな詳細なところまで、基本的なところはやはり規制委員会、専門家の間でやられていますから。もちろんあれば安全顧問の方々からありましたら我々も言いますし、我々も安全顧問の方々には、ああいう会合だけでなく、電話でいろいろお聞きをしたりするということもありますから。

 

○毎日新聞

 ただ、7月に新安全基準というのが決まっている段階で、随分もう規制委員会の方でも審議が随分煮詰まってきている段階であると思うんですけれども、これからパブコメとかもあるとは思いますが、ただ、随分煮詰まってきているところで、最後の最後になって、例えば島根県の方が、いや、ちょっと待ってくださいよみたいなこともなかなか聞いてもらえないんではないかと。

 

○溝口知事

 いや、今の段階でそういう問題があれば、それは島根に限らず全国ベースで皆さん専門家がおられますから、我々はそういう動きもよく見ながら対応していきたいということです。

 

○毎日新聞

 ということは、裏を返すと、今、現時点では島根県としては規制委の動きというのは大きく考えを異にするようなものではないということでしょうか。

 

○溝口知事

 そこは、ないとか、今の段階で言えるわけじゃありませんけども、あればやっていきたいということであります。

 そういうのを安全顧問の方々の原子力関係等、人数もふやしたりしておるわけでしてね。

 

○毎日新聞

 済みません、昨日、委員会の後に田中委員長の会見もあったようなんですけれども、その中で、安全基準という言い方を規制基準という言い方に変えるというようなお話が出てて、そういう方向になるんではないかなと思うんですけれども、この言葉を「安全」から「規制」に変えるという部分については、単なる言葉を変えただけというふうにお感じかもしれませんが、何か感じられるところはありますか、そこについて何か。

 

○溝口知事

 たしか委員長は、何かコメントをされているのが報道されていましたよね。

 規制委員会のお考えに基づいてそういうふうにされたんでしょうが、それは一つの考え方でしょうね。

 

○毎日新聞

 どんなことでも一つの考え方だとは思うんですけれども、一つの考え方ではないものというのは世の中に何もないと思いますので、ですけども、知事としては「安全基準」という言葉を「規制基準」という言葉に変えるということについては、何か。

 

○溝口知事

 コメントはありません。

 

○毎日新聞

 コメントはないですか。

 

○溝口知事

 はい。

 規制委員会は、やはり日本の国内でもいろんな経験のある方が選ばれ、もちろんいろんな意見はあると思いますよ。規制委員会自身も、規制委員会で議論する前に専門家を集めて案のようなものをつくってもらったり、いろんな意見を聞いてやっておられますからね、格別規制委員会のやり方に大きな問題があるというようなことは今あるわけじゃありませんから、規制委員会の努力をよく見ながら、我々も安全顧問等の意見があれば、よく聴取をして対応していきたいというのが私の考えですね。

 

○毎日新聞

 例えば県も原子力安全顧問であるとか、原子力安全対策課であるとか、「安全」という言葉を使ってますけれども、規制委のこういう「安全」を「規制」に変えるというような言葉に、例えば追随されるとか、別の言葉を当てられるとか、そういうようなお考えというのは。

 

○溝口知事

 いや、我々はやっぱり安全が大事なんじゃないですか。

 安全にやってもらいたいと。規制委員会の方は、委員長のコメントを見ると、安全基準と言うと、その基準を満たせば、もうリスクがゼロになるように誤解されるといけないから「規制基準」というふうにするんだというようなお考えじゃなかったですか。それはだから一つの考えじゃないかということです。我々の方は、安全なやっぱり基準をつくってほしいという気持ちがありますからね。で、安全に運転してもらいたいという気持ちがありますから、規制の方は規制当局の側のお考えじゃないですか。

 

○中国新聞

 今お話を伺ってると、その安全顧問ですね、県の安全顧問の方の意見はすごく重視されるんだろうなということがよく伝わってくるんですが、今、ああいうふうに安対協の前に会合を持っているだけですが、7月の安全基準が出ますよね。今、知事の中では、どのタイミングで、7月にその施行、出そろった段階で聞くのか、その前に聞くのか、またああいうふうに招集したりするのか、どういうふうな今、考えを持ってらっしゃるんでしょうか。

 

○溝口知事

 それは、規制委員会の作業とか、規制委員会の情報公開の進展に応じて考えていきたいので、今どうするということを、計画を決めているわけじゃありません。適宜適切にやっていきたいということです。

 

○中国新聞

 間違いなく安全基準が固まったら、それに対して知事として原子力安全顧問に意見を聞いて、聞くというのは間違いないわけですね。

 

○溝口知事

 それはやります。

 


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