3月20日質問事項10
10.教育委員会制度改革案
○毎日新聞
済みません、話変わるんですけれども、国が今検討している教育委員会改革について、与党は教育委員会改革の案なんかをつくって、今、野党もいろんな案を出したりして、教育委員会の制度をどうするかというところの議論が今国会でも進むというような流れになっていると思いますけれども、知事は現状の教育委員会制度をどういうふうに評価してらっしゃいますか。
加えて、与党が示している、どちらかというと首長さんの権限を多少強めているような流れだと思います。県も当然教育委員会ありますし、そうなると、首長の権限ということで、溝口知事の権限というところも入ってくると思うんですけれども、現状の改革案についてどういうふうな見解を持ってらっしゃるか。2点お願いします。
○溝口知事
そういう大きな問題を今聞かれても、すぐには答えられませんね。ざっくりした話で誤解を、間違って理解されても困りますけども。
○毎日新聞
現状の委員会制度をどう思っているかというのはどうなんですか。
○溝口知事
だから、それは現状というのを何によって、何を中心に判断するかにもよるでしょうね。
○毎日新聞
いや、知事がその辺をどういうふうに考えているかというのは、県民にとっても貴重な情報ではないですか。
○溝口知事
いや、そこはね、非常に一言で言うのは難しいですね。それは、私が感ずるのは、これは感想みたいな話ですよ。やはり教育というのは大変重要な仕事ですね。それからそういう仕事をちゃんとやっていくためには、学校の現場をやっぱりよく知らないといけませんね。学校で何が起こっているか、子供たちはどういう心情にあるのか、何に困っているのか、あるいは先生方はどう思っているのか、あるいは保護者の人たちはどういうふうに考えておられるのか。非常に多くの方の考えがあって、それが一つにまとまってないわけですよ、いろいろ相反する問題もあって。だから、私の感想を言えば、やはりそういうものに対して、そういう教育行政を行うということになると、やっぱり大勢の人からいろんな意見をよく聞く、そしてその時間がないといけませんね。それからそういう現場をよく見たりする時間がなきゃいけませんね。だから、相当のエネルギーを教育の責任者としてやろうとするとつぎ込まないとできない仕事だと思いますね。
だから、そういう意味で、だからどうしたらいいというのが言えるわけじゃないんですけれども、今の体制は、教育については教育委員会を中心として、そして市町村の小・中、初等教育については市町村の教育委員会が中心になっておやりになっている。県は助言をしたり、県の教育委員会はそういう立場ですね。そういう意味で、私はそういう意味でいろんな問題が出ていることも事実ですから、それで問題が出ているのも、いろんな問題がありますね。いじめの問題も、これは大きな問題ですけれどもワン・オブ・ゼムですね。子供の教育自身をどうするかというのは、またこれ大きな問題ですね。世の中が大きな変化をしている、そういうときに子供たちがどういう教育を受けたらいいのか、どういう教育をしたらいいのか。なかなか必要だからできるだろうなんていうことじゃないですね。物すごいエネルギーを投入しないとできない仕事じゃないかというのが私の感想ですよ。だから、ある意味で、そういう教育委員会のような教育にかなりエネルギーを投入してやれる人がやっぱり相当程度いなきゃいかんと。
○山陰中央新報
今、知事、いじめの話も出ましたけど、大津のいじめの事件があって、そのときになかなか市教委も学校現場もきちんとした対応をとれなかったということで、昔から言われてますけど、それで教育委員会会議の形骸化みたいなのも言われている中で、その中で今回の教育委員会制度改革という話が出てきているんですけども、その改革しなきゃいけないというところについては理解というか。
○溝口知事
それは一定の、今度の法改正でしたか、一定の仕組みはできましたね。まずそれをやっぱり実行しないといけないですね。
○山陰中央新報
ということは、今の教育委員会制度ではいろんな問題があるから、やっぱり改革しなきゃいけないというところは。
○溝口知事
それはあるわけで、大体枠組みは新たにできているわけじゃないですか。
○山陰中央新報
はい、ええ。
○溝口知事
だから、そこのところを言っているんじゃなくて、今後さらにの話を問うてるわけでしょう。
○山陰中央新報
改革の必要性というのは知事としても。
○溝口知事
だから改革もいろいろあるということを申し上げているわけですね。だから、当座の話としては一応できているというか、やらなきゃいかんことがあって、我々がそれはやりますけどもね。だけど、大きな意味でどうするかという問題になると、それは一言、二言じゃあ言えませんが、感想といえばね、それはやっぱり教育というのは大変大事な仕事だし、それから教育の実態に近い人たち、よく知らないとできないということを申し上げたと。
○山陰中央新報
そういう意味で、新しい制度というのは、今、与党間で合意されてますけども、首長の権限が非常に強まったと、今に比べたら強まっていて、もしこのままいくと、知事にとっても権限は与えられるということになると思うんですけども、その部分についてはどういうふうに思われますか。
○溝口知事
そこは、議論の状況を見てからですね。
○毎日新聞
改めて今、済みません、いろんな問題が出ているのも事実というふうにおっしゃったんですが、そのいろんなの部分、もうちょっと具体的に、どういった問題があると。いじめの部分もおっしゃいましたけど、それ以外に何がある……。
○溝口知事
いやいや、問題かどうかは別として、子供たちがやはり健全に育っていくために、と同時にいろんな知識を身につけたり、あるいは考える力をつけたり、いろんな要素があるわけです。それで、日本の社会自身もやや停滞する社会になってきておりますね。それから国際的な競争も非常に厳しくなっている。だから、今までのような企業社会も大きな変貌を遂げているわけでしょう。そういう中で人が一生安心して暮らせるような体制づくりを大人がやらなきゃいかんわけですね。それは教育に限らない大きな問題ですよ。だから、そういう意味で、そういう大きな変化の中で教育というものをどう考えたらいいかという問題が私はあるんじゃないかと感じているから、いずれにしても大事なことなので、よく考えてしなきゃいかんし、それから教育に責任を持った人が、それに相当のエネルギーと熱意を持ってやらないと、とても対応するというのは難しいだろうと。
○毎日新聞
済みません、先ほど、あと質問の中で、私の聞き間違いだったらあれですけど、なかなか首長だからできるというものではないというようなお話も最後おっしゃってましたね。
○溝口知事
いやいや、誰もができるということじゃないでしょうと。だから、教育の問題を責任を持ってやろうとすると、その問題に相当のエネルギーを費やすことが必要だろうということを言っているわけです。
○毎日新聞
すると、だから、もしこれで改革が進んだら、首長の権限が強くなるということは、知事も首長として教育に大分力を注がないといけない……。
○溝口知事
いや、だからどういうふうに権限が強くなって、どういうことをしなきゃいかんというのがまだ十分わかりませんからということを申し上げている。はい。
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