質問事項
3.エネルギー条例制定直接請求について
○毎日新聞
済みません、条例の話で、直接請求の条例の話で、ちょっと話はずれるのかもしれませんが、先ほど一番最初に財政収支見通しのお話のときは、知事、経済がどうなる、日本経済がどうなるか、不確定な要素もあるし、国際経済がどうなるか、不確定な要素もあるし、いろいろわからない部分はあるけど財政見通し頑張りますという結論だったと思うんですが、条例案についてる意見の場合は、いろいろ不透明な要素があるのでできませんというような形で、途中までは同じ理屈で来てるけど、最終的に頑張りますという結論と、条例は慎重になったほうがいい、かなり否定的な意見に分かれているわけですが、その違いというのは単純にもう条例という、拘束力のあるものかどうかって、そこだけですか。
○溝口知事
この条例案では、先ほど来申し上げているように、2つの問題があるわけですね。自立地域を例えば県内で策定するためには、策定して実行していくというためには、事業が成り立つように、例えば電力を買ってくれる保証とか、そういうものがないと事業が現実に進まないわけですよね。それからいろんな小発電の電気が出た場合に、それをどういうふうに安定して供給していくかとか、そうなると一定の技術革新が必要ですから、いろんな対応が必要ですからね。だから、そういうものがある程度、それも予測をしなきゃいかんでしょうけれども、ある程度予測して、県全体として自立できるようなものに持っていくというのは、一定のそういうものがある程度なきゃ、なかなか現実のものとしては難しいんじゃないかというのが第1の意見ですからね。そういう論点で言っておるということですね。
○毎日新聞
実現の可能性があるかないかという、そこってことですね。
○溝口知事
いやいや、可能性も含めでしょうけれども、計画を実効あるものとしてつくるということは難しいんではないかということです。
○毎日新聞
実効あるものとしてつくることが難しいと......。
○溝口知事
だから、それもそれは程度の問題ではありますよ。ただ、国の場合、今回の再生エネルギー、いやいや、エネルギー基本計画においても、最初の3年間は再生可能エネルギーも、言葉はちょっとはっきり覚えていませんけれども、強力に推進していくというようなことは書いてありますけれども、それをどういうふうに、じゃあその後もどうするのかというようなことが不明なわけですね。だから、前から申し上げているように、理念的にこういうものをどうするかというものと、実行計画をつくってやるというものですと、やっぱり県の場合は県としてある程度実行できるものでないと、そういうものはつくってないわけですよね、条例によっては。
○山陰中央新報
知事、エネルギーの自立という文言がなければ、今回、肯定的な意見を出されておられたんですか。
○溝口知事
そこは、いずれにしてもこの条例案の内容に関する話は今、コメントをするのは、しませんということです。
○中国新聞
知事、ですから、先ほどの、しつこいですけども、会談の中身で私が取材で聞いてる話、知事が議会や公の意見交換なんかで言われてるところと違う理由のところも言われたんじゃないかというところは、今、どちらにしても議会の途中であるというのと、非公開が条件だったということで、それ以上はもう言えないということですか。
○溝口知事
というのと、保母さんがどういう文脈で言われたかというのを僕が聞いたわけじゃないから、それはあなたが聞いたのかもしれませんけども、どういう文脈で聞いたのか、はっきり直接聞いたわけじゃありませんから、どういうふうにまとめておっしゃっておられるのかわかりませんからね、そういうものに対してコメントするのは適当じゃないということです。
○中国新聞
よろしいですか。
脱原発を求めたエネルギー条例制定の件ですけども、5日の総務委員会で制定は否決されまして、本会議、11日の最終日の日も否決の見通しが今強まっていますけども、これで、この件で3月の1日の土曜日に県庁の知事室で請求側の幹部の2人と知事が会談をされたということをちょっと取材で聞いたもので、それをちょっと確認させていただきたいんですが......。
○溝口知事
はい。
○中国新聞
まず、ちょっといいですか。知事、最初に請求、2月7日に来られたときに、そういう請求者の、非常に県民の関心も高いということで、県の考えをわかりやすく説明していくというふうに言われました。今回、そもそもこれ、聞くところによると、非公開というのが前提の、条件の会談だったと。これはなぜ、これをまず非公開にされたのかということと、その中でどういう話をされたのか。45分ぐらい話をされたということなんですけども、知事の意見をつけた、否定的な意見についての根拠を問うということだったと思うんですけど、知事としてどういう話をされたのか、ちょっとそこをまず確認させてください。
○溝口知事
いやいや、それは提出があったのが2月の......。
○中国新聞
7日。
○溝口知事
7日でしたね。
○中国新聞
はい。
○溝口知事
その前の段階も一回お会いしたと思いますけれども、先方のほうでこちらの、それから提出された後、県の考えを説明したりすることがありましたし、それからこちらへ来られたことが、私のほうに来られたこともありますね。それで、あちらの言及されたのは、土曜の話ですね。それは先方のほうからぜひ話をしたいということがありましてね、それはその前の週、その週の初めごろでしたか、いろんな県の数字がどういうふうに作成されているのかとか、質問書が提出されたり、あるいは緊急提言というのが提出されたり、それについて説明も公開の場でやりましてね、これが随分先方からも多くの方が来られて、それで皆さんもあれして行いましたけれどもね、それで大体おわかりいただいたかなと思っておりましたが、ぜひ私自身にも会ってお話ししたいという御要望がありましたからね、週が明けるとそういう時間もありませんので、週末、一定の時間をして、一応のもう説明などは終わってますから、代表の方に、じゃあお会いすることはしましょうということでお会いしたということでありまして、説明は公開の場で済んでおるということです。しかし、ぜひお会いしたいということなので、じゃあお会いしましょうと。そうなりますと、週末でもありますから、意見をお聞きするということですから、代表の北川さんと保母事務局長ですかね、と私がお会いしましょうということで、うちの事務方もいましたけれども、3人で先方の、私に直接お話ししたいということでお聞きをしたということです。
それで、私のほうはその前日、27日でしたかね、先方に正式にこちらの考えを回答という形で文書で説明していますね。だけど、私の考えもお聞きしたいというんで、私からもお話をしたということであります。それ以上はありません。
○中国新聞
今の説明ですと、説明は公開の場で済んだということで、非公開を条件に会われたということですか。
○溝口知事
私のほうは、代表の方を含め、それからほかの提出者も含め、それからいろんな関係者も含め、たしか27日に3時間かたしかそこらかけて説明をさせていただきましたからね。だから、そちらでもういろいろお答えはしましたが、しかし、私の考え自身を私から直接聞きたいということなので、それならじゃあ少人数でね、意見交換をしましょうかと、意見をお聞きしましょうかということでしたということです。
だけど、県の考え、私の考えは既に説明してあるわけですから、先方の考えを聞くということで、じゃあそうしましょうと。
○中国新聞
その2月の27日なんですけども、いろんな、知事の意見の中にあった40倍という、今後、再生エネルギーが、生産量が、その消費量を上回るには40倍の生産が必要なんだというところで、そこに納得をされてなくて、先方は。で、それで再三県のほうに質問書、要請書なりを出されてたわけですけど、そこで27日、確かに結局3時間ぐらい意見交換はあったんですが、その前に知事、会われましたけど、そこで知事の多分お考えというのが僕らも取材してて、余り明確によくわからなくて、あとはそっちで話してくださいというような格好で伝わってなかったので、やっぱりあの会合の最後のときに、知事ともう一回話したいということを言われてたんですね、先方は。その流れで3月1日につながったと思うんですけども、そういう意味でいくと、やっぱりそこの3月1日の分というのも、我々も全然知事の考えというのが、あの文書には書いてあるんですけども、結局それを、県の考えを変えなかったというところについての知事の考えをしっかりと聞きたかったわけですけども、そういう意味で、非公開を条件にされたというのがちょっとどうかなというふうに思うんですが、その点についてはどうですか。
○溝口知事
それは回答書に書いてあるのが私の考えですからね、それ以上のことはありません。
○中国新聞
ちょっと済みません、話を戻しますけど、非公開にされた理由をちょっともう一度。
○溝口知事
それは、既に正式に私の考えは27日に、あの文書に基づいて詳細に説明していますからね、そこはもう終わってるわけです。それで、翌週は時間がありませんし、土曜なら若干時間があるので、そういうものとしてお聞きをしましょうかということで連絡をして、了解を得てしたと。先方は、私自身は回答書を出してるけれども、私から直接その点についてもお聞きしたいということだったんだろうというふうに思いましたからね。
○中国新聞
その中で、知事がお考えを、回答書の理由を説明されたと思うんですけど、その中で、要は否定意見の、なぜ否定的な意見をつけたのかということに対して、松江市、原発が立地してる松江市の意向も聞かないといけないというような趣旨のことを知事は言われたというふうに聞いたんですが、その辺ちょっと......。
○溝口知事
いや、だからね、そこは、内容はそういう話を聞くということなんで、そこの場の話をするということは考えてないわけです。私のほうは、そういうふうに文書で先方のお考えに対して、あるいは質問に対して答えていますからね、それと違ったことが伝えられるようなことになるとぐあいが悪いですからね、だから、そこは御意見に対してお答えをしますけれども、そういうことですよ。要するにああいうものは文書できちんと出しませんといけませんから、丁寧に書いて説明してあるわけです。
○中国新聞
その理由が、その理由を直接御本人から聞きたいということでの会談の申し入れだったと思うんですけども、そこについて知事が答えられると。で、知事、何度も議会の中でも答弁されていますし、あの条例案についてのお考えは確固たるものをお持ちだと思うんで、そこで言った話と、今ここで聞いている話が異なるということはないと思うんですけど......。
○溝口知事
ないですよ。それは報道に出ていたような文言で言ったかどうかは別ですけどもね、その点だけお答えしますが、知事の意見のところで、市町村における再生可能エネルギーの自立地域も検討するということになってて、それは2番目の意見として、そういうことであれば、それは市町村の意見も聞かないといけないでしょうということを言っておりますから、その発言をしたんだと思いますね。
○中国新聞
それですと、要は再生エネルギーの普及に向けてのことで松江市の意見を聞かないといけないということと、ニュアンスが大分違ってくるんですけれども。
○溝口知事
つまり、これは非公開で言ってる話なんで、保母さんがどういうふうにお聞きになったかというのは、それはちょっと私も記録してませんけれどもね。それで、それはそういう、私が違ったようなことを紹介されるということは、私も考えておりませんから。
○中国新聞
ですから、ここで改めて確認させてもらいたい。
○溝口知事
そこは今、議会でこの審議がされているわけですから、そういう中で私の回答書と違うようなことを公に向けて発言はするべきでないというのが非公開の理由です。
○中国新聞
ですから......。
○溝口知事
だから、それでその点についてもね、保母さんがおっしゃったという報道が出ていますけれども、それはちょっと遺憾なことですけども、それはおっしゃっておるんで、そこはおっしゃったという発言にして、そのことだけについていえば、自立地域を市町村ごとにつくるという場合には市町村の意見を聞かないといけないでしょうというような文脈の話ではないかと想像します。保母さんが......。
○中国新聞
原発がある松江市の意見を聞かないといけないという趣旨のことを......。
○溝口知事
いや、原発があるとかなんとか、そこら辺になると、非公開の話ですから厳密な記録をとってやるような話じゃありませんから。だから、いずれにしても、まだ議会でこれから審議をするわけですから、私どもとしては、先方から来られた、質問書に対してはやはり文書できちんとお答えをし、それから時間をかけて説明をしたと、こういうことです。
○中国新聞
知事、なぜ私がこだわっているかといいますと、あの否定的な理由というのが大きくは2つあって、現実的じゃないということと、さっき言われた市町村の理解がまだ得られてない、その大きく2つあったわけですけど、それじゃないことを言われたという話が出ているんで......。
○溝口知事
私は、そういうことではないと思います。2番目の範疇の中に入ることだと思いますけれどもね。
○中国新聞
どっちにしろ......。
○溝口知事
いわゆる厳密の発言の言葉のことについて、私はここでコメントはできませんけれども、考え方として、市町村ごとの自立地域を作成するということもあり得るということですが、それはいろんな事情で難しい市町村もあるし、それぞれのやはり市町村の意見を聞かないといけないんじゃないでしょうかという問題点を知事の意見書の中で提示をしているということです。
○毎日新聞
済みません、関連の質問なんですけども、先ほど知事、お話の中で、直接請求者側に対しての回答書をお渡しして、それでその後の3時間の説明会について、先ほど説明して随分多くの人が来て、大体おわかりいただけたと思っていたが、ぜひ私自身、知事自身ということですね、にも説明したいと言ったのでというふうにおっしゃったんですけれども、課長さん3人と、部長さんも途中で1人入られてお話ししてらっしゃったと思うんですが、事務方からの説明で、3時間の説明で大体納得はして帰りましたというふうな、というふうな報告を受けてらっしゃるということですか。
○溝口知事
いやいやいや、それは僕がそう言ったなら......。
○毎日新聞
ええ、言いました。
○溝口知事
いや、納得したというのは、こちらの主観みたいなことですが、いや、私はそのように見ないから。だけど、要するにまだ相対していろいろ私にも確認をしたいとかね、いうことをおっしゃってて、説明のほうは納得したなんていうようなことは、それは言ってないですよ。
○毎日新聞
説明は、いや、私も3時間いて、私も3時間聞いてましたし......。
○溝口知事
わかりました。じゃあそこのところは取り消します。
○毎日新聞
納得したとは思ってないということですか。
○溝口知事
はい。だから私にね、会って話を私自身からも聞きたいということなんで、それならお会いしましょうということにしたということです。
○毎日新聞
じゃあ、その事務方からはどういうふうな報告だったんですか。納得せずに、時間が長かったんで帰りましたと。
○溝口知事
いや、それは僕も時間が非常に長くかかっていますしね、いろいろやりとりがあって、わかったということには当然なってないだろうということはありますが、今のあれは、私が納得したかのように言ったのは、それは間違いですから取り消します。
○毎日新聞
事務方からは何という報告があったんですか。
○溝口知事
それは、なかなか平行線でしたという話は聞いてます。
○毎日新聞
平行線だったというふうに聞いているんですか。納得して帰りましたという話ではないんですね。
○溝口知事
いやいや、聞いてないです。
○山陰中央新報
知事、済みません、今回の審議の過程で、議会のほうにも今後、県としても再生可能エネルギーの推進であるとか省エネの推進というのは重要な政策課題だというふうにおっしゃっておるんですけれども、そもそもなんですけど、知事はなぜ再生可能エネルギーや省エネの推進が重要な政策課題だというふうに思われるんでしょうか。
○溝口知事
それはいろんな観点がありますね。例えば地球温暖化のような、地球的な規模の問題でいえば、再生可能エネルギーを開発していく、そういうことが大事だということですね。再生可能ですよ。それからもちろん原発につきましては、不安に思っておられる方が多いわけでありますしね、原発について政府のほうも一定のお考えはありますけれども、可能であれば、いろんな事情が許せば、原発の依存度を、今度の再エネルギー計画で具体的に書いているかはちょっと別にして、できるだけそういう方向に持っていきたいという気持ちがあるでしょうし、国民の方々の多くはそういうお考えをお持ちですけれども、それと、その場合にいろんな難しい問題があり得ますから、そういう問題をどう評価するかという問題なんでしょうね。
○山陰中央新報
難しい問題というのは、例えば......。
○溝口知事
それはコストが上がるとかですね。それが経済活動に影響が及んだり、あるいは電力料金の上昇ということになるかもしれませんしね、わかりませんけれども、いろんな要素を総合的にやはり考えながら、国としてやはり一定の選択をせざるを得ない大事な課題ですね。
○山陰中央新報
例えばエネルギーの自立ということがなかなか困難だというふうにおっしゃっておられたんですけれども、例えば知事の中では自立ができるものだったらしてもいいというふうにお考えですか。
○溝口知事
一般論としてはそうでしょう、みんなそうだと思いますね。
○山陰中央新報
それはもうその......。
○溝口知事
だから、そういうものに対しては、また別な問題もあるわけでしょうからね。そういう問題を総合的にどう考えるかという問題だろうと思いますね。
○山陰中央新報
総合的というのは......。
○溝口知事
だから、これがいいとか、これがいいという一刀両断で分かれるような話じゃなくて、いろんな要素を政府としても考えられ、それからもちろん国民のいろんな気持ちも考えられ、総合的にやはり判断していく課題でしょうね。
○山陰中央新報
それは、エネルギーの安定供給の部分で、一部は原発の必要な部分というのもあるかもしれないんですけれども、そういったような部分も総合的に踏まえてということ。
○溝口知事
それは、やはりエネルギー全体の話はね、日本全体でエネルギーをどうやって確保するかというのは、基本的な問題ですからね、それはやはり政府が責任を持っておやりになる必要があるわけですね。それは前政権のときもやられたわけですね。今の政権でも同様のことを、エネルギーの基本計画の中で示して国民の理解を得ようとしておられるということじゃないんですか。
○朝日新聞
知事、済みません、関連して、議員さんの議論を拝聴していますと、趣旨は理解できるとか、趣旨はすばらしいとか、共感できるというお声はたくさんあったんですけれども、そういう意味で、議論でできない理由というのは、テクニカルな数字の部分であったり言葉尻の問題のように映ったんですが、この趣旨のところでいうと、県独自にこういう条例をつくって旗印に掲げるというようなお考えというのはございませんでしょうか。
○溝口知事
いや、そういう点はね、今、条例案が直接請求で出て議論しているわけですから、議会で今、議論している状況ですから、私から何かコメントするのは適当でないというふうに考えておりまして、そういうふうにお答えをしておきます。
○朝日新聞
議会で一定の結論が出た後の話ということですね。
○溝口知事そうですね。
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