質問事項
1.今後の財政健全化の取り組み方針である職員削減について
○山陰中央新報
それでは済みません、じゃあ私から、それでは1点ほど、きのう付で、今度また財政健全化の基本的な取り組み方針を示されています。その中で、前回の骨子と違ってきてるのが、1,500人の職員削減を今度1,300人程度という表現で目標を立てられたわけですけども、前回の伺ったところですけど、1,500人というのがそもそも目標ではなくて、大きな収支均衡を達成するためのめどであったという位置づけでありましたけども、この1,300人というのが、今まで1,500人を取り組み方針の中で目標ということが明記されてたのが、この「目標」という文字が抜けていまして、どういう位置づけであるのかなという、このまず1,300人というのがどういう位置づけなのかというのをちょっと一つ改めて。
○溝口知事
財政の健全化の大きな目的は、平成29年度において一定の財政調整基金を確保した上で、給与の特例減額など、特例措置なしに均衡する状況に財政を持っていきましょうというのが目的で、そのためにいろんな必要な措置、施策をとっていくということでありまして、それは各年度の進行の状況、あるいは削減の仕方の適否等々、諸事情を勘案して毎年度レビューをしてやってきておると。それで、その大きな目標に向けては、大体順調に推移をしてきていると。
それで、内容は施策の見直しでありますとか、効率化でありますとか、あるいは歳入をふやすとか、いろんな手段、方法があって、それはその時々の状況に応じて必要なものは拡大をするとか、いろんなことをやりながらやるほかないわけでして、それで、定員の削減につきましては、やはり防災対策を強化する、あるいは昨年の場合ですと県西部を中心として大災害がありましたからね、その要員を別途確保しなきゃいかん。これはまだしばらく続くわけですね。そうしますと、そういう通常の状況と違うような大きな変化が出ますと、それはやっぱりそういうものを考慮して、削減のほうも考えていきませんといけないわけでして、そういう観点から見直しを秋からやってきて、そういう方向で進みますよということは改革推進会議の方々にも状況を説明し、見直していきますよということについてはお話もし、それについて格別な御意見はない。議会にも予算編成の終盤の段階で見通しをし、昨日は総務委員会でしたか......。
○山陰中央新報
特別委員会。
○溝口知事
特別委員会ですね。特別委員会で最終的にこういうことでいきますと、現時点では。という見通しを出す中で、29年度1,500人と一定の、「目標」でも「めど」でもそう変わりませんけれどもね。
○山陰中央新報
いや、大分違うと思いますけど。
○溝口知事
いやいや、それは大目標はそうですが、それは何か絶対に守らなきゃいかん目標じゃなくて、それは弾力的に動けるわけでありましてね、それはあらゆる歳出がそうです。そういうことで、要するに我々のほうは、財政を健全化して安定的なものにするということが大目標ですからね、そのために、それは小目標的なものもあるでしょうし、いろんなものがありましてね。ということで、そのほうが適当だと判断をし、その点について改革推進会議の方々とか議会にも説明をして、御理解を得ながら進めていこうということです。
それから、1,300というのは当座、いろんな形でふえる要因とか減る要因を見ると、この辺が当座の目標としては一つのレベルだろうなという判断をしているということです。
それから、そういうことでありますが、先行きをさらに見通しますと、一つは年金の支給年齢の引き上げに伴いまして再雇用をする数もふえてくるわけでして、これは必ずしも正確にわかるわけじゃありませんけれども、ある程度そういう見通しは29年度以降も続きますから、そうしますと、そちらで再雇用する人々は定員の中に入っておりませんからね、だから定員削減のそういう要素を、ほかの要素もあり得ると思いますけれども、県の財政が完全にもうフリーハンドになるわけじゃありませんから、29年度以降も厳しい状況が続くわけですから、そういう削減の努力は続けていこうということを議会に説明をしたと、こういうことです。
○山陰中央新報
大目標に対して小目標的な位置づけであると。
○溝口知事
そう言ってもいいですし、めどと言ってもいいですし、私の考えでは余り変わりませんね。実際に作業をやる者としてはね。
○山陰中央新報
今言われた1,500人という数字、プラス500人、最後の500人ですね、の数字自体も、最初の段階から厳しいと言われてた中であえて掲げられたと思うんですけども、この1,300の数字が大目標に対しては絶対守らなくてはいけないものじゃないというような趣旨だったと思いますけども、先ほどのお答えは。ただ、この1,300の持つ意味というか......。
○溝口知事
それはやっぱり努力をしていくということです。それは難しい問題ですからね。どういうふうに県民のサービスの必要な分野がふえるかということも、それは先のことですから、そんなに見通しはできませんね。それから災害といったような他動的な要因でふえる要素もありますし、あるいは制度改正などが起こって行う場合もありますしね。それはいろんな要素があるわけです。
○山陰中央新報
今のいろんな要素、減る要因、ふえる要因を踏まえて、今見通せる中では1,300人であれば可能であろうという。
○溝口知事
可能というか、それを目指していこうと、こういうことです。
○山陰中央新報
実現可能性があるから目指していくということ。
○溝口知事
いや、それは同じことですね。
○山陰中央新報
わからない。
○溝口知事
だから、そこはいろんな状況を見ながらやっていきましょうという一つのめどとしてね、やはり努力目標が必要だと、こういうことです。
○山陰中央新報
わかりました。
最後、大目標に対して29年度、2017年度には収支均衡に持っていくというところで、大目標達成のために、この今回削減目標が1,500から1,300になると、単純に200人マイナスになったところに、1人当たり500万円としますと10億円ぐらい確保できなくなるわけですよね。そうなってくると、その大目標のところというのも厳しくなってくるという見通しになると思うんですけれども、その辺はどういう、今のところ、29年度の収支均衡というのは変わりがないという見通しですか。
○溝口知事
いや、それは行政の分野はいろいろありますからね、それからいろんな変化もそれぞれの分野でありますから、それはそういうものをよく判断しませんとね、それは今どうこうということはわかりませんね。
○山陰中央新報
実際に年間80億とか90億円という収支不足がある中で、さらに10億円ふえるわけですよね。それをいろんな分野でと言われますけども、その辺のめどとか根拠って、どういうふうに判断して言っておられるのかを、もう一つわかりやすく説明していただけますか。
○溝口知事
それは、収支の見通しを出しますからね。歳出のほうは細かいとこまでは、それはわかりませんね。国の補助事業というものもありますしね、あるいは直轄事業の負担金みたいなものもありますし、それはいろんな要素が絡みますしね。
だけど、給与とその他というふうに分けるからわかりにくくなるわけですけども、給与のほうは人が働いてサービスを提供するということでありましてね、ほかの歳出も人件費があり、その上に物を買う物資の購入があり、そういうもので成り立っておって、何か人件費の部分が特別に独立したものじゃないわけですよ。わかりますか。行政のサービスというのはそういうものなんですよ。
○山陰中央新報
だから確実にふえるじゃないですか、収支不足として見込まれる......。
○溝口知事
いや、だから減る要素もあり得ますし、それは......。
○山陰中央新報
その減る要素のところをどういうふうに上積みしていくかというところを説明してくださいって言ってるんです。
○溝口知事
それは、県民に必要なものを、諸般の情勢を毎年度、予算編成の過程でよく検討して行っていくということです。
○山陰中央新報
さらに1割増しでしていかないといけないということですよね、単純に考えれば。
○溝口知事
いやいや、それは、単純にはわからない、それは各状況をにらんでいきますよ。
○山陰中央新報
今の段階で、そのめどはないということですね。
○溝口知事
あなたが言われるのは、何というか、給与とほかのものというのを同じレベルで考えなきゃいかんですよ。サービスを提供する体制ですからね。それは事務でやる場合もあるでしょう、あるいは災害の復旧でやる場合もあるでしょう、いろんな形があるわけです。
○中国新聞
中国新聞のカワイですけど、今、追加で、結局今言われた、質問あったように、やっぱり少なくとも10億円ほどふえる可能性もあると。それとまた、その再任用も多分今後、この島根県庁ではマックス300人ぐらい、再任用の方が多分、そのぐらい受け入れなきゃいけない状況にある中で、この平成29年度に、知事としては今の収支均衡の目標を達成できるという自信というのはあるんでしょうか。
○溝口知事
いや、努力していくということです。
○中国新聞
割と一応、めどとしては、今回こういうことになったんですけど、一応もう達成できると、達成するという決意がありますか。
○溝口知事
決意はありますよ。ありますが、それは状況をよく見ていくということですね。
それから、財政はいろんな要素がありますからね、国の施策がどうなるかとか、あるいは事業がどういうふうに進捗するかとか、あるいは特別な財政需要が出てくるとか、あるいは歳入のほうも国の交付税がどうなるかとか、不確定な要因はいっぱいあるわけです。というものの一つですね。交付税がどうなるか、地方税収がどうなるかなんていうのは、これは、実は見通しと比べれば、それは100億とか何百億のオーダーで変わり得ますもんね。
○中国新聞
見通しが立たない部分と、いろんな要素......。
○溝口知事
だから、その場合は......。
○中国新聞
いろんな要素があるというところはわかりますけども......。
○溝口知事
それは中・長期的に見て、必要なものをその範囲内でやっていくということですよ。
○山陰中央新報
はい、最後1点。だから、小目標は大目標のためにあって、小目標は、だからその大目標を達成するためには絶対守らなくちゃならないといけないもんじゃないということをおっしゃってますけども、しかも、ただそれで、大目標も、それじゃああやふやじゃないですか。努力されていかれるのはわかりますけど、そこはきちんとしてくださいよ。
○溝口知事
大目標のほうはいろんな要素がありますからね、事業の進捗をゆっくりするとか、それはいろんな必要性に応じて一定の措置があるわけです。我々のほうは、税収が例えばそんなにふえないとか、あるいは交付税があんまりふえないという事態でも、県民の方々の生活だとか、あるいは経済活動等にいろんな影響が出ないように、予算の編成をしながら、しかし財政の健全化をするというのは、これ長い時間かかるわけです。それはやはり計画的にやる努力を継続しなければならないということです。
○山陰中央新報
軸足は、だからあくまでも29年度の収支均衡というところで間違いない、そこはきちんとやっていくんだというところは変わりないわけですね。
○溝口知事
そういうことです、そういうことですね。
○山陰中央新報
わかりました。
○溝口知事
それから、それが実現できても、日本経済が一体どうなるのかといったような不確定な要素がありますしね、あるいは世界の情勢がどうなるかという要素もある。あるけれども、我々が担わなきゃいかん責任は、そういうことの中でも県民生活に大きな支障が出ないように県政を運営していくということです。それは厳密にね、それは1年先、2年先でも厳密にこうだなんていうことは、それはできませんよ。それはやっぱりその時々の情勢を見ながら、いろんな施策を比較考量しながら決めていくということですよ。気持ちはわかりますが、そういうものですね。
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