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質問事項

1.財政健全化について

 

○山陰中央新報

 私のほうから幾つかちょっとお伺いしたいんですが、まず、先日、14日の改革推進会議でも議題としてありましたけども、財政健全化について改めてちょっとお伺いしたいということです。

 今回、財政健全化の基本的な取り組み方針の中で、今まで目標としてきた職員の削減が2017年度までにはできないという軌道修正があったかというふうに思いますけれども、その辺の軌道修正、まあ目標達成ができなかったその現状と、その見込みが当時、知事がお立てになった見込みが、当時どういう状況でお立てになったのか、その辺がどうしてできなかったのかというのを県民向けにちょっと改めて説明を求めたいということです、まず。

 

○溝口知事

 健全化計画の大きな目標は、基金の取り崩しなどもして、毎年度の収支が大きな赤字にならないようにするということでありまして、そのためにいろんな施策を展開しているわけです。それで、定員の削減もその一つでありますけれども、全体として見れば、財政の健全化は計画どおり進んでいるということです。

 それから、定員につきましては、近年、一つは防災対策のために防災部を設けるとか、そうしたことで要員をふやす必要が出てきました。それから昨年は特に県西部を中心とした災害で事業が非常に、災害復旧の事業が膨らみましたからね、そのために人員を確保しなきゃいかんということでありまして、目標は一つのめどでありまして、そういう意味で、現実に必要が生じたときにはそちらを優先をするということですね。

 それで、1,500は29年度を一つの目途としていますが、現時点で見通せば、1,500よりは少ない数に多分なるだろうということでありまして、引き続き削減の努力はしていくということ。

 それから、もう一つ、年金制度の改革に伴いまして、国も地方も公務員の再雇用というようなことも出てまいりましたとか、そういうものもだんだん実態がどのくらい再雇用を希望されるかというようなことも明らかになってきておりますし、完全になっているわけではありませんけれども、そういう要素があったり、それからさっき申し上げたような特別な需要には、これは県民のために手当てをしなきゃいかんわけでして、県民のためにしておるということですね。だけど、財政の再建、健全化の目標は、最終的にいろんなことで健全化の努力をしているわけですけれども、その結果が、結果として毎年の収支不足が大体収束をしていくということが目標でありまして、そういう目標は到達し得る範囲内に入っておるということです。

 

○山陰中央新報

 災害などで特別な需要が生じたということや、今回の見直しで弾力的に運用するという表現でもありますけど、それは当然のことですし、理解できるんです。それで、問題は、知事、就任1年目の基本方針の策定だったかと思いますけれども、財政健全化の。あの段階で大きく500人ということを掲げられたという目標を今回見直すということが、その弾力的な運用という説明の中で目標を一旦どうだったかということなしに弾力的な運用が生じているからこれでひとまず置いておくんだという説明では、ちょっと納得できないということです。

 

○溝口知事

 いや、それは説明していると思いますよ。それで、それは目標というよりも、一つのいろんな施策があるでしょう。予算でいろんな施策をする。それは一つの手段ですね。目標は財政収支が、赤字がふえないように一定の目標を定めて、それが目標ですね。

 

○山陰中央新報

 目標を見直すことの意味というのはすごく大きい......。

 

○溝口知事

 いや、だから目標じゃないと言っているでしょう。一つのめどと。要するに計画の目標は、要するに財政がいろんな努力をして均衡していくようにするというのが財政健全化の目標なんです。

 

○山陰中央新報

 基本方針や、それから今回の取り組み方針の中でも、平成29年度に1,500人程度の削減を目標に取り組んでいるという、「目標」という言葉を使われていますけれども、それが違うという......。

 

○溝口知事

 だから、それは「目標」という言葉を使っても、いろんな施策があるわけですから、それは毎年の予算だって同じことですよ。それからいろんな施策をやるのも、細かいとこまで決めているわけじゃないです。それはいろんなやり方があって、そういうものを追求していくということですね。

 それで、定員のほうはある程度数字で出しませんとわかりませんから、それは数字を置いていると。ほかの施策について、じゃあ金額を置いているかというと、それはないんですよ。それで、定員もいろんな定員があるわけです。だから、どこをどうするというのは執行の過程で見るわけでして、だから、あなたのおっしゃることはわかりますが、全体として財政が一定のショックがあったときなどに対応できるような形に持っていくというのが計画なんでして、そのやり方はいろいろある。もっと大きく出るやつもあるし、減るやつもあるし。それは毎年度考えていくということなんです。予算もみんなそうですよ。

 例えば福祉の見直しなんかもあるでしょう。それも別に当初から決めているわけじゃないけども、それは情勢の変化に応じてそういうものを充実するということなんです。あるいは教員の定数なんかというのは、これはこの削減の目標に入っていませんからね。だけど、そういうことも学校教育の現場の事情によって、1学級の生徒の数を少なくして、そうすると教員ふえますね。それなんかも当初の予定に入っているわけじゃないわけですよ。だけど、それは削減とは別の話ですからね。要するに情勢に応じてやるということなので、それは出入りは減ったりするのもあるし、そういうものもあるし、それはいろいろですよ。

 

○山陰中央新報

 最初の質問で、この500人と掲げられた見込みや、それから根拠についてもお尋ねしたかと思うんですけど。

 

○溝口知事

 それはやっぱり、そのぐらいの努力を続けようということですね。それは10年も先ですからね、どういうあれになるかわかりませんが、努力をしようというめどとして出しているんです。

 

○山陰中央新報

 そういうめどに基づいて......。

 

○溝口知事

 一番のあれは、繰り返しになりますが、要するに財政が毎年度、大きな赤字にならないようにするということが目標。そのための手段です。

 

○山陰中央新報

 そういうめどに基づいて、県民からすれば、予算の規模を縮小されてきたことで、有形無形な形で財政再建の手伝いをしてきたわけですよね。

 

○溝口知事

 そこは評価の仕方の問題ですが、必要な対応はとりつつ、健全化も進め、必要な産業振興をやる、社会インフラの整備はやる、あるいは防災対策をやるということはやってきているつもりですよ。

 

○山陰中央新報

 だから、言いたいのは、結局その目標、めどとおっしゃいましたけど、知事が掲げられた目標を、こういううやむやな形で見直すというのはちょっと違うんじゃないかと思うんですけど。

 

○溝口知事

 いや、それは財政健全化の委員会などにもお諮りしてやっていますよ、それは。それは議会にも説明をし、職員にも説明し、そういう形で県民の方々にも説明していますよ。

 

○山陰中央新報

 目標達成ができないということではなくて、今、現状はこうだから弾力的なという今のような説明で、結局当初の目標ができないということは明確にされてないと思うんですよね。

 

○溝口知事

 だけど、それは厳密なあれじゃないですからね、10年も先のことをやるわけですから。だから、それは一つのめどで、それで29年後も引き続き努力をしていくということに修正をしていくということですよ。だけどそれは、定員のようなものはね、何人というのが明確に出ますから、それはそういう、ある程度定員削減をやるというのがこういう場合の常套的なやり方ですから、そういう決め方をしている。ほかの分野では、そういう数値でやっているものはないですよ。

 だから、県内全体の必要度を見ながらやっていくわけでして、あなたのおっしゃるのは、やや見方が狭いと思いますね。

 

○山陰中央新報

 当時の、いや、狭いというか、そこは大事なとこだと思うんですね。ただ、まあ、いいです。

 

○溝口知事

 いや、だから、大事だから説明をしているんです。

 

○山陰中央新報

 今回の取り組み方針の見直しという形ですけども、基本方針自体も見直されるんですかね。根本のところ、平成19年に立てられた基本方針に基づいて基本的に進められていますけども......。

 

○溝口知事

 いや、基本方針は別に基本方針でありましてね、それはそれで生きていますけれども。

 

○山陰中央新報

 基本方針の目標は、じゃあ達成できなかったという......。

 

○溝口知事

 いや、目標とおっしゃるけれども、それは何といいますか、要するに目標は、要するに収支を均衡させていく努力をすると。それを達成していくというのが目標ですよ。

 

○山陰中央新報

 うん、わかりました。

 

○溝口知事

 その手段はいろいろあるということですよ。

 

○山陰中央新報

 わかりました。で、その......。

 

○溝口知事

 その手段は、それぞれの分野の必要性だとかに応じたり、あるいは税収がどう上がるかとか、そういうことにも依存するし、あるいは国の施策にも影響されるし、それはいろんな組み合わせがあるわけでして、そこは......。

 

○山陰中央新報

 だから、当時の見込みについては甘かったということじゃないということですね。

 

○溝口知事

 じゃないですね。

 

○山陰中央新報

 はい、わかりました。

 

○溝口知事

 それはみんなそういうものは予測がつきませんから。

 

○山陰中央新報

 わかりました。

 

 

 


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