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質問事項

2.島根県エネルギー条例制定請求

 

○朝日新聞

 前回に引き続いて、改めて確認させていただきたいんですが、市民団体が県独自のエネルギー条例を求めて署名を集めておられまして、先般発表があったのは9万1,827人ということで、県内有権者の16%ほどに当たる方が署名をされたということで、今、手続に入られたところなんですけれども、内容はともかく、今、知事の率直な所感というのをお聞かせいただけないでしょうか。

 

○溝口知事

 所感と申しますと、一般的な感想みたいなことですか。

 まだ正式に人数が確定しておるわけではなくて、そこは市町村の選挙管理委員会で今、審査が始まっているところですね。それで、その審査終了後、多分2月上旬ごろと見込まれておりますけれども、県に本請求をされるのではないかというふうに思います。

 そして、県は受理後20日以内に知事意見を付して議会に付議をすると、その条例を議会がどういうふうに対応されるかということになっておるわけであります。

 多分2月の上旬に本請求をされて、20日以内ということですと2月議会中でありますから、2月議会開会中に提案して、議会で審議をお願いするということになろうかというふうに考えております。まだ正式請求ではありませんから、議会ともそういう正式な手続に基づいたことは行っていませんけれども、法律の規定等から考えれば、そういうことになろうかという推定ですね。

 内容につきましては、よく本請求を待たなくても内容はわかっているわけでありまして、関係部局で検討しておるということであります。現時点で、この請求された条例案そのものについてコメントをする状況にはまだなっていないと、こういう状況です。

 

○山陰中央新報

 知事、1点、この条例に関してですけれども、県のほうにエネルギー計画を策定しろと、してほしいというような内容が盛り込まれているわけなんですけれども、現段階で知事として、県独自のエネルギー計画とか、そういったものの必要性というところはどのようにお考えでしょうか。

 

○溝口知事

 そういう点も含めて勉強中ということですね。検討中ということでありまして、現時点であなたの具体的な質問にお答えするのは、まだ準備ができていません。これからまだ若干間がありますから、よく関係部局等と検討して、その上でお答えをしたいと。

 

○中国新聞

 有権者の16%ぐらいが集まったという、署名というのは、多分全員が全員に当たられているわけではない中で16%というのは高い数字なのかなと私は個人的に思っているんですけど、知事、率直にそういう点はどういうふうに思われますか。

 

○溝口知事

 それは関心が高いわけですね。過去におきましても直接請求事例というのがありますが、高い署名数で請求されたものもありますし、そういうふうに思っていますけど。

 

○中国新聞

 過去のものというのは、島根県に対してということですか。

 

○溝口知事

 ええ。県の条例についてですね。

 

○中国新聞

 宍道湖、中海の分だったりとか。

 

○溝口知事

 ええ、でありますとか、そういうことですね。

 

○中国新聞

 その16%という数字について、今、知事はどういうふうにお考え、受けとめになっておられますでしょうか。

 

○溝口知事

 いや、それは多くの方が御関心を持っておられるということであります。

 

○山陰中央新報

 知事、関心というのは、どういったところに関心があるというふうに。

 

○溝口知事

 そこは、エネルギー問題、日本の中でも原発をどうするかとか、あるいは再生エネルギーをどういうふうにしてふやしていくかとか、国民的な大いなる、関心というよりも、関心ですね。

 

○時事通信

 済みません、重複になるかもしれないですけど、その多くの方が関心を持っていることに知事はどう考えられているのかというのをお伺いしたい。

 

○溝口知事

 いや、関心を持っておられると。

 

○時事通信

 多くの県民が......。

 

○溝口知事

 我々のほうも、そういう条例の案をよく検討、勉強して、その上でどういう意見を付すかというのを考えていきたいと、こういうことであります。

 

○時事通信

 県民が6人に1人ぐらいが関心を持っていることについて、済みません、また同じ質問ですが、それについて知事の......。

 

○溝口知事

 今お答えしたとおりであります。

 

○時事通信

 これから勉強すると。

 

○溝口知事

 大事な問題でありますからね、よく条例案を検討したりしていこうと、こういうことであります。

 

○朝日新聞

 関連しまして、知事会議なんかでもよく地方分権、ずっと全体的に求められてきた傾向がある中でいうと、こういうふうに地域で、今まで国がいろいろ電源構成とかエネルギー政策を考えてきた問題について、地域で考えようという、こういう動きが島根県で出てきているというのは、好ましいというような声もありますけど、知事御自身はどうですか、地方分権という観点において。

 

○溝口知事

 いや、そこはいろいろ、地方分権の考えと結びつけるということもあるでしょうし、いろんな考えはあり得ると思いますね。

 

○中国新聞

 知事が意見をつけて提案されないといけないという決まりになっていますのでそういうことになるんですが、検討、勉強されるということなんですけど、どういう、何ていうんですかね、条例案の中身はもう既にわかっているわけですから、これからどういうふうに研究される、勉強されようとしているのか。何を判断材料にされるのかというのは。

 

○溝口知事

 それはやっぱりよく、余り具体的なところまで申し上げられる状況にありませんからね、そこはもう少し検討が進んでからお答えしたいというふうに思います。

 

○毎日新聞

 同じ条例の直接請求の関係ですが、条例の中身はわかっているというふうに今おっしゃったんですが、脱原発というものが一つの柱として直接請求される条例案の中に入っていると思うんですが、一方で、昨年末に国のほうがまとめたエネルギー基本計画の素案なんかを見ると、原発は重要電源であるというような部分も明記してあったと思うんですけれども、その辺について改めて、原発はこの国のエネルギーについてどういう位置づけにあるというふうに知事は思ってらっしゃるかお伺いしたいですが。

 

○溝口知事

 いや、それは、エネルギー問題は、おっしゃるように2つの側面があるでしょうね。日本全体、経済が地域で独立しているわけじゃないですから、相互に依存して、日本全体として日本経済というのが成り立っておって、電力については地域割りがあったり、地域間でも融通なんかがかなりきくような時代になっていますけども、また、原発などでは、やはり特定の地域に所在をしているという問題がありますね。だから、そういう全国的なエネルギー、日本のエネルギー政策をどうするかという問題と同時に、そういう原発が所在している地域にとっては、その面で他と違う状況にあるということがありますから、その両面を考えていく必要があるというふうに思いますが、日本全体としてのエネルギー政策をどうするかというのは、やはり国の、国全体として、いろんなことを考慮しながら、国全体として決めていかなきゃならないということがあるでしょうし、原発所在地に近いところ、あるいは原発所在地に近くなくても、原発についての意見はいろいろ国民の間でも違っておるわけでありますから、そうした問題の中で、そういうことも念頭に置きながら、どういうふうに対応していったらいいのかというのは大変難しい問題であるわけでありまして、そういう意味で、よく条例の案なんかも検討したり、そういう関連でどういうふうに考えたらいいのか、考える時間も要りますね。だから、余り散発的に部分面をとってこうだということだと、ミスリードしてもいけませんから、もう少し検討が進んで、やはり議会に提出するような状況になった段階でお話をしないと、前の段階でこうだけどもこうだって、こういうのは非常に、言っていることが正確に伝わらないといけないという問題がありますから、そういう意味で、若干慎重であるわけでありますけれども、そういう丁寧な仕方で対応していきたいというふうに考えております。

 

○時事通信

 済みません、もう1点、条例の趣旨としては、政府の閣議決定で国のエネ政策が決められるんではなくて、県みずからが日本のエネ政策を考えた上で再生可能エネルギーと原発のあり方を考えようというのが趣旨だと思うんですが、そこは大きく外してないと思うんですけれども......。

 

○溝口知事

 そういうところも含めて、どういうふうに見るのかということもよく考えないといけませんね。だから、今、あなたがおっしゃったようなことについて、個別に今の段階で明快に申し上げることは難しいので、よく整理をした上でお話をしたいと、こんなふうに思っています。

 

○時事通信

 先ほどのお答えの中で日本全体として考えていかなきゃいけない......。

 

○溝口知事

 いや、日本全体でエネルギー政策の問題は考えなきゃいけない面がありますでしょうということを申し上げたわけです。それは日本経済全体が、地域が孤立しているわけじゃないですから、経済が相互に依存して、いろんな取引があるわけでしょう。そういう日本全体の問題と同時に、地域によって原発が所在している、あるいは近いところ、そういうところと若干の違いがあるわけでありますし。

 それから、全般的な話としては、それは政府のほうも原発について、時期等は明示しておりませんけれども、どんどん活用していこうというか、増設をするとかいうことは、まだそういうところはないわけでありまして、いずれ、前政権時代には縮小していこうというようなこともありますし、それはいろいろあるわけです。

 

○時事通信

 その部分は国にやっぱり主導してもらう......。

 

○溝口知事

 その問題と、そういう全体的な問題と同時に地域の問題もあるわけですから、その両方の側面があるでしょうということを申し上げているだけです。

 いずれにしても、こういう問題は短時間でこうだという、それは部分的にだけ申し上げるのは難しいので、全体的な考えを整理した上でお話ししたいと、こういうことを言っているわけです。

 

○時事通信

 これまで知事は、やはり国全体の問題だということをおっしゃっていて、そうすると、条例との兼ね合いで、これまでの流れであれば、島根県が独自にエネルギーの政策を打っていくというのは、知事の考えとはちょっと反対なのかなと。

 

○溝口知事

 いや、そういうことは、要するに難しいことでありますけれども、もちろん島根県自身も再生可能エネルギーが大事で、そのためのいろんな施策も展開しているわけです。だから、部分だけとっても、なかなかこういう問題は難しい問題ですから、もう少し県の考え方をよく整理をして、その段階で申し上げたほうがいいでしょうと。

 

○時事通信

 意見をつけられるときには、その辺の考えも一緒に付して意見を出されるということですか。

 

○溝口知事

 もろもろ考えて、必要なことを意見にまとめて出します。

 

○中国新聞

 つける意見というのは、賛成、反対というのを明確に打ち出すというお考えは今あるんですか。

 

○溝口知事

 過去の例を調べてみると、島根県の場合、そういうことではなかったように思いますけど。

 

○中国新聞

 今、知事としてはどういうふうに思われますか。

 

○溝口知事

 いや、まだそれを含めて検討します。まだどうするこうするというのは、先ほど来申し上げていますように、いろんなことを検討というか、よく考えてお答えしなきゃいかんだろうというふうに思っています。

 

○中国新聞

 その考える際に一番重視されるとこっていうのはどういうところなんですか。

 

○溝口知事

 いや、それはいっぱいありますから、いろんな側面がありますから、ここでこれだけと、こう言っても誤解が生じますし。もう少し、だからよく検討したり考えたりすることをした上でお答えをいたしたいということを申し上げているわけです。

 

○毎日新聞

 賛成、反対、その条例案に対して、知事として賛成なのか反対なのか、そういう知事としての立場を示さないこともあるということですか。

 

○溝口知事

 いやいや、何といいますか、いやいやと言っても、それはやはり知事としての意見がわかるようなことでなきゃいかんでしょうね。

 


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