知事定例記者会見(11月8日)
質問事項
1.島根原発関連について
○山陰中央新報
先月末に原子力規制委員会が原子力災害対策指針をまとめたんですけれども、その中で、避難基準とかはまだ課題が積み残ったままで、改めてその中身について評価なりをいただきたいんですけど。
○溝口知事
防災計画を立てるということでありまして、県は既に避難の計画は立てつつありますけども、国としてやらなければならないこととして、そういう指針を立てることがありますが、問題になりますのは要援護者などの避難につきましては、国が一定の仕組みをつくってやらなければならないということがありますし、それから避難をするということになりますと、避難地での対応ですね、どういう形で費用の弁償をするのかとか、そういう問題についてもできるだけ早目に明らかにしていただくということが大事だと。特に島根県の場合は避難する側に立つわけでありますが、避難先を、避難を受け入れられる市町村、あるいは病院、介護施設等におきましては、そういうことについてどうなるかということが大変大事なことでありますから、計画を円滑につくるためにも、そうした問題に政府が、あるいは規制委員会が早く取り組むということが大事だと。こういうことは以前からも言っているところであります。
○山陰中央新報
ということは、まだまだ不十分だということですか。
○溝口知事
不十分というか、まだいろいろな、明確になってないところがありますね。経費負担なんかをどうするのか、負担はいずれにしても電力会社、国が行うということになりますけども、立替払いみたいなこととか、そういうことが起こってまいりますから、そうすると避難を受けられる方々はどういうことになるかということは関心がおありになるでしょうしね。
○山陰中央新報
じゃあ、来年3月18日までに地域防災計画をつくらなきゃいけないことになるんですけども、ということを考えると、タイムリミットがある中で、やっぱりほんじゃあ早目早目にきちんとそういう対応をきちんとしていくということですか。
○溝口知事
そうですね。前々から言ってますが、いろんな計画は、すべて完成したということになりませんから、大枠はできても、その後さらに詰めていくという作業は残っていくと思いますね。
○山陰中央新報
あと済みません、規制委絡みで放射線物質の拡散のシミュレーションで、島根原発じゃないんですけど、相当誤りが出ているというようなことについては、いかがでしょうか。
○溝口知事
それはしっかりやってもらいたいということですね。
○中国新聞
済みません、住民避難ですけども、この秋に地区ごとの行き先を示すというふうな計画ですけれども、佳境を迎えていると思うんですが、11月中に示すとか、そういうスケジュール感のことで、今言える範囲でよろしいですけど、いつまでに示すというのは、まだ秋というのは変わらないでしょうか。
○溝口知事
避難をする側、避難を受け入れる側、それぞれ市町が違いますから、その交渉のぐあいにもよるものがかなりあると思います。だけど、全体としての枠組みは大体できておりますから、その詰めぐあいによるわけでありまして、それは程度の差の問題じゃないかと思います。相手先の方で対応が進んでおるところ、そうでないところありますから。
○中国新聞
A地区がB地区に行くとかいう、その地区単位の避難先、マッチングを示すということだったんですけども。
○溝口知事
大体できていくだろうと思います。
○中国新聞
今の時点でですか。
○溝口知事
11月の末から、末前後というようなことだろうと思いますけども、はっきり確定しているわけじゃありません。
○山陰中央新報
一部でマッチングが済んでないところもあって、それを大詰めで今やっているという......。
○溝口知事
それは残るでしょうね、まだ詳細はわかりませんけども。
○山陰中央新報
で、11月末ぐらいまで。
○溝口知事
それで、それぞれの市ごとに調整していきますからね、相手先と。
○中国新聞
それは今やられているわけですね。
○溝口知事
そうです。
○中国新聞
先ほど言われた要援護者とか、そちらについて別途というか、別に今、最初にモデル施設を選ばれて、そこで避難案みたいなのをつくって、それをほかの施設にも広げていこうということで、要は一般の避難とは別にやっとられますけども、あくまで11月末前後というのは一般の方であって、要援護者なんかというのはやっぱり若干ずれるんでしょうか。
○溝口知事
ええ、ずれる可能性はあるでしょうね。
○中国新聞
それは病院の患者さんとかも含めて。
○溝口知事
病院なんかはいつまでたってもそういうことになるかもしれませんね。要するに診療科によっていろいろ違うでしょう。だから、大きな枠組みというか、プロセスが明確になっていれば、現実に起これば対応できるというようなこともあり得ると思います。福島の場合は、大体それでうまくいったと、うまくいったといいますか、何とかやれたというようなことはありますし、それと受ける側も、要するにその時点でどの程度ベッドがあいているかなんていうのは予測つきませんからね。
○中国新聞
マッチングに当たって、もう県を離れて、要は市のレベルで、市とか町の、向こうでいったら町のレベルで調整がされてるわけですけども、知事が把握しておられる課題というか、非常に何かとても難航しているとか、そういうのは今のところ聞かれてはないですか。
○溝口知事
大きな問題としてはあんまりないと思いますね。ただ、要するに問題はどの程度具体化できるかとか、細かいところをどうするかというようなところでは、引き続きやっていく必要があるなというふうに思います。
○毎日新聞
引き続いて原発の関連ですけれども、先月末、31日ですね、広島の方で中国電力の苅田社長さんが会見されて、その中で島根原発3号機について触れてらっしゃいます。苅田社長さんの発言で、報道されている内容では、3号機については完成したプラントだと理解しているというふうに発言してらっしゃるようなんですけれども、知事は3号機は現在もう完成したものだというふうに考えてらっしゃいますか。
○溝口知事
言葉の意味がいろいろ違うんじゃないですか。物理的な、完成しても検査をしなきゃいけませんし、そこら辺はまだ終わってないでしょう。
○毎日新聞
物としてもう完成しているというような発言なのかもしれませんが、その完成してますよというようなことですね、プラントとして完成してるというようなことを中電の社長さんがそういうふうに公のところで言うということについては、知事はどういうふうに思われますか。
○溝口知事
どういうシチュエーションで、どういうことを言われたかちょっとわかりませんから、細かいことについてコメントはできませんね。
○山陰中央新報
いや、その3号機については、政府が言ってる新増設、新増設には当たらないという......。
○溝口知事
それは政府の説明ですね。
○山陰中央新報
ということで、ほぼ完成してて、要は動かせるという認識のことをおっしゃったと思うんですけど......。
○溝口知事
いや、動かせるかどうかは、政府の検査とかがありますから、いろんなプロセスを経ないといかんでしょう。
○毎日新聞
そもそものところで新増設というのでいうと、知事はよくいろんなことに対して国がどういうふうに説明するかというのをまず言われて、それからですというようなことをよく言われるんですが、国は3号機について新増設には当たらないというふうな見解を示してますけれども、その示した見解に対して、知事はどういうふうに考えますか。新増設に当たると思いますか、思わないですか。
○溝口知事
それは政府の見解として、そういうことだというふうに理解してますけどもね。
○毎日新聞
いや、僕が聞きたいのは、知事はよく国の説明を国の説明をといつもおっしゃるんですけども、国の説明がそういう説明だったわけですよね。国がどういうふうに言ってるかというのをわかった上で、それでは溝口知事として、そのことについてはどう思うんですかと。別に国がどう思ってるかを知事に説明していただこうと思ってるわけじゃなくて、溝口知事がどういうふうに思うかというところを教えてほしいんですが。
○溝口知事
それは、そういうものを判定されるのは政府の役割ですからね、そこは、問題は稼働するとかしないとか、あるいはそういうものについてエネルギー供給との関連とか、そういうものを政府がどう考えるかということが大事なわけでして、その点はまだ何ら進んでないわけです。
○毎日新聞
そういうのがすべて出ないと、国がどう思っているかを知事が解説するというわけではなくて、溝口知事としてどういうふうに、溝口知事の頭の中でそれをどういうふうに理解して、どういうふうに解釈して、どういうふうに思っているのか、是と思っているのか非と思っているのか、それについては......。
○溝口知事
それはコメント、今言った以上のことをすることは難しいですね。
○毎日新聞
そこは、でも知事は別に評論家でも何でもないわけですから、政治家というプレーヤーなわけですから、そこはおっしゃらないといけないんじゃないですか。
○溝口知事
いや、それは政府がエネルギー政策との関連とかで、ああいう検討の中でほぼ完成に近いような状況まで至っているものなどについてそういう取り扱いにしたということですよね。それは政府の、安全であれば政府の方は30年代に向けて原発依存を脱する努力はするけども、当面は重要なエネルギー資源として活用していこうという考えに基づいてやってるわけですね。それは一つの政府の見解だと思いますけれども、我々の方はどういう形でそのプロセスを進められるのか、手続がどうなるのか、そこら辺がまだはっきりしてませんから、その点がない段階で、今おっしゃったようなことについて言うことは難しいということを言っているわけです。
○中国新聞
また、先日、減災目標の、要は減災目標というのを検討委員会で定められたんですけど、その会議の中で、減災目標というのを定める一方で、県としてこういうふうな防災対策をやっていきましょうという中で、BCPという、事業継続計画だったかな、要は県が行政としての業務を継続していくための計画、BCPというのを平成25年度中につくりますという......。
○溝口知事
BCPとそれがどう関連するんですか。どう関連するんですか、BCPと。
○中国新聞
どう。
○溝口知事
どのように関連してるということですか、質問は。
○中国新聞
質問は、県が災害なんかの際に、原発事故も含みますけども、事業を継続していくための計画、事業継続の計画というのを来年度中に、平成25年度中につくるというふうなことが盛り込まれてたんですね。
○溝口知事
どの中にですか。
○中国新聞
その減災目標の検討委員会で示された資料の中にですけども。
○溝口知事
BCPはいろいろあるわけですわね、企業のBCPもあるでしょうし、それから行政の方のBCPもあるでしょうし。まだそこら辺の議論は、あの委員会でも十分なされているとは承知してませんけども。
○中国新聞
議論はなされてなかったんですけども、減災目標を立てられたわけですけど......。
○溝口知事
減災目標は津波なんかが起こったときに、現状でいうと確率的にこのぐらいの被害といいますか、出る可能性があるという推計があって、それを、そういう災害を減らしていく対策をどういうふうにしてこれからやっていくかという問題でしょう。
○中国新聞
そうです。
○溝口知事
それで、今の時点で災害を減らすための、例えば地震ですと耐震化を決める計画がここまではできていると。10年間を減災目標の達成時期とすると、さらに追加的に何ができるかとか、そういうことをこれから検討していこうということだと思いますけどもね。
○中国新聞
その耐震化なんかの施策の中に、要は事業継続の計画、BCPも来年度中に定めましょうというのがあったわけなんですけども......。
○溝口知事
ちょっとそこが私も、まだ十分......。
○中国新聞
承知されてない。じゃあ、それはいいですけど、私が聞きたいのは、原発事故の際に、要は原発事故を想定すると、県庁をどうするのかと、指揮拠点としての県庁機能、ほぼ9キロしかないわけですから、それをどういうふうに放射線量なんかが高まったときに移転するのかという、その代替の議論が、検討は始められてると思うんですけども、来年度中というBCPの一応のめどが示されとったんで、それが来年度中ということになると、非常に遅いというか、もうちょっと早目に代替拠点の議論というのは決めるべきだと思うんですけども、今の検討状況と、早くした方がいいんじゃないかということについて。
○溝口知事
それはちょっと、私もよくわからないですけども、原発の問題はまた別途、政府の方で、今の防災計画らとの関連が出てくると思いますけども、減災計画の方は、津波が発生したときにどういう被害が起こり得ると、それのために耐震化を進めるとか、あるいは津波ですと避難をしなきゃいけませんね。そのために啓発を、すぐ逃げるというような啓発をするとか、そういうことを進めなさいと。そうすれば確率的に被害が少なくなると。それを10年間ぐらいでやっていこうという長期の話だと思いますよ。
○中国新聞
じゃあ、わかりました。津波の話はまあいいとして、原発事故に備えた、要は県庁の代替拠点の議論というのは、今どの程度まで進んでますか。
○溝口知事
そっちの話は、だから今の話とちょっと切り離して言いますと......。
○中国新聞
はい。
○溝口知事
それは前から検討しておりますが、原発において万が一のときが起こって、当座としてはオフサイトセンターは5キロ以外の、5キロの外であれば一定の対応ができるわけですね。ここのオフサイトセンターなどにつきましても、放射性物質の侵入を防護するとか、いろんな対策をとる。あるいはそれでも難しいような場合には移転をしなきゃいかん。移転をするときには、やはりオフサイトセンターと県庁のメインな仕事は大体同じようなところに置いた方がいいだろうと。これ全部県の今の県庁のここにある施設を1カ所では難しいですから、若干は分散をするというようなことはありますが、基本的に30キロ圏外において可能な場所というのはそうたくさんあるわけじゃありませんから、そういうところの検討は行っておるということですね。
○中国新聞
いつの時期までにそれを県として絞り込んで定めたいとかいう、今、めどはないんでしょうか。
○溝口知事
そこはまだ、いや、大体ここだろうというような構想はありますよ。それを発表したり、そのためにはいろんな準備もしなきゃいけませんね。そういうことがどの程度できるかというような詰めもしないといけないんで、あらあらの、大体ここら辺だろうというようなことはある程度は頭にありますけども、それをどういう形でするかと言われてみれば、そこをどういうふうに整備をするかということと関連しますから、まだそこまでは至っていません。今のところ力点を置いてやっていますのは、できるだけ住民の方々の避難の計画を早くつくっていくということですね。
それで多分ね、国の方もオフサイトセンターも5キロの外でいろんな手当てをすれば使用可能だということですから、代替施設のところが今の段階ですぐにやらなきゃいかんことではなくて、ほかの急ぐものを先にやる方がいいだろうという考えでやっていますが、全く検討してないということじゃなくて、大体のめどといいますか、常識的に考えて、大きな人を収容するところ、それであいたところというと、大きな体育館とか、あるいは合庁とか、そういうものでしょう。
○中国新聞
この前、平井知事が来られたときに、知事は以前、複数に分散させることもあり得るというようなことを言われてましたけど、そうなると風向きなんかを考えると東西というのが、同じ、西に例えば2つあってもあんまりリスク分散にならないですから東西がいいのかなと思うんですけど、それで東ということになると鳥取の方も入ってきますよね、30キロを超えると。県外というのは全く今は考えてない。
○溝口知事
あんまり考えにくいですね。
○中国新聞
考えにくい。
○溝口知事
はい。
○毎日新聞
県外が考えにくいのはなぜですか。
○溝口知事
それは、被害が起こった場合は鳥取県の方も必要でしょう、万が一の場合は。それは島根県内で30キロ圏外で、西部でありますとか山間地域でありますとか、いろんなところで体育施設だとか、まあ公民館のようなものは避難施設のようなものに使われる可能性が高いかと思いますけどもね。それで、分散をするというのは、防災の指揮をするところが分散するんじゃなくて、県の業務もいろいろあるでしょう、防災に直接関係が低いところは。それはまた別のところにあっても行政上差し支えありませんから、そういうことで分散というか、分かれるというのは、それはあり得るでしょうということです。
○中国新聞
じゃあ、指揮拠点としては1つだと。
○溝口知事
1つですね。それで、オフサイトセンターと、オフサイトセンターが移るときには県の防災に関連した部局、あるいは中心的な役割を果たさなきゃいかん部局はそのそばにあるというのでないと回っていきませんからね。
それで、それに直接関連しないようなところは、もっと遠いところに行くとか、それは考えたらいいわけですね。
○中国新聞
ただ、国の方でオフサイトの代替拠点の議論の中で、メーンのところは5から30キロ圏内に1つと。そういう意味では、ここはいいわけですけど、その代替拠点というのは30キロ圏外に複数箇所用意という......。
○溝口知事
いやいや、島根県の方は1カ所で多分足りるだろうと思いますけどもね。その指揮をするところは、そんなに大きな施設を必要としませんからね。むしろ連絡網とか、そういう機械なんかをどういうふうに配置をするかということなんかの方が大事じゃないかと思いますけどもね。
○毎日新聞
確認ですが、県外は考えにくいと言ったのは、原子力災害が起こったときの指揮命令、防災に関するですね、災害対策に対する指揮命令をする場所は、あくまで島根県内である、鳥取県ということはないということですか。
○溝口知事
県内で可能だろうと。県内で可能だと思うからですよ。
○毎日新聞
逆に言うと、それ以外の部門ありますよね、先ほどから知事がおっしゃってる。そこの部分については、鳥取県内にということもあり得る。
○溝口知事
いや、その場合も、鳥取県なんかも、それはあるかもしれませんが、西部の方に合同庁舎とか、あるいはほかの施設もありますから、そういうところでかなり収容できる可能性は高いと思っているということです。
○毎日新聞
自治体のレベルが違いますけども、基礎自治体の場合なんかだと、例えば双葉町みたいに、福島の双葉町みたいに大きく埼玉まで役場機能も含めて移転したという場所もありました。あれは多少住民の方がいたという事情もあるとは思いますけども、そういうような、大きく出ていくということは、じゃあ頭の中にないですか。
○溝口知事
市町村の方は、そういうことはあり得るかもしれませんね。鳥取県に近いとこでありますとかね。それもやはり被害の対応によるでしょう。むしろ、要するに風の方向だとか、福島の場合でも30キロを超えてするような場合がありますし、そこは実態に合わせて考えていくということでしょう。
○毎日新聞
県庁機能については、あくまで島根県内ということですか。
○溝口知事
代替のところは、それでやっていこうと。今のところですよ。
○中国新聞
それは原子力災害時の指揮命令拠点となるところという意味......。
○溝口知事
じゃなくて全体の、ほかの、例えば直接災害対策と関連ない部局についても、県内の方で考えていこうと。
○中国新聞
だから、原発の指揮拠点もということですよね、もちろん。
○溝口知事
それは、原発の拠点のところはもちろんそうですよ。多分可能だろうと。
○中国新聞
で、1カ所だということですね。1カ所で足りるだろうと。
○溝口知事
原発の指揮命令するところは1カ所ですけども、もちろん状況において、ほかのところが必要になれば、押せ押せで重要なところが近いところに来て、そうでないところは遠くに行くという配置になっていくということですよ。
○中国新聞
あと、いろんな準備が必要だというふうにさっき言われましたけども、例えばそれは建物の改修とか、そういうことですか。
○溝口知事
例えば機械器具を設置しとかないといかんでしょう。連絡網でありますとか、そういうものとか、あるいは場合によっては備蓄のようなことも必要かもしれませんし、あるいは必要な電源を備えていくとかね、あるいは倉庫のようなものも必要になってくるでしょう。
○読売新聞
例えば県のそういうオフサイトセンターに関係する部署と、例えば松江市の同じようなそういう防災に関係する部署、あと中電も島根支社があると思うんですけど、それはなるべく近く、もし代替拠点に移転するとするなら、それらは同じような場所にあった方が望ましい形......。
○溝口知事
そこまですぐできるかどうか、それぞれ努力をしてやってみるということだと思いますね。そういけば理想的ですけども、そこまではなかなか、選択の余地があんまりないですよ。だから県の場合は県の関連した施設を活用しながらということになるでしょう。
それで、もちろん市町村の方でお困りになるようなことがあれば、県としても必要な支援は行っていく考えですが、まだ市町村の方は、そこまではまだ行ってないと思いますね。市町村の方では、やっぱり一般の住民の方の避難先をどうするかと。それで指揮命令といいますか、避難をどうするとか災害に関連したところは市町村も含めて、オフサイトセンターとか県の施設の中で、市町村の人も一緒に来ればいいわけですから、対応できると思いますよ。
○中国新聞
関連施設というのは、県の所有のということですか。
○溝口知事
県の体育施設だとか合同庁舎ですとか。
○山陰中央新報
少なくとも県と県警ぐらいは一体的に動かんといかんなということですか。
○溝口知事
県警もそれに関連した部署とかね。それで警察の方も各地に警察署がありますから。
○山陰中央新報
そこはばらばらに考えるということはちょっと考えにくい、やっぱり近いところに......。
○溝口知事
いやいや、重要な指揮するところはその近くに要るでしょうけどもね。
○山陰中央新報
知事、避難計画の話で、規制委の田中委員長が、防災計画ができなければなかなか原発の再稼働は難しいんじゃないかというような見解も示されているんですけれども、それで避難計画にしろ防災計画にしろ、実効性が問われてくると思うんですけれども、その実効性というところについては、どこまで行けば、ほんじゃあいいんだというところは、知事として何かどこか、お考えというのはあるんですか。
○溝口知事
それはある程度、防災に関してはそういう指揮命令ができるところ、それは必要ですね。それから防災に関しては、そこが一番基本でしょう。
○山陰中央新報
避難計画と、広域避難でいくと。
○溝口知事
広域避難は、避難の計画を出していきますから、それに沿って進んでいくでしょうからね。だから、そこら辺がさらにいろんな課題が出てくると思いますから、それをさらによく整理をし、研究をし、対応していくと。
○山陰中央新報
その実効性が伴ってますよということは、これはだれが判断すべきだというふうに。
○溝口知事
それは、やはりまず我々の方で万が一の場合でもある程度行政の機能は継続してやっていけるなということを我々がやっぱり、まず見なきゃいかんでしょうね。それから、そのためには各地の状況なんかも勉強したり、あるいは被災地の状況なんかもよく研究をさらにするということでしょう。
今回、避難計画だとか、そういうものを立てるに際しましては、福島県とか、職員を派遣してますけども、また必要に応じてそういうものをさらにやっていくということも考えられると思います。
○山陰中央新報
行政機能だと、それは自分で判断されても......。
行政機能が実効性あるかって担保は、それは自分でというのはよくわかるんですけど、広域避難計画に対して、これはほんじゃあ、46万人、鳥取合わせて、いる中で、これは逃げれるか、実効性があるかというのは、だれがほんじゃあ判断するかという。
○溝口知事
それは、あとは交通の問題がありますね。それはほかの人が判断して、チェックしていただけるということであれば、それはそれで我々も歓迎ですけども、まず我々の方で、まずやらなきゃいかんでしょうね。もちろん国がこういう基準でとかなんとか、合理的なものをお出しになれば、そういうものを参考にするというようなことになるでしょうが、まだそこまで国の作業は行ってないと思いますね。我々の方が進んでいると。
○中国新聞
知事、済みません、繰り返し。
代替拠点の話ですけど、国がオフサイトの代替で、県の場合、オフサイトとも県、近いんで、一体でというのは前から言われてることで、国がオフサイトの代替拠点の選定に当たっては30キロ圏外で複数というのは、複数というふうに言ってるんですけど、これは、要は風向きなんかで放射性物質の拡散状況が変わってくるんで、これで複数と言ってるわけなんですけども、1カ所でいいだろうというのは、できるなら想定だけでも複数やっとった方がリスク分散にはなるかなと思うんですけれども。
○溝口知事
想定としては、さらに遠いところですね。それは可能ですよ。
○中国新聞
さらに遠いところというのはどういう......。
○溝口知事
さらに、その30キロも50キロも遠くを考えるということですね。
○中国新聞
そういう意味じゃあ、複数考えるといって......。
○溝口知事
要するに事実上、頭の中には、さらに代替的な要素は幾つも考えてはいるということですよ。
○中国新聞
いや、でも本命候補というか、そういうのは1個だという......。
○溝口知事
本命候補というのは、ある程度規模が大きくならなきゃいけませんしね、30キロを超えるところで考えていくということです。だけど、風向きによって、おっしゃるように、そっちに来たりした場合には、さらに遠くとかね、それはそういうケースも念頭に置きながら対応は考えていきますけれどもね。
○時事通信
済みません、関連してなんですが、県警と指揮系統近いところに置くということは、県警は雲南市に置くことを念頭に置いてるみたいなんですけど、県もそこになるということなんですか。
○溝口知事
いや、それは別で構わないでしょう。
○時事通信
指揮する......。
○溝口知事
雲南市に置くとかという話は、私は聞いてませんけども、要するに連絡はできますから。今も県庁の中に県警の部隊がいるわけじゃありませんから、どこかにいっぱいいてね、それが大動員をかけなきゃいかんときは大動員かけるということになるわけでして、それと、そう違ったことにはならんだろうと思います。
○時事通信
場所は、でも近い方がいいというのは、先ほどおっしゃってました。
○溝口知事
だから、県警もオフサイトセンターの近くの方に、県の施設が、県のスペースがありますから、そこで連絡要員とか、一定の人は当然いることになるでしょう。
○時事通信
県の方に合わせてもらう......。
○溝口知事
いや、だから、全部が合う必要はなくて、一定の連絡要員とか会議に出る人がいるのは、それはオフサイトセンターの方に担当者がいるということになるでしょう。そこから指令が、動員される人たちがいるところに伝わっていくということですよ。
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