知事定例記者会見(9月4日)
質問事項
7.大阪都法案について
○毎日新聞
済みません、大阪維新の会の話が出たので、それに関連して2つお伺いしたいんですけれども、1点は、大阪維新の会は橋下徹大阪市長なんかが主導して、大阪都法案というものが成立しました。大都市が特別区をつくって、二重行政をなくしていこうというような趣旨に思うんですけれども、どちらかというと大都市に影響がある法案ですけれども、それを島根県の知事として、この法案が成立したということをどういうふうに評価されるかというのが1点。
あともう1点は、大阪都法案に代表されるように、最近、多くの大都市の首長さんなんかが、自分のまちがこの国を引っ張るんだと、大阪が元気になって日本を元気にするとか、同じようなことをたしか福岡の市長さんなんかもおっしゃってたと思いますし、中京の方でも、名古屋の市長さんなんかも同じような話をしてらっしゃると思います。地方の島根県として、大都市のそういう自分たちがこの国を引っ張るんだというような意見というのをどういうふうに評価されますか、どういうふうにお感じになっていらっしゃいますか。
○溝口知事
まず、第1点目の大阪都法案ですかね、それは東京都と同じ、似たように特別区というような形でやっていこうということですから、それは大阪が希望されて、国の方で可能だということでやられたわけですから、それはそれで大阪府の希望に合ったものですから、一定の進展があったというふうに思います。
それから、それぞれのとこで大都市はというのは、島根もそうですね。それぞれのとこで地域資源を活用しながら地域の発展に努力をしていくということは大切なことですね。
他方で、昔からこういう格差があったわけじゃなくて、ずっと歴史をさかのぼれば、明治の近代化が始まってからこういうプロセスが起こり、戦後の発展が重化学工業を中心に平地の多い大都市側から発展をし、その後、格差が拡大をしているわけでありますけれども、日本全体として一つの国家として、さっき申し上げたような、これも基礎的な行政サービスなどは日本、どこにいても、そう大きな差がないような仕組みづくりというのは、日本の国を住みやすい国にするということで大事なことではないかと思います。
それから、道路の整備なども、これは大都市から順次やってきてるわけでありまして、やはりそういう基礎的な社会インフラなども、やはり一定程度全国的な整備がなされるというのは、国としての私は役割だろうと思います。もちろんそういうことをやりながら、各地方地方が努力をしていく、それが必要なことだというふうに思います。
○毎日新聞
それなら、大都市が日本を引っ張るというふうな言い方になると、逆に言うと島根のような地方は引っ張られる側というようなイメージを大都市は持っているんじゃないかなと思うんですけど、じゃあ、その都市の理論からいうと引っ張られる側としては、知事はどういうふうに、そういう理屈を評価されますか。
○溝口知事
それは日本全体で相互依存の関係があるわけですよ、いろんな問題がね。例えば戦後の発展の過程では、大都市の発展はやはり地方から人が出ていって、いわば人的な資源の移転によってそういう発展が可能になったわけですね。それからそういう発展の中で、例えば農業とかいうと、地方で新鮮な農産物ができて都市の人がそれを購入されるとか、あるいは漁業なんかもそうですね。あるいは今の電力なんかも大体そうなんですよ。電力供給というのは大体地方部で発電されまして、それが大都市のエネルギー源になっているわけですね。原発なんていうのはもっとそうですね。だから、大都市も地方も一定の相互の依存した関係があるのであって、そういう中でそれぞれが、その地域の特色、あるいは地域資源を活用しながら相互に競争しながら発展していくと、これが大事なことじゃないでしょうか。
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