知事定例記者会見(9月4日)
質問事項
1.公債特例法案について
○中国新聞
済みません、公債特例法の今、法案成立というのが危ぶまれている中で、地方交付税というのがかなり圧縮された形で配分されるんじゃないかという懸念が出てまして、ちょっとそのことについて、知事の今のお考えをお聞かせください。
○溝口知事
決定まで若干時間があるようでありますけども、今のところ私どもが受けておる情報としましては、市町村に対しましては遅れなどが生じないよう努力する旨の報道などもあります。都道府県に対しましては、これまで3カ月分一緒に交付されていますが、1カ月ごとに分割して支払うといったような話もあるといったことは聞いておりますが、まだ正式に確か決定はされてないんじゃないかと思います。とりあえずそれだけです。
○中国新聞
正式決定はされてないんですけど、国会が今ああいう状況なんで、非常に要は早期成立というのはもう絶望的な状況になってるということで、今までどおり3カ月分ぼんと入ってくるというのが極めて難しい状況にあると思うんですけども、そうすると、県の場合はやっぱり地方交付税に頼っている割合というのが非常に大きいわけですから、なかなか事業執行に支障が出るというようなことも考えられるんですけども。
○溝口知事
言われておりますのは、11月ぐらいには特例公債法が発効されないと、特例公債法除きの歳入を国の歳出が超過する可能性がありますから、そういう事態になりますと、特例公債法が通っていませんと、あらゆる国の支出がとまるという問題が起きますね。まだそれまで2カ月余りありますね。その間に、政治日程とも絡みますけども、これも言われているのは、今国会では国会がこういう状況ですから法案の審議等は進まないでしょうから、そうした事態を避けるためには臨時国会で特例公債法を通すということが必要なわけでありますね。その間に、それが通るという前提に立ちますと、その間の資金繰りは県の余裕金でありますとか、あるいは万が一不足するようなことでありますと一時借り入れというのが可能ですから、そんなに支障が生ずるとは今の段階では考えていません。いずれにしても、この特例公債法は既に通った予算の執行を担保する措置ですから、政治的にはいろんなことがあるにしても、国民生活などに影響が出るようなことは、政治としてはあり得ないことではないかと私は思います。あるいはあってはならないことですね。
○中国新聞
ということは、改めて臨時国会なりの早期成立というか、それを求めるという立場でよろしいんですかね。
○溝口知事
そうですね。
○山陰中央新報
関連ですが、消費税の増税に関する法案については三党合意で、対立状況はあるけれども成立をしたと。一方で、実際に特例公債法は、まだ今国会は会期があるわけですが通らないことは確実ということで、その辺の、一方での増税は県民の生活というものを考えますと、今後の影響を考えると、増税というのは結束して通ったんですが、一方で予算の執行、国民生活にもかかわりの深い特例公債法案が通らないという、この対比については、今の政治状況については知事として何かお考えというか、遺憾というか、そういうふうなお考えはないですか。
○溝口知事
2つの法案の性格は違いますからね。特例公債法は当初予算が承認されておるわけですから、オール国会として承認を受けた予算が執行できないということはあってはならないことだと思いますね。それから一体改革法案は、中期的に社会保障財源を確保し、そのための法案でありますから、それはまた政策として大事な課題でありまして、長年そういうことが求めながらも実行できなかったわけですね、実行といいますか、法案として成立するようなことはなかったわけでありまして、それは日本の置かれた経済の状況、財政の状況、あるいは今後の社会保障の動向等を見ますと、成立を求められている法案であったということじゃないでしょうか。
○山陰中央新報
成立を求められてる法案ということでは一緒、性格が違うというのはわかりますけど、何で増税法案は通って、こっちは通らないんだという気持ちは、知事には生じてないですかと聞いたのですが。
○溝口知事
それは政治の世界のやりとりですよね。最終的には当初予算が通って、それを担保するための特例公債法案が通らないといった事態は余り考えにくいですね。
○山陰中央新報
年度内では通るんだろうけど、この段階で通らないということは容認できるということですか。
○溝口知事
それは容認するとかなんとかという話じゃなくて、国会としてそういう国民生活に支障が出ないように、やはり最善を尽くすべきだと思いますね。
○中国新聞
対策として、例えば資金繰りの話ですけども、借り入れとか余裕金というふうに言われましたけど、借り入れとなると利子があるものもありますから、その辺の、要は早く通らないことによってむだな支出が出る可能性もあるんですけど、そ
の辺についてはどうですか。
○溝口知事
それは、報道等によりますと政府も対応を検討中ということでありますから、やはり国政の場で国の予算全体が決まるわけですね。それが地方公共団体等を通じて国民生活にも影響を及ぼすわけですから、そうしたものに国会での審議の遅れ等が影響がないように、最善の努力をするというのが政府といいますか、国会の役割ですね。
○中国新聞
もし利息のようなものが生じたとすれば、それはもちろん国の責任で補てんするのが筋だと。
○溝口知事
国といっても、結局は国民になるわけですね。それは国、地方との関係においてどう考えるかという問題だと思いますね。だから、そこは総務大臣も検討されるような発言をされていますから、そういう状況をよく注視もし、我々としては地方公共団体、そして地方公共団体を通じて国民サービス等の大宗が供給されているわけですから、国民生活に支障が出ないようにやってもらいたいということを言っていく必要があるというふうに思います。
それまでには、11月、いずれにしても特例公債除きの歳入を歳出が上回るようなことはできないわけですから、全力を挙げて国会でよく話をされて、国民生活に支障が出ないようにやってもらいたいということです。
○中国新聞
済みません、最後。冒頭の公債特例法の話に戻りますけど、今時点で交付税の配分が遅れる、もしくは限定的な1カ月分になるということで、何か県のこういう事業に影響があるとか、そういう話というのは、知事のもとに今の時点では入ってきていますか。
○溝口知事
上がっていません。
○中国新聞
今後、それを調査される考えというのはありますか。
○溝口知事
それは、国のそういう資金繰りがどうなるかによって、我が方にどういう影響があるかというのは当然チェックをしてまいります。まだそういう時期じゃないですね、国の方針が決まってませんから。
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