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知事定例記者会見(7月24日)

質問事項

4.オスプレイ配備計画について

 

○山陰中央新報

 続いて、オスプレイの搬入に関してなんですけど、岩国にもう陸揚げされて、組み立てが結構時間かかるかなと思ったら、あっという間に組み立てて、今にも飛びそうな状況というか、あそこに置いてあるわけですが、それをごらんになって、まずどう思われたかというのは。

 

○溝口知事

 地元岩国市、それから山口県、そして配備をされる沖縄県等においては、きちっと安全対策を確認するまで、しないで搬入するということには反対だと、こう言っておられたわけですね。

 この問題は、先週、知事会でも議論になりまして、知事会としてもそうした自治体の主張が正当であるので、知事会としても政府にそういうことを伝えようということで決議をして出しておりまして、私もその議論のときにはそうすべきだというふうに知事会として発言もしたところであります。

 

○山陰中央新報

 島根県知事として、あそこに今にも飛びそうなオスプレイが置いてあることの所感はいかがでしょうか。

 

○溝口知事

 いや、今申し上げたことに尽きますね。やはり防衛の問題は、基地のある地域の人たちに大きな負担がかかるわけですね。だから、そういう人たちの理解を得るということ、そういう人たちが本当にお困りにならないようにするということは非常に大事な課題ですね。やはり国の防衛について、国民的な支持があるということは大事なことだと思いますね。それは防衛の体制そのものと同じぐらい大事な問題で、そういうことがありませんと円滑な基地の運営だとかはできないわけでありまして、だから、政府はそういう地元の意見等によく配慮していくということが大事なことだと思いますね。

 

○中国新聞

 関連して、先ほどの知事の発言だと、基地周辺の方々の支持がないといけないと。

 

○溝口知事

 いや、少なくともね。

 

○中国新聞

 そういうことですよね。

 

○溝口知事

 それは日本全体でも言える。

 

○中国新聞

 もちろんそうです。

 それで、ただ、今回の問題は、8月、整備ができ次第、低空飛行訓練が始まろうとしています。予定されているということで、アメリカ側は岩国市長や山口県知事を初め沖縄の人たちも上京して政府に抗議したいということを言ってるようなんですけども......。

 

○溝口知事

 そういうあれがありますか、もう。

 

○中国新聞

 はい。低空飛行の訓練がアメリカ側は変えない方針ということで、官邸の方は、何かその辺でそごがあるようなことを......。

 

○溝口知事

 総理はたしか安全が確認されないと運航はしないとか、報道では出てますけれども、それとの関連はどうなっているんですか。

 

○中国新聞

 アメリカ側は、まだ変えないというふうな。

 

○溝口知事

 そうですか。いずれにしても、そこは日米間でまずやらないといけませんよね。

 

○中国新聞

 それがもしも低空飛行をすることになると、基地周辺だけではなくて、中国山地の島根県ももちろん当事者になるわけですよね。

 

○溝口知事

 ええ。そういう点については山口県の知事とも話をして、我々も山口県の立場と同じですと、どういうふうにしていきましょうかというのは相談をしておりますけれども、知事会として、既に全体としてやっていますから、それは引き続き知事会としてもやりますし、近隣地としても必要な対応は考えていきたいというふうに思っていますが、今のところどうするということは決めておりません。

 

○中国新聞

 もっと言うと、個別に島根県の知事として反対、あるいはそういったことを政府......。

 

○溝口知事

 そういうことも含め、どうするかは今の段階では決めておりません。知事会としては、もうそういう意見で統一をしていますから、それでやっておるということですね。

 

○中国新聞

 知事会の意見として反対するということ。

 

○溝口知事

 いや、知事会の意見ですが、その決めるときに島根県もそうだということですよ。

 

○山陰中央新報

 その関連ですけど、そうしますと、今後、アメリカから安全対策について説明が野田総理になされて、まずは野田総理の判断というのがあると思いますが、知事会としても、野田総理から、国から説明を受けるのか、本当はアメリカから直接でも説明を受けられたいところなんでしょうけど、それがかなわないとすれば、日本政府を通じてアメリカの安全対策を知事会で聞くということもあると思うんですが、やっぱりそういう知事会でまとまって要望したからには、やはり日本の、日本政府の説明に対して、知事会として了承するというプロセスが、法的には担保されてないにしても......。

 

○溝口知事

 了承するというためにはきちっとした説明がないと、了承するということにはなかなかならんでしょうね。

 

○山陰中央新報

 だから、そのきちんとした説明があるとして、やっぱり知事会として了承するという、そのプロセスまで責任を持って知事会としてやられるのが妥当だということでいいんですか。それを言いっ放しじゃなくて。

 

○溝口知事

 そうでしょうね。

 ただ、やはりそこが一番の利害関係の深い所在市、そして所在県の意見が優先しますね。

 

○山陰中央新報

 例えば米側から直接説明を受けるべきだというのはちょっと行き過ぎ......。

 

○溝口知事

 米側というか、日米のそういう問題は日米合同委員会というプロセスでやられますね、政府間では。いずれにしても、そういう日米の防衛協力の中の話ですから。

 ただ、知事会などで言っているのは、そういう安保条約の協定上、事前協議が要らないという話は、それは技術的な問題としてあるけども、そういうものを超えるものといいますか、やっぱり国民の安全、基地があって、それで何か安全が損なわれるということは困るわけだから、政府はきちっと米側に、そういうことは大丈夫なんだと、どういう理由なんだと、そういうことをきちっとやらないといかんということでしょう。ただ、そういうことをやった形跡は見えないでしょう。

 

○山陰中央新報

 今回のケースは、ちょっと事前協定、事前のあれ要らないよということでしゃくし定規にやるような問題ではないというようにとらえておられると。

 

○溝口知事

 ないでしょうね。

 

○中国新聞

 この前の会見のときに、心情は岩国、山口、地元と同じだけども、県として申し入れをするとか、そこまではまだ今検討中だということだったんですけども、そこの壁というのは何なんですかね。要は心情的に......。

 

○溝口知事

 それは、みんな関連してくるわけですよ、日本国じゅう。だから、どういう問題で、全体としてやるのがいいのかとか、そういうことがあるでしょう。例えば周辺市から、例えば周辺県から一緒にぜひやってくれといえば当然やるでしょうが、そこまではいってないですわね。だから我々もやりますよということはしていますが、政府の対応をどうするかを見て、決めてもいいんじゃないですかというような話も聞きますから。そういう意味で、立地県、立地市が代表選手となってやっていただいているということですね。それはあらゆる問題がそうなるわけでありまして、一番やはり、そういうところが我々よりも違う意見を持つことは余りないわけでしょうからね。我々も、そういうものを側面からサポートしていくということは必要なことだと思いますし、それから、現実に訓練などでこちらに被害が及ぶようであれば、被害を受ける県として、また申し入れをすると。これはまた別の話ですね。

 

○中国新聞

 現段階では搬入という段階なので、隣県として言うほどのとこではないということですか。

 

○溝口知事

 いや、それは事実上言っているということですよ。知事会としてやっていますから。

 

○中国新聞

 それは、いや、さっきの発言を聞くと、山口の知事にかなり遠慮してるというか、配慮してるとか、そういうことですかね、要は。

 

○溝口知事

 じゃないですが、やっぱり一番事情をよく知っているところに聞くというのが自然だということですね。

 

○中国新聞

 発言の優先権は山口県、岩国市にあるということですか。

 

○溝口知事

 優先権とか、そういう概念ではないような気がしますが。

 

○中国新聞

 いや、でも先ほど......。所在県、市の意見が優先するというふうなことで......。

 

○溝口知事

 いやいや、優先権とか何かじゃないでしょう。やっぱり山口県の方が一緒にやってくださいというようなことがあれば当然やりますし、様子を見てて、いいですよと、我々も今までとりあえずやっていますからというようなことであれば、それをやっぱり心情的にサポートしていくということじゃないでしょうか。そういう中で、知事会として全体として出すことになりましたから、当座はそれでやっていこうと、こういうことですよ。

 

○中国新聞

 今回の問題がこれだけ大きくなってる一つの要因としては、どうしてもやっぱり岩国や山口県、沖縄があれだけ発言しているのにもかかわらず、スケジュールどおりというか、スケジュールありきで物事が進んでいるように感じる。

 

○溝口知事

その点はさっき申し上げましたように、政府の方は事前協議の了解事項じゃないから、そういう理屈で話をしてきたわけですけども、私の個人的な感想としていえば、そういう安保条約の手続の話じゃなくて、事前了解が要らなくても、その飛行機の安全性について問題があるんであれば、政府はやはりよく米政府から聞いて、それをよく説明をし、その上でどう対応するかということをやっていく必要があると、こういうことですね。

 今のあれですと、搬入をしたと。運航はまた後だとか、何かどういう考えでやっているかというのがはっきりしないところがあるような気がしますね。

 

○山陰放送

 島根県西部がエリアの対象になると思うんですけれども、住民からは、ただでさえエリア567の飛行ルートで、ただでさえ騒音の話もあって不安を覚えている中で、こういったオスプレイの搬入が終わって、また加えてそういったところで不安が広がるといった声も聞くんですけれども、その点についてはいかがですか。

 

○溝口知事

 その点についても、我々は政府に安全性の確認だとかをしっかりやってもらいたいということを言っているわけです。

 

○山陰放送

 何か具体的にそういったところで政府に言いたいこととか、そういったところというのは何か知事として考えていらっしゃるところとかというのはあったりするんでしょうか。

 

○溝口知事

 具体的にですか。

 

○山陰放送

 具体的に。例えば政府に申し入れとか、そういったところというのは。

 

○溝口知事

 申し入れるですか。

 

○山陰放送

 はい。

 

○溝口知事

 何についてですか。

 

○山陰放送

 飛ばないようにというかですね。住民の不安に対して、政府に対して何か申し入れとか、そういったところというのは今のところ考えていらっしゃるんでしょうか。

 

○溝口知事

 そこら辺になると、今度は実際の安保条約による関係をどういうふうに考えるかという問題に入ってくるわけですね。そうなると、例えば安保条約の規定の中では、訓練だとかというものは一定のものはやはり必要だということになりますね。ただ、必要だけども、一般の人に迷惑がかからないようにやりましょうというのが合同委員会の合意事項になっているわけでしょう。そうすると、その範囲でどうするかということになりますね。だから、そういう問題については、やはりそういう、どういうふうに運航するのかというようなことがある程度政府から説明がないといかんでしょう。

 

○山陰放送

 そういった意味では、やはり説明が、政府にはまだまだ足りないというところでしょうか。

 

○溝口知事

 ないですね。

 

○山陰放送

 具体的にどういった説明が求めたいと。どういった説明が欲しいとかというのがありますか。

 

○溝口知事

 どういう運航をするのかとか要りますね。それで、もちろんその前提として安全性の問題も説明が要るでしょう。

 

○山陰中央新報

 運航するに当たって島根県に飛んでくるということになったら断るということはあり得るんですか。

 

○溝口知事

 そういう仮定の問題はちょっと今は、技術的な問題がいろいろありますから、ちょっとすぐに答えることは難しいですけども。

 それと、まだ運航するかどうかも決まっていませんから。

 

○毎日新聞

 知事会では、安全性が確認されない限りは受け入れられないというようなことなんですが、どのような状態を知事としては安全というふうに。

 

○溝口知事

 そこは、その安全性についても先方が言う根拠と、それでいいのかどうかというのは、そこはよく判断しないといけませんね。

 

○毎日新聞

 知事としては、政府が安全といえば。

 

○溝口知事

 いやいや、それは政府がどういう理由でやるかというのをよく見ないといけません。

 

○山陰中央新報

 何かその安全性を検証する、原発のあれじゃないですけど、専門家を呼んで、県で専門家を呼んで検証するとか、そういった組織とかつくられるとか、考えられるんですか。

 

○溝口知事

 それは各県がやることじゃないですね。

 

○山陰中央新報

 なら政府。

 

○溝口知事

 全般の話で。

 

○山陰中央新報

 じゃあ、政府が安全だと言えば安全だと判断。

 

○溝口知事

 いや、そういう仮定の話には、だから内容をよく見ないといけないでしょう。

 


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