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知事定例記者会見(2月27日) 

質問事項

4.医師不足について

 

○山陰放送

 済みません、松江赤十字病院の救急医療の医師がことしの6月ぐらいに退職するということで、それに先立ってドクターカーの運用が近く休止すると。県内の医師不足についてなんですけれど、昨今またいろいろなところで医師不足の話が出てきておりますけれども、これに対する知事の所見と、その対策として何か考えてらっしゃることがあればお聞かせいただきたいと思います。

 

○溝口知事

 国に対して要請することはいろいろありますけれどもね、研修医制度でありますとか。県自身の取り扱いとしては、一つはお医者さんを確保するということで、国の方で地域医療再生基金を各県につくりましてね、それを活用することによって地域の医療を確保するということをずっと、ずっとといいますか、数年前からやっていますね。一つは、それによりまして県内の例えば島根大学の医学部を卒業した人たちに対して研究費を差し上げて、それで一定期間、県内に勤めていただくといったようなこと、あるいは県外、そういうことで奨学金によるお医者さんの確保というのを随分やってきていますね。あと三、四年しますと相当数の奨学金あるいは研究費を受給された、受けられたお医者さんが県内で勤めていくという数がふえてまいりますから、そういう形でお医者さんを確保すると。

 

 それから、県内の子供たちが医学部に進出をするように、小さいうちからいろんな見学でありますとか、医療の現場を見学するとか、そういうことをやったりしておりますね。

 それから、そういう若いお医者さんを県内で確保するということで、地域医療センターというのを島根大学、それから県立中央病院、県とが一緒になりまして、若いお医者さんのキャリアアップができるようにいろんな支援をしていくということもやっています。看護師さんについても同様な対応をしていますね。

 それから、地域的によって大病院、専門病院に行くのが非常に時間がかかるといったようなことでドクターヘリの活用を進めております。これは県もドクターヘリを導入しましたけれども。それについて中国5県で近隣県で協力していこうということをやっております。

 

 そのほか、診療所から大病院に行く際に、いろんなカルテの情報だとかが迅速に送れるようにということで、病院間の情報網、情報ネットワークをつくって、そういうことを容易にするようなことをやっていますね。

 それから、救急病院なんかの関係では、これはよく言われますけれども、救急車を呼ばれる方々が、よく考えて対応されるというPR、説明等々をやっていますね。

 それから、お医者さんは忙しいわけですから、お医者さんを補助する事務員の方をふやすとか、そういうことをやっておると。しかし、なかなか難しい問題が、さっきの救急医でありますとかね、救急医の方々はもともと数が少ないですから忙しいわけです。だから、忙しいからまたなり手が少ないとか、あるいは産科などによりますと、医療事故による訴訟とかいろんな問題があって、産科を希望されるお医者さんが少ないので、日本全体でも絶対数が足らないといったような問題があるわけですね。そういう中で、我々の方はできるだけ手を尽くして、県外からも赤ひげバンクといって登録をしてもらって、県外からも来ていただく、そういうようなことをやっていると。考えられるいろんな手段をやっているけれども、なかなかこれで大丈夫だということにはなかなかならないですね。それはやっぱり日本全体の問題ですね。それで、将来はむしろ大都市部で高齢者がふえますから、そうすると大都市の病院もお医者さんが足らんというようなことが起こり得るわけですよ。それで結局お医者さん方は、忙しくても患者さんがいれば診察をし、手術をしなきゃいかん。肉体的な負担というのが非常に大きいんですね。それである病院の中で、例えば産科を維持しようとすると3人要るわけですよ、大体。それで1人いなくなると、2人だけじゃ、もう過剰な負担がかかってくるんですね。あるいは外科なんかもそうですね。いろいろ原因とかはありますけども、島根と似たようなことはいろんなところで起きているわけですね。

 

 特に島根の場合は、やはり医科大学の創設がほかの県よりおくれていますからね。県内で育てるお医者さんの数がこれまで少なかったから、他県の医科大学を卒業した人に県に来て働いてもらうということがありますが、鳥取大学とか広島大学が多いんですけども、そういうところも研修医制度が変更になって、若いお医者さんが大都市の大病院に行かれたりすると、そういう大学病院のお医者さん自身が足らなくなると。そうすると島根などに派遣をしている大学の先生を引き戻すということになるわけですね。そうすると島根のお医者さんが減るといったようなことが起こるんです。いろいろありますが、できる限りの努力をしていかなきゃならんということです。

 

○山陰放送

 特に松江赤十字病院という、松江圏域の拠点病院でそういうことが起こっているということに対する知事の今の思ってらっしゃる感想というのをちょっと一言いただけると。

 

○溝口知事

 大変厳しい事態だと。できる限り手を尽くしてお医者さんを確保するように努める必要があると。松江日赤自身が随分やっておられますけれどもね。

 

○山陰放送

 これは、県としても、そのサポートをしていくという......。

 

○溝口知事

 それはしておりますよ。ただ、お医者さんをすぐ確保するというようなことは、やはりお医者さんのチャネルでないとなかなか難しいですね。

 

○山陰放送

 ありがとうございました。


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