知事定例記者会見(2月18日)
質問事項
8.「竹島の日」記念式典について
○NHK
知事、竹島の日の式典についてお伺いしますが、きょう、午前中、菅官房長官が、政府関係者の出席、派遣も含めて検討されるということを発言をされてまして、県としては6人の閣僚に案内状を送っているところだと思いますが、こうした発言について、まだ正式な御連絡ということはないということは承知していますが、どういうふうに受けとめていらっしゃいますか。
○溝口知事
政府は検討されているんだなということですね。それ以上のことはありませんね。
○NHK
8回目になりますけれども、これまでも政府関係者の出席ということは、県としては求めてはきていて、これまで出席はなされていないわけですけれども、ここに来て少し政府として前向きな発言かなというふうにも読み取れますが、その辺はいかがですか。
○溝口知事
今、コメントすべき立場にないです。
政府の検討、そして検討をお待ちしているということですね。
○NHK
一方で、国会議員の方の出席ですが、過去最多となる、今のところ18人の方が出席をされる御予定だと伺っておりますが、この関心の高まりというのが、一つ、この数字にもあらわれているかなと思いますけれども、地元選出の方以外にでもたくさん来られるということで、これに関してはどんなふうに受けとめていらっしゃいますか。
○溝口知事
それは、国会の中で領土議連ができまして、超党派でやっぱり日本の領土問題を考えなければいけないという考えが広がっているということの反映だろうと思います。それは竹島に限らないわけでしょう。
○山陰中央新報
済みません、関連ですが、竹島領土権確立対策事業が査定の結果、倍増という、ほぼ倍増と見ていいんでしょうか、というふうになっています。一方で、政府の方も組織ができるということで、連携がふえるということで、こういった措置になっているのではないかと推測されますが、あの竹島対策室というものを設置することも含めた、この予算倍額に込められた知事の思いを聞かせていただきたいというのと、この中に東京集会の経費とかは入っているんでしょうかという、その2点についてお伺いします。
○溝口知事
まず、後者の方は、まだそれは関係者が決められてから考えることで、今の状況は格別......。
○山陰中央新報
あらかじめ見越したものではない、はい、わかりました。
○溝口知事
それから、やはり引き続き竹島問題については国民の方々の理解、啓発活動が必要ですから、そういうことをやっていく必要があるということが一つ。
それから、やはり政府が韓国側と交渉したりしないと、なかなかこの問題というのは決着つかないわけですけれども、交渉に至るには、それはまだいろんなことが必要でしょう。しかし、やっぱり史実に基づいた議論というようなことが大事でして、竹島問題研究会、3期目になりますけれども、そういうことをさらにやっていこうということになっていますから、それを引き続きやっていただきたいと。特に国外でのいろんな資料ですね、そういうものも研究会として収集したり、そして分析をしたりしたい意向を持っておられますから、そういうことをぜひお願いしたいと。
○山陰中央新報
この部分は、外務省との連携もあるんでしょうけど、研究員が直接出向くことによる調査というものも、可能性としては想定している......。
○溝口知事
ありますね。
○毎日新聞
済みません、竹島の日の集会について改めて聞きたいんですけれども、総理を含めて6人の閣僚あてに案内を出してらっしゃるということは以前にも発表いただいてますけれども、現実のところでいうと、15日の菅官房長官の記者会見で、安倍総理が21日から訪米してオバマ大統領との会談を予定されているということで、現実として、実際に案内を出された相手である安倍総理そのものは、もう物理的に竹島の日の集会に来ることは難しいと、これは先方からの回答のあるなしにかかわらず、もうほぼ確定しているものだと思います。外遊の日程が入ったので仕方ない部分というのは当然あるとは思うんですけれども、竹島の総理に案内を出された知事のお立場として、総理の出席がないということについてはどういうふうに思われますか。残念だというところなんでしょうか。
○溝口知事
我々は政府の対応をまだ待っている段階だと、こういうことですね。
○毎日新聞
いや、政府の対応を待っているのは当然で、場合によって代理の方が来られるとか、そういうふうにいろんなケースも考えられるとは思うんですけれども、現実として安倍総理御自身が来るということは、現実としてもう不可能な状況になっていると。これはもう、先ほども言いましたように、回答あるなしにかかわらず、もう確定していることだと思うんですが、総理が来られないということについては、いろんな理由があって仕方ない部分、これも先ほども言いました、あると思いますが、知事としてはどういうふうに受けとめていらっしゃるのか。出していらっしゃるわけですから。
○溝口知事
いや、そういうことを含め、政府の回答を待ってますということ以外はありません。
○毎日新聞
いや、だから、その政府の回答を待ってる云々の話じゃないと思うんですよね、そこは。現実として、だからそうやって......。
○溝口知事
いや、やっぱり関連するんですよ。
物理的に出れないということもあるけども、ほかの人がどうなるかとかいうことも関連しますから。
○毎日新聞
でも、ただ、代理の方が来られる場合と御本人が来られる場合というのは大きく違うと思いますから......。
○溝口知事
ええ、あなたの言うのはわかりますが、コメントは差し控えますというのが私の見解です。
○毎日新聞
なぜ差し控えられるんですか。
○溝口知事
いや、もう理由は申し上げません。
○毎日新聞
理由が申し上げられないというのは、知事としての情報公開していくという大前提でこうやって会見されてる中で、そういう発言というのはどうなんだろうなと思うんですが。
○溝口知事
それは私の考えです。
○毎日新聞
どう思われようとということですね。
○溝口知事
ええ、政府が今検討しているわけですから。検討を待つということであります。
○毎日新聞
あともう1点、話が別の話になります。竹島に戻りますけれども、式典、今回、18人の国会議員が来られるということで、中に日本維新の会の方が来られる予定になってらっしゃいます。日本維新の会と竹島という関係でいうと、昨年9月に共同代表の橋下徹さんが竹島の共同管理という話をされて非常に話題になったことがあったと思うんですけれども、共同代表をしてらっしゃる方がそういうようなお考えを持っているということですけれども、その党が今回来られると。この辺は、知事としてはどういうふうに受けとめられますか。
○溝口知事
いや、格別コメントはありませんね。いろんな人がいろんな考えを持つのは、ある意味であることでしょうから。
○毎日新聞
共同管理という、その考えについてはどうですか。
○溝口知事
いや、私はそういうことにはコメントいたしません。
○毎日新聞
竹島を所管してらっしゃる島根県の知事としては、どういうふうにお考えですか。
○溝口知事
いやいや、そこも申し上げません。
○毎日新聞
申し上げない。
○溝口知事
ええ。
○毎日新聞
何もお感じになるところはないということですか。
○溝口知事
いやいや、そういうものにコメントすること自体が難しいことですから。
○毎日新聞
難しいとは、なぜ難しいんですか。
○溝口知事
いや、私がそう感ずるからでして。
○毎日新聞
いや、だから、おっしゃっていただかないと、なぜ難しいと考えているのかわからないんですけど。
○溝口知事
それは、いろんな人がこの問題は解決しなきゃいかんと、こう思っているわけですよ、日韓関係は大事なことですから。それについていろんなアイデアをお持ちになり、そういうものが実現可能なのか、あるいはそれがいいのか、人によっ
ていろいろ違うところですよ。それから、それがどういうものを意味するかというのもわかりませんから、非常にあいまいなものですからね、そういうものに対して具体的にいいとか悪いとか言うのは非常に難しいわけですよ。だから、そういう答えをしているということです。
私が一般の評論家なら言えますよ。しかし、やっぱり知事として言っているわけですから。知事としてはやっぱり誤解のないように慎重な、というのが内容がはっきりしないものについてはいろんな誤解が生ずるわけですよ。だから、そこが違うところなんですね。済みません。
よろしいですか。
○中国新聞
竹島の日の関係で、始まったのは前の知事のときですから、知事が別に主導したということじゃないというのは理解してるんですが、竹島の日をそもそも記念式典をやる意義、ちょっと根本的な話ですけど、そこを知事、どういうふうにお考えですか。
○溝口知事
そこは、その当時、私がいませんからわからないんですけれども、いろんな人の話を聞きますと、やはり竹島に対する問題というのは、国が真正面に受けとめてやらなきゃいかん課題だけれども、なかなか国の方でそういう動きが見られないということに対して、地元、隠岐の町村はもちろん、県内でもそういうことがあり、それならば県の議会の方が条例で竹島の日を定めて、そういう活動を広げていこうじゃないかということで議会提案でなされ、それでいろんな行事が始まったというふうに思います。
○中国新聞
それで、それは当時の言い分でしょうけど、今現在、要は8月に韓国大統領がああいうふうに上陸して以降、問題がこじれて、ことしやられる、このことしの式典の意義というのはどうですか。
○溝口知事
そこは、この前の記者会見でもいろいろ言ってますけれども、韓国大統領の竹島上陸、あるいは尖閣の問題とかいろいろ出てきて、政府もこの問題に正面から取り組まなきゃいかんということでいろんな対応を始められておりますね。前政権がそうですし、それから現政権もそうですから。そういう意味では、竹島問題も島根県だけがと言っては変ですけれども、島根県が中心にいろいろ取り組んでまいりましたけれども、国政の場でもそういうものが取り組まれるような状況に、昨年のいろんな経過から変わってきたというふうに私は判断していますね。だから政府は50年ぶりに国際司法裁判所への提訴も含め、単独提訴も含め検討していこうということですから、政府も動き出しているわけですね。それで、領土対策室も設けましたね。だから、政府がそういう方向に進んでいますから、我々や、さらに国民側の理解が進み、啓発が進み、国民の、政府の動きをサポートする、あるいは国際社会に訴えていく、そういうことが必要になっているというふうに思います。
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