知事定例記者会見(1月11日)
質問事項
4.メタンハイドレートについて
○中国新聞
済みません、メタンハイドレートのことなんですが、エネ庁が来年度の予算要求をするということで、何の予算要求をするのかというと日本海側に、もう既に、もうすぐ太平洋側の試験産出というのが始まるんですけども、日本海側というのは余りこれまで調査をされてませんで、来年度予算の中に、予算の編成で予算要求をすると、経産省がですね。で、先ほど国に確認しましたら、具体的に今、隠岐島の周辺にあるという説があるんですけども、国の方は隠岐島の周辺の調査をしますと別に言っとるわけじゃなくて、日本海域の調査に乗り出すと。その場所はまだ固まっているわけじゃないということなんですが、10月でしたか9月でしたか、10府県で集まって海洋資源の組織を立ち上げられまして、知事も名を連ねてらっしゃる立場から、国が日本海の調査にまず乗り出そうとされていることに関して、どういうふうにまず受けとめられるかと。
○溝口知事
昨年、日本海側につきまして調査が行われたわけです。3海域で行われたんですけども、それは明治大学の松本さんという教授が行われたわけですけども、7、8月に網走沖で行い、そして9月に秋田・山形沖で行い、同時に隠岐周辺でも行われたんです。それで、その結果では、網走沖、秋田・山形沖では海底表面からメタンハイドレートが採取されたと。それで、隠岐周辺では存在の可能性は高いが、メタンハイドレートは採取はされなかったと。しかし、ここは私もちょっとうろ覚えですけれども、地形で下からチムニーといったガスが上がるチャネルがあるわけですね。そういうものがあるらしいので可能性は非常に高いといったことでありますから、来年度予算で経産省が要求をしていますから、経産省では日本海側での資源のメタンハイドレートの賦存状況を広域的に調査をしようということであります。松本教授の調査もあり、さらに日本海側の10府県が共同して海洋エネルギー資源開発促進日本海連合というのをつくりまして、政府などにもお願いをしてきておりまして、そういう意味で、来年度予算に計上され、調査が行われるということはありがたいことだというふうに思います。
○中国新聞
要望されて形になりそう、調査されそうだということでありがたいと。そのありがたいというところの中身なんですけども、これ一、二年の話じゃないんで、どちらにしてもかなり長期的なスパンの話になると思いますけども、例えばどういう可能性が、地域にとってどういう影響が及ぶ可能性があるのでありがたいとか、何でそのありがたいのかというところをもう少しいいですか。
○溝口知事 日本はエネルギー資源が不足しているわけです。そういう意味で、日本に存在するエネルギー資源が、未利用なものが活用される可能性があるということはありがたいということであり、現段階でね。ただ、ハイドレートがどのように採取をされるのか、あるいはそういうものが環境等にも影響を及ぼす可能性があります。そういう問題がどういうふうに存在しているのかとか、あるいはどういうような対策が考えられるのかとか、まだまだ時間を要して調査研究しなきゃいかん課題でしょう。しかし、全くないというよりも、そういう可能性があるということは、一つの望みがあるということでしょう。そういう意味でありがたいと言っているわけです。
だから、現実のものになるかどうか、あるいは本当に大量に存在しているのかどうかというのは、調査をし、そして技術開発などがどう進むかということなどもよく注視をしていかなきゃいかんと思います。
○中国新聞
聞くところによると、本当に存在しているのかどうかというのを確かめるためにはボーリング調査というのが必要で、ボーリング調査というのは非常にお金がかかる。海底1,000メートルぐらいのところまで、そこからさらに掘らないといけないということで数十億ぐらいのお金もかかるということなんですけども、そうなると、なかなか地元レベルじゃなかなか多分厳しい問題だと思うという、そういう趣旨も設立にはあると思うんですけども、国がそういうことに本格的に力を入れるということに対しての知事の評価というのはどうでしょうか。
○溝口知事
日本全体のエネルギー供給をどうするかというのは、政府の重要な課題です。そういう仕事を担っているのが経済産業省ですから、経済産業省が要求をされて、そういうことをやっていこうということは、そのこと自体は非常にいいことだと、こういうことです。
○中国新聞
あと、済みません、何度も。日本海側の中でも、先ほどの松本先生によると、新潟沖のとこというのが一番進んでおって、県なんかでも、私がこれ直接聞いたわけじゃないんですが、国に調査を呼びかけたりとか、積極的にPRを、それは地元として、してるということがあるみたいなんですけども、島根県の方では、これまでその組織には参加はされましたけども、今まで強力に国に呼びかけたりということはなかったと思うんですが、地元として、そういうことをもっと国に今後アピールしていくようなお考えというのはありますでしょうか。
○溝口知事
それはありますが、国自身が一生懸命、既にやりつつありますからね。それからやはり、こうした問題は新しいことですから、いろんな問題もあり得るわけですから、そういうこともよく考えながらやっていかなきゃいけませんね、いずれにしても長い時間を要することでありましょうから。
○中国新聞
例えばアピールとして考えられるものというのは、どういうものがあるんですか。
○溝口知事
それは政府に、そういうことを政府としてやってくださいというようなことはありますが、まだまだ解決しなきゃいかん問題はたくさんあるでしょうから、そういうものをちゃんとやりながらやっていくということが大事な課題だと思いますから、政府のお話を聞いたり、そういう意見交換をしたりしていくというようなことが大事なことだろうと思います。
代替エネルギー確保ということは国の至上命題の一つみたいなものですから、政府自身が必死になっておやりになるのを我々もサポートしていくということじゃないかと思います。
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