知事定例記者会見(10月11日)
質問事項
2.ルース駐日米国大使の訪問について
○中国新聞
本日、ルース大使が来られましたけども、具体的に主にどういうお話をされたのかというのと、大使の方からどういうふうな御感想があったかというのを、ちょっと教えてもらいたいんですけども。
○溝口知事
大使として日本の各地を回られまして、各地の事情をよくお知りになったりするということが大事だという一般的な話もありますし、それから、大震災なんかがありまして、国外の方々などについては日本の状況とかについても引き続き心配をしておられる方もおられますから、そういう意味で、アメリカの大使が各地を回って、それぞれしっかりやっているというようなことを知っていただくというのも一つの目的だと冒頭おっしゃっておられましたけれども。
そういうことがあったり島根の状況はどういう状況ですかというようなやりとりがあって、私の方は、古代は、さっきの話と関連がありますけども、ここは先進国だったんですよと、大陸から高い文化とかが早くから入ってきて、そういうところだったんだけども、明治の開国で欧米の高い文化が入ってくる。
あるいは戦後の復興の過程で工業化、都市化が進むと。特に重化学工業などは平地がたくさんあって、それから原材料も、石油だとか石炭だとか鉄鉱石だとかは、みんな船で入ってきますから、そういう臨海の立地というのがどんどん進んだんですよと。そういうとこから見ると、この日本海側というのは、やっぱり交通の便だとか、いろんな面で、例えば平地とかも余りなかったわけですよね。あっても豊かな農地になっていますからね。
大体ここまでは詳しく話しませんけども、太平洋側の工業地帯というのは、大体浅瀬を埋めたようなところをどんどん臨海の工業地帯にしていくんですけども、山陰側はそういうところが余りなかったわけですね。そういう中で交通の便が悪かったとか、整備は大都市の周辺から進んでいくし、あるいは情報なども、今はインターネットなんかでどこでも手に入るようになったけども、そういうものにおいて大都市と地方の格差があって、そういうことで島根の発展なんかはおくれたけども、豊かな自然だとか新鮮な農産物だとか、森だとか、海産物とかありますし、古い文化、歴史もあって観光などもありまして、そういうものを活用して島根の発展を目指そうとしていますと。
それから、ソフトウエアのビジネスみたいに大きな工場がなくてもいろんなビジネスができるようになりましたから、そういう意味で、豊かなきれいな自然の中で生活をしながら先端産業がこの地でも発展するように、いろんなことをやっていますといったような、島根の状況をこちらから質問にお答えをするというようなのが主要なやりとりでしたね。
○中国新聞
何か特に印象に残ったお言葉とかはありますか、あちらが言われた中で。
○溝口知事
あちらが言われた中で。
確かにその前に出雲大社と古代出雲歴史博物館へ行ってこられまして、古い文化、歴史が、正確な言葉は覚えていませんけれども、そういうものに触れたということをおっしゃっておられましたね。
それからもう一つは、午後は島根大学の学生と意見交換するんですね。これも大使の仕事の一つで、そういう各地に出かけたときに若い人たちがどういうふうに思っているかとか、他方で大使の方もアメリカの話を説明したり意見交換をするということがあるわけですけども、やはりグローバリゼーションも進んでますから、そういう若者たちをどういうふうにして育てていくんですかとか、そういうようなやりとりが中心でありました。
○山陰中央新報
大使との中で、竹島問題については特に言及されたり会話されたりなかったですか。
○溝口知事
ありません。
○山陰中央新報
知事から特に投げかけられるようなことは。
○溝口知事
ありません。
○山陰中央新報
それは、知事から特に話されなかったのは。
○溝口知事
いや、それは、大使がそういう目的で来ておられないですから。
○山陰中央新報
そういう目的かどうかは別にして、何を話してもいいと思うんですけど、大使から言わなくても、知事の方から言うことを何かお考えになれば。
○溝口知事
それは外交の問題ですからね、まずね。政府の方で当然やっておられますから。
○山陰中央新報
関連して、会談の中では竹島問題のお話、なかったということらしいんですが、会談終了後の私どもの取材に対しては、大使が、それはアメリカとしては立場は鮮明にしてないと、日韓両国で努力されるべき問題であるというふうな認識を言っとられたんですが、この発言というのは、知事としてはどういうふうに。
○溝口知事
それはアメリカが常に言ってることですね、国境問題については日韓に限らず。
○山陰中央新報
じゃあ島根県としてはもう、変わらずと申しましょうか、これまでと同じく政府と......。
○溝口知事
大使の発言がどうあれ、僕も聞いてないから変わってるかどうかわかりませんが、一般的に、それは当事者間でやらなきゃいかんというのがアメリカの、竹島問題に限らずね、いろんな領土問題ありますね、そういうふうに言って、そういうスタンスというのがアメリカの基本的な立場のようですね。きちっと確認しているわけじゃありませんが。
○山陰中央新報
島根県としては、竹島問題に関してはこれまでと変わらず、日本政府に働きかけをしていくということで。
○溝口知事
それは、今日の話とはあまり関係のない話なので。
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