知事定例記者会見(9月30日)
質問事項
2.公金取扱いの問題について
○山陰中央新報
最近、県の方でいわゆる不動産取得税の不適正な処理、あるいは県営住宅の家賃の算定のミスで、非常に知事が就任以来気にしておられる公金の取り扱いのミスというのが、これは以前の話が今発覚したということなんですが、またここ最近相次いでいるということについて、当然県民がこうむった損失というのは早急に補てんしていかないといけないってわかりますが、税のシステムの改修もそうですが、今後、この前、県営住宅の家賃の算定ミスの処理のときも補正予算でお願いしたいということをおっしゃったんですが、その辺の、簡単に公金というか、税金を使ってカバーするということに物すごく違和感を覚えるんですが、知事としては、そうしても補てんはしないといけないというのは、これはやむを得ないことというふうにお考えになっているんですか。その辺のところをちょっと聞かせてください。
○溝口知事
どの部分ですか。
○山陰中央新報
特に県営住宅の、返していかなくちゃいけないというのはわかるんですが、そういう......。
○溝口知事
それは、余分に徴収をしておったという。
○山陰中央新報
そうです。それを返さなくちゃいけないというのはわかるんですけど、それを簡単に予算でお願いしたいということで、新たな税金を、利子もあるでしょうし、新たな税金を投入しないといけないということを簡単に言われるんですが。
○溝口知事
それはいけないですね。だから、そういう問題については、そういうことが起きないように全力を挙げなきゃいかんわけであります。全国的な問題でもありますね、こういう問題。やはり家賃の問題の場合は、平成8年にそういう制度が変わって、以前は住宅の建設にかかったコストを1種、2種という建物があって、それによって仕様等が違いまして、かかった経費のうち国から来る補助金を差っ引いて、それを戸数で割って家賃を出そうというようなことでありましたけども、コストが地価の高騰等で上がったりして、そのコストを家賃に国として上乗せ等をすることが社会的にもいろいろ難しい状況が出てきたりして、それから住宅の種類も変わるわけですね。
そういった状況を見て、所得に応じて家賃を決めるとか、あるいは利便性によって家賃を変えるとか、あるいはそういう中で面積もその一つとしてやるとか、大きな変更があったわけです。10何年もたってそういうことがわかってくるというのも非常に不思議な感じがするわけでありますけれども、やはりその都度、行政が行うことについてはいろんな検査の機会、チェックの機会もありますし、そういう体制をやはりできるだけ効率的に、かつ適切にやるようなことを考えていきませんと、こうした問題がまた出てまいりますから、今回のようなことを十分勘案して、今後のそうした体制をきちっとやるように、県全体の行政もよく見直していきたいというふうに思います。
○山陰中央新報
先ほど10数年たってからわかることが不思議だという表現を使われましたが、不思議というのは、自分からするとあり得ない、遺憾だという。
○溝口知事
その間に、例えば制度を変えたわけですから、その制度を変えて適正に実行されているかどうかというのは、チェックはやっぱり何回かしてるわけですよね。それで、国の補助事業ですから、だからそれはいろんな検査もあるわけでありまして、それで全国同じ、多分ことだろうと思いますね。既に市町村等でも出ておりますし、ほかの県でも出ておるわけですからね。
こうした問題については、やはり国全体として、県はもちろんそうですけれども、行ったことに対して、そういうものが正確に行われておるかというチェックをやはりしていくということが大事だと思います。不思議というのは、そういうチェックは当然やらなきゃいけないんで、やってるんだろうと思いますね。やってますけども、そういうところについては必ずしも、どうなんでしょうね。
○山陰中央新報
ただ、今回は努力したから、したけどだめでしたというより、努力してなかったのが問題じゃないでしょうか。
○溝口知事
努力というか、面積は、過去においては算定するときの主要な要素じゃなかったわけですよ。
○山陰中央新報
そこの変更点じゃなくて、その後、毎年毎年のチェックの部分を言ってるんです。
○溝口知事
それで、そのときにね、面積を使うといった場合に、面積の、ベランダは外すとか、あるいは配管のあれで居住部分になってないところは除くとかあるわけですよね。だから、しかし、面積自身は前の制度のもとでも設計からわかりますから、そういうのがあるわけですけども、設計からわかる面積と、それから算定に使う面積に若干そごがあったということですよね。
○山陰中央新報
わかります。私が言いたいのは、そういった複雑な変更のときに、変化のときに起こったミスを言っているのではなくて、だれかがやったことに対して、恐らく引き継ぎをしたりという10年間ならあると思う。そこにチェックするという、県庁の中にそういう文化がないということが言いたいんですけど。
○溝口知事
それはあるんですけれども、そこに若干の問題があったんでしょうね。過去において面積というデータもあるわけですから、それを使ってやっておって、その部分が国の計算する基準と違うことがあり得るというようなところに十分注意が行かなかったという点ですよね。だから、この検査もいろんな角度から見る必要があるわけでして、そういうものについて、きちっと注意をしていかなきゃいかんということであります。
全国的にも、去年ぐらいから出始めたことなんですね。県の場合も邑南町で、町営住宅と県保有と2つあるんですね。それで町営の場合に、県から引き継いで町営になる住宅もあるんですね。それで、邑南町のところでチェックをしていたら違いがあって、県から引き継いだということで、県の方にも問い合わせがあり、そういうことがあるのかということで全部チェックして発表したというのが今回ですね。
だから、検査のいろんな問題が起こるのも、いろんな対応がありますから、そういうことをよく注意をしてやっていくと、そういうことを。
普通の場合ですと、定型的なものでありますと、大体そういうチェックの手法とか体制は確立しておるでしょうけども、そういうものが新たに起こったりするわけですから、いずれにしても広い観点からチェックをしていかなきゃいかんというふうに私は思います。
チェックには、大局的にチェックするとか、細かく一部についてチェックを、確認をしていくとか、いろんな重点の置き方がありますけれども、今回のような事例もありますから、そうしたものについて、よく注意をしてやっていかなければならないと考えています。
こういうふうに税でありますとか、あるいは家賃でありますとか料金を徴収するときに、いろんな計算をしなきゃいかんというような分野が一つありますね。それから事業を行うときに必要なものを、あるいは補助金を伴うようなものですと、そういう補助金の使用方法にかなったものであるとか、そういう観点からチェックをするものもあり、対応がいろいろあるわけでありまして、そういう対応の違いにも配慮しながらチェックをやっていくと。
いずれにしましても、こうした問題が起きないように、全力を挙げて対応してまいりたいというふうに考えております。
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