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知事定例記者会見(9月6日) 

質問事項

4.県の財政と原発について

 

○毎日新聞

 予算というか、県の財政的なところと、あとそれに少し原発の話を絡めてお伺いしたいんですけれども、今、政府を含めて原発をどうするかという話が非常に話題になっている中で、全国の、これは基礎自治体ベースの話ですけれども、例えば中国地方であると上関であるとか、あと原発立地でいうと佐賀の玄海町のように、原発が動かなかったら、原発が来なかったらというところをシミュレーションしながら、今後の財政をどうしていくか、今後のまちづくりをどうしていくかというところを考えている自治体というのが少しずつ出てきています。

 

振り返って県を見てみると、松江市も含めてですけれども、県にも電源三法交付金を含めて数百億規模の原発に伴うお金というのが入っています。さらに当然原発があることによって、働いてらっしゃる方、住んでらっしゃる方、その方も御飯を食べたり余暇を過ごしたり、そういうところもあるわけですから、そういう意味でいろんな経済的な影響というのはあると思います。

 

 今の国の状況を見据えて、これは国の方針が出る出ないにかかわらず、先を見据えて県民に影響が出ないように、どうすればいいかというのを考えることは知事の大きな責任であると思いますが、そういった部分で今後、原発がどうなるかというところをシミュレートしながら財政について考えていらっしゃるということはありますか。

 

○溝口知事

 それは、例えば交付金とか、そういうものがどうなるかというようなことは中期的な見通しなんかをするときに考えなきゃいけませんけども、島根県の場合は、県全体として見れば限定的なものだろうと思います。松江市の場合も鹿島町と、この鹿島町だけですと、交付金で大きな集中した影響が出ておりますけども、松江市全体の中でありますから、松江市にとっても大きいことには間違いないですが、玄海町とか、非常に人口の少ないところに原発があるところとは若干違うように思います。

 

 しかし、私はその前に、原発をそこに立地をするというのは、国のいわばエネルギー政策の一環として行ってきたわけですね。もちろんそれで交付金などで経済の振興だとか、いろんなことも行われておりますけども、原発が中部電力の場合ですか、御前崎市でしたかね、市の財政の半分ぐらい、原発の交付金に依存していると。そのようなところは巨額な影響が出てまいりますよね。

 

やっぱりそういうものは国自身が、私は何らかの対応をすべきだろうと思います。仮に原発の大きな役割が変わっていくとすればですね。そういうことがまだ十分議論をされておりません。島根県としても必要な対応はする考えでありますが、一般財源全体の中から見れば、急激なショックが直ちに起こるといったような状況じゃないと思います。しかし、一定の影響を受けるのは間違いないです。

 

 それから、原発周辺に住んでおられる方々は、そこで働いておられる方々もおられるでしょうし、それからあるいは企業などもそこのいろんなサービスを提供するとか、いろんな形でかかわりがありますから、そういうものが政府の方針の変更によって大きく影響を受けるわけですから、国としてやはり何らかの対応をすべきだろうと思います。そういうところは、まだ議論するような段階にまで至っていませんね。それはやはり原発を将来どうするかということとかかわっておるわけでありますけども、そういう問題はまだ整理がついておりませんからね。

 

○毎日新聞

 国自身が何らかの対応とする、何らかという部分は、知事としてはどういうものを具体的に考えておられますか。

 

○溝口知事

 例えば中部電力の場合は御前崎市でしたか、あそこで原発がなくなったときに、なくなったけれども原発の燃料はずっと残るわけですし、そういうものに対して一定の支援は必要でしょうね。今でも多分可能なんじゃないか、そこら辺はちょっとよくチェックしていませんけども。やはり原発の稼働はとまっても、原発があるという、それに伴ういろんな問題はあるわけですし、それから交付金などでも、モニタリングポストを増設するとか、そういうようなチェックのあれはいずれにしても原発の稼働と関係なく必要ですし、そういうものは国がしなきゃいかんでしょうし。

 

 ただ、そういうふうな市にある原発がずっと動かなくなるといったようなことになりますと、経済、生活に影響しますから、そういうものはやはり一定の国としての配慮が必要だろうという感じはしますね。

 

○山陰中央新報

 ちょっと確認ですけど、先ほど原発がとまったりというようなことで、国の交付金の問題のところですけど、中部電力の場合は、国がとめなさいといって指示をしているので、これも一つ、国がとめろと言ったことに対する措置というのと、それからもう一つは今回、地震の影響でとまって、再稼働ができない。この再稼働ができないことも国の一つの対応のおくれという意味で、それはちょっと一つ、種類が違うのかなとも思うんですけど、知事のおっしゃり方というのは、島根原発の場合でも再開がおくれる、あるいはそういった場合のことも想定して言っておられるということでいいですか。

 

○溝口知事

 いや、すべてじゃないですか。やはり何というか、国の政策が今後どうなるかに依存しているということですよ。

 

○山陰中央新報

 それが変更されることによって受ける影響というのは......。

 

○溝口知事

 大きな影響を受ける場合には、やはりそれは、その政策の支持を得るためにも、やっぱり必要なんじゃないですか。

 

○山陰中央新報

 それは交付金という......。

 

○溝口知事

 いや、それから稼働しなくても原発の燃料は各所に残るわけですからね。それから、そういう仕事が小さい地域で大きく依存してて、なくなるということは、やっぱり失業問題ですからね。そういう観点からも対応していく必要があるでしょう。

 


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