8月(第2回)定例記者会見(8月26日)
質問事項
1.経済状況に関する所見及び経済対策等について
○山陰中央新報
今、円高と株安の状況が長引きそうな感じなんですけど、これ、今のところ県内経済に与える影響とか、その辺のところ何か懸念される部分があるのかと、知事の、今のところの聞いておられる範囲でお考えというか、その辺ちょっとお伺いしたいんですが。
○溝口知事
県内にも輸出を行う大企業の子会社などもかなりありまして、そういうところには影響もあり得るわけですね。それから日本経済全般に悪影響が出ますと、それは県の経済にも直接、あるいは県の企業にも直接影響しますし、それから国民の消費などにも影響しますから、そういう全般的な影響もあると思いますね。いずれにしても、世界全体が問題を抱えておる面があるわけですね。ヨーロッパのギリシャの危機が欧州経済に大きな影響を与え、それがアメリカ経済にも影響を与え、それがまた新興国にも影響を与えると、みんな相互依存ですからそういう影響があって、そういう中でいろんな問題が起こっておりますから、こうした問題に対して的確な対応を政府にはお願いをしたいと。県の方も、県の経済の状況等を、あるいは国の考え、方針、対策などもよく見ながら、今後も的確な県政、県の対応をしていく考えであります。
○山陰中央新報
関連して、これは知事の個人的な見解で結構ですけども、最近急激に円高が進んでいまして、その円高に対して為替介入を実施すべきかどうか、それが第1点。
それからもう一つは、それに関連して今後の経済対策で、財政は今の状態ではちょっとかなり厳しい状態なので、あと金融対策として量的緩和をやるべきかどうかも、金利はもうゼロ金利まで来てますので、あと残された選択肢としては量的緩和しかないと思うんですけども、その為替介入の是非と、それから量的緩和を今実施すべきかどうか、この2点について、知事の個人的な見解で結構ですから、ちょっと御意見をお伺いしたいと思います。
○溝口知事
具体的な対応は、やはり政府、日銀、金融当局が状況を責任を持って判断をされて、その中で適切な対応をしていくというのが大切でありまして、私の方は具体的なところまで的確な情報に接しているわけじゃありませんから、個別具体論についてはなかなか申し上げることはありませんが、世界経済全体の問題でもあり、そしてそれが日本経済にもいろんな影響を及ぼしているわけですから、日本自身として、それからやはり各国協力してやるように、できる限りの全力を挙げて対応していく局面だろうというふうに思います。
○日経新聞
それに関連してなんですけども、知事の前のお仕事では、かつて為替の水準安定に非常に功績をお持ちだったと思うんですけども、そのお仕事を踏まえてみて、今の日本政府の為替の安定に対する政策ですとか、そういった姿勢に対してどのようにお感じになっていらっしゃるかというところを伺えればと思うんですけども。
○溝口知事
そういう具体的なことになりますと、今起こっている状況、事情をどういうふうに判断をするかというのは、やはり政府自身が、あるいは金融当局自身がお考えになってやっていることでありますから、そういうものに必ずしも十分な情報を得ていないわけでありますから、私が具体的なことを言うのは余り適当でないというふうに思います。
○時事通信
再度関連してなんですが、鳥取県の平井知事とかは特別融資枠を20億円設けたりということを考えてらっしゃるみたいなんですけど、島根県自体でこの問題に対して対応されるということは、やはりないのですか。
○溝口知事
鳥取県の方は、私はどういう対応をしているかというのは十分承知をしていませんが、22年度も厳しい状況が続くだろうということで、2月の議会におきまして昨年度の国の対応等を踏まえた補正を組み、22年度の予算につきましてもそういう厳しさを前提にして予算を組んでやってきております。引き続き今の状況についてよくウオッチをして、あるいは国の対応等を踏まえて、引き続き適切な対応ができるように状況を注視しておるということであります。いずれにしても、必要があれば迅速な対応をすべきものだというふうに考えております。
○時事通信
現時点では、ないということですか。
○溝口知事
現時点では、9月の補正等について、景気対策そのものはありませんが、国の22年度予算の内示等を踏まえて若干の補正はありますけども、そういうものを的確に実行していくと。やはり当初予算の的確な実行等々が当面大事な課題だというふうに思っています。
○NHK
そもそも現在の水準については、どのようにお考えですか。円の水準ないし、このところの急激な円高の進み方についてはどのように御認識されていらっしゃいますか。
○溝口知事
いや、それは多くの人が言っておられるように、予想以上に速いという、私がコメントするまでもなく、そういう論調は多いように思います。
○山陰中央新報
島根県の地域経済を守るという観点からお聞きしたいんですけども、最近の日本経済の景気の現状認識なんですが、かなりリーマンショック以後落ちたのが徐々に回復はしてきたんですが、またここに来て減速、持ち直せずに、その上に円高、株安、それからいろんな政府のエコポイントとか、そういった景気の新設も、もう期限が来てると。かなり今、ターニングポイントに来てると思いますけども、今、じゃあこれから日本経済が二番底に向かっていくのかどうか、そこら辺の御認識と、それを回避するためにどういった景気対策を求めていらっしゃるか、その2点についてお聞かせいただきたい。
○溝口知事
その点は、一つは、リーマンショックからの回復は予想よりも全般的に速く進んできたということがあると思いますが、例のギリシャの危機などによってヨーロッパ経済が大きな悪影響を受け、その影響が米国経済にも波及して、順調に回復してきた世界経済の先行きに若干の不安要因、不安定要因が出てきておるというふうに私も見ております。しかし、そういうものに対してどういう対応をするかということは、やはりさらに的確な情報をもとに、政府、金融当局において的確に対応していただくということが大事だろうと思います。
○山陰中央新報
関連で、9月議会が近いですが、この円高の問題とは別個かもしれませんが、補正予算ですね、経済対策を含めて新たに規模を編成するお考えがあるということなんですか。
○溝口知事
景気対策という考えというよりも、国の内示の決定だとか、そういうものを踏まえて歳出の追加が必要な補正要因がありますから、そういうものを織り込んでいく。あるいは夏の災害がありましたね。災害に対する対策、こういうものも補正の、一部は専決でも緊急のものは行いますけれども、補正で行うものもあります。そういう意味で、追加の補正は県内のいろんな経済活動に対して一定の刺激要因にはなるというふうに考えております。
○山陰中央新報
規模はどの程度か。
○溝口知事
規模については、今、最終調整中ですから、近々、遠からず、まとまればここでもよく説明をしたいと思いますが、もうちょっと時間を要すると思います。しかし、9月中旬に議会が始まりますから、それにきちっと対応できるように、今、作業をしておるということです。
○中国新聞
災害対策で、先日、専決処分の発表がありましたけど、あれは一部であって、さらに補正予算を考えているという考え方でよろしいんでしょうか。
○溝口知事
専決の方は緊急にやる事業が中心ですから、そのほかにも調査の上、事業をしなきゃいかんものもあるということです。
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