2月(第2回)定例記者会見(2月17日)
質問事項
1.竹島問題について
○山陰中央新報
竹島の話が出ましたけども、今回初めて民主党の方からも国会議員の方が出席されて、県関係も皆さんこれで出席されるということになりましたけども、そのことについて、まずどういうふうに。
○溝口知事
そうですね、竹島の日発足以来、必ずしも国会議員の方々の出席が多くはなかったわけでありますけども、昨年、さらに今年と、昨年がたしか10名でありましたが、今年は今のところ10名を超えるだろうというふうに見込まれておりまして、数が増えておる。長らくやはり日韓の問題の中でこれをどう取り扱うかということで、政府、議会におきましても、必ずしも私どもが望んだようには進んでいなかったわけですけども、こういう竹島の問題、あるいは国境問題全体について、国における、あるいは議会における関与、関心が高まってきていると。これは必要なことであり、望ましいことだというふうに思います。
○山陰中央新報
それで、今、政権与党を民主党がとって、それで民主党からもそれに出席するということは、それは一つ大きなこと。
○溝口知事
過去におきましても自民党の方、政権与党の方が出席をしていただくというのは、政府全体で、やはり外交問題として、外交交渉で解決しなければならない課題ですね、国家間の問題でありますから。そういう意味で、外交は政府がまず交渉を行いますから、政府与党がそういう政府の活動をいわば指揮をする立場でしょう。そういう意味で、政権与党から出られるということは必要なことだということですね。
○山陰中央新報
ただ、北方領土の式典とかは菅直人首相が出たり、今、島根県も外相だったり文科相だったり農水相に出席要請してるんですけど、なかなかそれが、まだ今回も実現しないという、そういう現状というのはどういうふうに見ておられるわけですか。
○溝口知事
それは、外交交渉によって解決をしていかなきゃいかんわけですね。もちろん国際司法裁判所で議論をするということもあり得ますが、その場合には相手側もそういう場で交渉するということが承認されませんとできませんから、そこは過去においてもいろいろあったわけですけども、それは実現してないわけです。そうなると、武力とか、そういうもので解決できる問題じゃありませんから、やはり平和裏のうちに交渉、話し合いによって解決しなきゃいかんと。そうするとやはり外交のチャネルでやることが大事なわけです。その点について、必ずしも政府は十分対応し切れなかったわけですね。
しかし、政府の方も竹島問題に関する政府の立場を国会にももちろん示しておられますけども、広報という形でもパンフレットとかではっきりお出しになるようになったわけです。それも竹島の日が制定されて、この島根県、そして多くの関係者が政府に要請をしてきて実現してきたものです。そういう意味で、外交交渉に至るには、まだまだ国民の理解、啓発をしていかなきゃいかんわけです。それからそういうためにも政府における統一的な窓口、そういうものを設置してほしいということも要請しているわけです。そういう作業を通ずることによって、政府の対応をさらに前進をさせていこうというのが今の我々の立場です。
○山陰中央新報
6度目を迎えますけども、今、その間、韓国の実力支配というのが強まる一方なんですけども、竹島をめぐるこの現状というのはどういうふうに見てらっしゃいますか。
○溝口知事
そこは日韓間で、まだ交渉できるような状況になっていないということです。
○山陰中央新報
それどうしたらいいんでしょうか。
○溝口知事
韓国の方は、それは韓国の立場からそういう行動をとられますけれども、我々の方も国民のバックアップ、理解、そういうものによって、やはり政府が韓国政府と話し合うようなことになりませんとね。しかし、それは日韓間でいろんな懸案もありますから、政府のお考えもあるわけです。しかし、我々としては韓国との話し合いを早く始めるように要請をしていくということです。
○時事通信
竹島に本籍を置かれる日本人が多くなっているという報道があるんですが、それに関してどう思われるか、コメントをいただけますか。
○溝口知事
それは一つの活動ですね。やはり竹島についての理解が進むように、あるいはやはり政府に活動してもらう、そういう話し合いに乗るようにするための一つの活動だろうというふうに思います。
○時事通信
知事、さっき国民の理解、啓発していかなきゃいけないとおっしゃってますが、知事自身が竹島に本籍に置かれるとか、そういう方策も一つあると思うんですけど。
○溝口知事
今、突然の質問ですので、すぐにコメントをする状況にありません。
○時事通信
選択肢の一つとしては、考えられる......。
○溝口知事
それを含めて、どういうことがいいのかですね。
○時事通信
否定はしないということ。
○溝口知事
突然の質問ですで、また後でということですね。
○時事通信
また、次回会見でお伺いできれば。
○溝口知事
どういうふうにするかというのは、結局啓発などをどう進めていくかとか、そういうことも関連するわけですけども、やはり正しい理解が広がっていくということが大事ですね。
○時事通信
大きな啓発の一つにはなると思うんですが。
○溝口知事
いずれにしても、どういうことが大事かということをよく考える必要があります。
○時事通信
次の会見でおっしゃっていただけますか、どうされるか。
○溝口知事
よく考えて、結論が出たときにと、こういうことです。
○山陰中央新報
啓発が必要だというふうにおっしゃいましたけど、裏返すと、まだまだ全国的に、まだ竹島という問題が認識されてないということでしょうかね。
○溝口知事
そうです。十分にですね。
○山陰中央新報
あと、去年尖閣の問題だとか、それに北方領土の問題も今いろいろと取りざたされてますけども、近隣諸国が日本の領土に対して強硬姿勢に出てくる中で、竹島も含めて、日本の外交としてどう対処していくべきだというふうにお考えなんですか。
○溝口知事
それは、日本の国土を守っていくということは国の重要な、重大な政策ですから、それを進めるというのは大事です。しかし、外交、国境に関するいろんな紛争等は、やはり外交の問題ですから、相手と話ができないと進みませんから、そのためには国内で政府にするようなエネルギーを拡大していかなきゃいけません。それから相手国もそういう話し合いに乗るようなことをどうしたらいいかということを考えなきゃいけません。そういうことを、難しい問題ですけれども、処理するのが政府の役割ですから、我々は政府にそういうことをよく伝えていくと、要請していくということです。
○山陰中央新報
そういう観点からいくと、今、民主党政権はなかなか外交的にうまくいってないというふうに見えるんですけども、知事はどういうふうに思いますか。
○溝口知事
それは、自民党政権時代も、この竹島問題は難しい問題でありましたし、民主党政権になっても同じです。それはやはり基本的には相手があるわけですから、それからそういうものに対する国際的な理解も必要ですわね。だから粘り強くやらないと、なかなか解決が図れない課題であることは間違いないわけでありまして、そういうことが続くように、そういう活動がさらに進むようにするというのが島根県では竹島の日であり、そのための記念行事だということだというふうに私は考えておりますけど。
○時事通信
そういう意味でも、やっぱり、また申しわけないですけど、知事が本気という姿勢を見せるという面もあると思うので、ぜひ次回の会見に聞きます。
○溝口知事
いろいろなやり方がありますから。
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