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11月(第1回)定例記者会見(11月10日) 

質問事項  

8.地方分権について

 

○山陰中央新報

 国の、いわゆる地方自治体の仕事の義務づけの見直しがこの間、62項目、知事会が要望したもののうち62項目が見直す方向で省庁は回答したとなっています。公営住宅の基準の見直しとかがあったんですが、知事として評価される部分と物足りない部分というのがあれば、どのように評価する、全体の感想でもいいですけど、ちょっとお答え願えるでしょうか。

 

○溝口知事

 もう少し柔軟性があっていいんじゃないかというふうに思いますね。

 

○山陰中央新報

 例えば不満、回答がなかったもので何か印象に残ったものとかありますか。

 

○溝口知事

 これは県の、実際のよりも市町村の方に関係しますけども、保育所の基準だとか、やっぱり生活に身近な行政は地域の状況が違いますから、それに合わせてある程度の柔軟性はあった方がいいでしょう。多分、しかしそういう事業は補助事業といいますか、そういうものをあわせてやっていますから、そうすると、基準はどうでもいいというわけにはなかなかいかない面があるんじゃないかと想像しますね。

 

 結局いろんな基準は財源を配分するときに、やっぱり一定程度は必要になるというような要素もあるんですね。だから、全くそういう今のような国と地方自治体というような関係でなくて、財源もきちっとその地域で調達できれば、そんな問題は起こらないんですけども、日本の場合はやはり地域間の格差が大きいですから、結局国で、例えば都市部で法人税だとかが上がりますね。そういうものをやっぱり交付税だとか、あるいは補助金、負担金で配賦することによって全国があんまり違いのないサービスが受けられるということになっているわけですよ。保育もそうですし、教育もそうですし。だから、それはそういう国の成り立ちとも関連をして、やはりそう一筋縄でいかないところがあるんですね。

 

○山陰中央新報

 義務づけが補助金とセットとすると、一概にすべて悪いわけではないということでしょうか。

 

○溝口知事

 だから、柔軟性を増やすということは可能じゃないかと思いますね。

 それは個別のそういう行政サービスの実態をよく見て、どこまで国がするかということにも関連しますね。例えば島根県などで見ると、保育所などももう少し、地域に行きますと人数の少ないというようなことがありますから、そういうものも補助で救えるようにするとか、そうした問題もあるいはあるかもしれませんね。

 いずれにしましても、地方の実情に合わせて合理的な柔軟性、それから地方への権限移譲は必要なことだと思います。

 


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