10月(第2回)定例記者会見(10月26日)
質問事項
6.水と緑の森づくり税及び環境税について
○山陰中央新報
水と緑の森づくり税についてなんですけれども、今年度末で一応期限が一回切れるということで、5年間やってこられて、知事としてはどのように、まずこの制度を評価をしていらっしゃいますでしょうか。
○溝口知事
それによりまして森の整備が進んできたということが一つですね。それから、そういうものに対して県民の方が非常に大事な事業だと考えておられると、そういうことにもなりますし、それから、そういう中で地域の方とか、あるいはNPOだとか、森と緑を守る活動にも使われてきており、いずれにしても、これまでやりました意見交換会、あるいは県に対する意見等を見ましても、継続すべきだということが多いように思いますから、そういう方向に沿って県も検討していますけれども、最終的には今、意見をさらに伺っているということでありますが、いずれにしても年内には最終結論を得たい。11月議会に必要な条例案を出したいというふうに考えています。
私の感想としていえば、ここ数年、やはり地球温暖化に関連しまして、島根県に限らず全国的にも森林の維持、保護ということが大事だという意識が非常に急速な勢いで広がっていると思いますね。そういう意味で、水と緑の森づくり税についても理解は非常に高いように感じております。
○山陰中央新報
水と緑の森づくり税について、もうちょっとお伺いしたいんですけれども、都会地の住民の方はなかなかどういうふうに使われているのかわかりにくいという指摘もあるようですけれども、そこら辺についてどういうふうに都会地の方へこういう効果があるということを伝えていかれるのでしょうか。
○溝口知事
都会地というのは県内の都会地のことでしょうか。
○山陰中央新報
そうです。なかなか効果が見えにくいというか、何に使われとるのかわからないという声があるようなんですけれども、その声についてどういうふうに答えていかれるかということと、今後5年間、また継続されるということなので、今後の課題というところもちょっとお伺いできますでしょうか。
○溝口知事
やはり一番大事なことは、森林が健全に育成するように、いろんな事業をやるということですね。それがきれいな水の創出にも関連をしますし、それからCO2の吸収ということにも関連します。これが基本ですね。
他方で、多くの方が負担をされるわけですから、そういう人たちにもこういうふうに役立っているということがわかるような広報だとか説明を県としてはやっていかなきゃいかんと。そういう中で、県は地域の方とかNPOの方の活動を支援をするとか、そういうこともやっていますが、そういうこともさらに進めていく必要があるだろうというふうに考えています。
○山陰中央新報
一方で過疎法の延長の関連で森林づくりというか、森の果たす役割というのは非常に大事で、やっぱり日本国民全体にそういう意識を浸透させないといけないということを盛り込んでおられると思うんですけど、そうであれば、単純な県、地方税としての5年間延長より、国税として昇華させるようなことも訴えないといけないと思うんですが、その辺についての戦略というか、展望はどのように持っておられますか。環境税とかいろいろ国の方でも検討していますが。
○溝口知事
そうですね、国においても環境省、農水省、森林のためのいろんな税制改正なんかも過去においてもやってきておりまして、県の方もそういうことを進めるべきだというようなことは話の中ではしておりますけれども、さらにそういう活動もやっていきたいと思います。
ただ、国においては今、当面、環境税をどうするかといったものが大きな政策課題になるようでありますから、そういう中でこの議論がどこまで進むか、よく我々も注視しながら、必要な働きかけなどもしてまいりたいと思います。
○山陰中央新報
こういうものが国税であるべきか地方でやるべきかという二者択一的な話かどうかと言われると、どうなんでしょうか。
○溝口知事
地方も環境税というふうに言っていますが、それは今のところ一般財源ということで言っていますね。それは地方財政全体の問題として考えるとそうだという意見もあります。一つは、森林の問題は、地方交付税の算定の際に森林面積などを考慮に入れるとか、そのようなことで実質的に森林が多い地方団体に財源が回るというようなことも考えられますし、過去において地方の交付金、活性化交付金を算定する際もそういう要素を入れたりしていましたけども、そこら辺は我々もそういうことを要望した経緯がありますけども、いろんな形を通じて森林の多い地方団体などにいろんな対策がなされるように、引き続き努力をしていきたいと思います。
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