6月(第1回)定例記者会見(6月15日)
■知事コメント
第1点目は、澄田前知事の御逝去に接してでありますが、先週、13日土曜の夜、突然の訃報に接しまして、大変驚いたものであります。
澄田知事には、20年にわたりまして島根県政の発展のために力を尽くしてこられまして、ここに改めて澄田様の御功績に深甚なる敬意を表する次第であります。
知事を御退任されて、まだ2年余りでの訃報であり、まことに残念であります。謹んでお悔やみを申し上げる次第であります。
2点目は、先週土日、13、14の両日、メッセにおきまして第4回の食育推進全国大会が開催されたわけであります。2日間で県内外から1万3,000人余りの方々に入場いただいたというようなことであります。大体目標としておりました1万5,000人に近い数字でありまして、多くの方々に食育に関心を持っていただき、大変有益であったと思います。県としても食育の重要性を県民の方々に引き続き訴えていきたいというふうに思います。
3点目が本日のテーマの一つ、大きなテーマでありますが、6月の議会が来週月曜から始まるわけでありますが、その議会に対しまして補正予算を提出するわけであります。国の補正予算が5月の29日に成立をし、それを受けて県としての経済対策を盛り込んだ補正予算を提出するわけであります。
資料をお配りしておりますが、それに沿って若干説明いたしますと、補正予算の規模は454億、6月補正としては過去最大の規模であるということであります。
○配付資料:平成21年度6月補正予算案について(外部サイト)
下の表に1から10まで、施策の区分ごとに金額が表示されています。社会基盤・生活基盤整備、農林水産業対策、商工業・観光対策、雇用対策、医療・福祉の充実など、さまざまな政策課題に対応して事業を行うことになっているわけです。
大きく分けますと、(1)の社会基盤・生活基盤でありますが、公共事業等を中心に、さらにその他学校の施設の整備等々でありますが、129億円、これは21年度事業として実施をするわけです。
その次の農林水産業対策、商工業対策・観光振興、雇用対策でありますが、この3つを合わせますと、大体産業振興ということでくくれるんだろうと思いますけれども、ちょうど100億ぐらいあります。それぞれ平成21年度事業、13、13、8とありますが、農林水産業対策では積立金が30あって、それから今後活用分が24と。30と24の差が、補正予算に積み立てますけれども、同時に取り崩すということでありまして、6億円取り崩すということであります。
それから、数字を(2)のところで説明しますと、農林水産業対策が43億、補正予算の歳出としては計上されておると。うち21年度事業として実施するのが13億、30億が基金の積み立てということになるわけです。それで、今後活用分が24億と。つまりこの差が6億なんですが、6億は、実は13億の一部を構成しておるわけでありまして、13億は積立金によらない歳出と積立金の取り崩しによる歳出を合わせて13ということになるわけです。
したがいまして、事業で見ますと、農林水産業ということで見ますと、13億円、21年度の事業に充てますと。基金として残って、今後活用できる分が24億あるということになるわけです。したがいまして、13と24を足すと37億が平成21年度とその後の年度の歳出に上がってくるということであります。以下、商工業・観光対策、雇用対策、それから医療・福祉、これはいろんな項目が入っていますけれども、164億でありまして、この分野が最も大きい歳出の分野であります。
これは後から出てまいりますけども、かなりの部分が国の福祉でありますとか介護でありますとか自立支援でありますとか、そういう事業に充てるための補助金が出ています。それが基金の積み立てとして出てきまして、それを基金として積み立てますが、取り崩す分があり、そうでない分が残ると、こういうような形になっている。
それから、教育・社会貢献活動、安心・安全対策、環境対策、地域活性化対策、それから10番目が、これは今般、国から一般財源として交付金を相当額交付をされておるわけでありまして、全体の事業を見ますと、今年度に実施し得るものと、それからこの先、まだ景気の状況がどうなるか不透明な部分が非常に多いわけですから、少しこの際、また必要な事業もまだまだこれから出てくる可能性もありますから、今年度の補正を含め、来年度、今後の歳出として29億、一般積立金として、一般財源として留保してこようということなんです。
上の方の積立金30、36、119、10億は、それぞれもう国からこういう目的に使いなさいというのが決まっていますから、それはそういう基金として積み立てられるということであります。合計しますと歳出の規模が454億、平成21年度事業が230億、基金が224億積み立てられますけども、取り崩しが43億あります。それを差っ引くと181億が今後の補正、それから来年度、再来年度に充て得る財源としてあるということであります。
それから、財源の内訳が下にあります。4つ項目がありまして、一つは国庫補助金等で403億であります。基金積み立て目的の国庫補助金、目的が決まっている分が195億円、それから公共事業等その他の国庫補助金、これも目的が決まっているわけですね、国から補助事業に対して幾ら補助をしますよというものであります。それから地域活性化・経済対策臨時交付金が103億あるということであります。
それから、(1)の上の部分のマル1で積んだ基金の取り崩しが43億、先ほど申し上げたとおりです。
それから、県債は1億円であります。
その他歳入は、その他の収入であります。アクアスの整備も行うことにしていますけれども、アクアスの整備のために管理をしている財団の積立金を県の一般会計に繰り入れまして、アクアスの水槽、プールの増設のために活用するということで、この中にその財源が6億入っているということであります。
それから、次のページ、2ページでありますが、この6月補正の追加に伴いまして、補正後の予算は、マル1プラスマル2のところですけども、5,725億円ということになりまして、対前年比13.5%、680億円の増となります。
それから、この中で財源の留保の部分は国の基金による部分が一覧表のとおりであります。新規に基金を設置するものが4つ、既に国の施策として基金が設けられて、そういうものを積み増すものが5つあって、全体で195億円積み立てが行われると。それから今後活用分が151億です。
それから、地域活性化・経済対策調整基金が29億円ということであります。
主な対策は、次のページですね、社会基盤・生活基盤整備129億円。公共事業費が118億円、その他施設整備が11億円ということであります。公共事業の中身は補助事業と直轄事業の負担金が105億、県の単独事業の追加が13億ということであります。
農林水産業対策43億円。がんばる地域応援総合事業に対して1億1,800万円。企業の農業参入の促進1億5,000万円。それから耕作放棄地対策1億4,600万円。森林整備の加速化・森林再生事業、これなどが国から28億円の基金積み立ての補助金がありまして、そのうち4億円を取り崩すということであります。それから島根の漁業の販売力を強化する事業で、しまねの魚の日などを設けて、JFがいろんな事業をやっていきますけれども、そういう支援、あるいは沿岸で小型の船で漁業をしている人がいるわけですけれども、そういう小型の船が遭難をしたときなんかに自動的に緊急通報するようなシステムをつくっていくと、そのための支援。
それから次が商工業・観光振興13億円。このうち大きいのは観光振興ですね。やはり「だんだん」でありますとか出雲大社の遷宮でありますとかホーランエンヤでありますとか、あるいは石見銀山でありますとか、いろんな島根を知っていただくイベントが続いたわけでありますけども、この勢いを持続させていこうということで、観光振興を強化しようということであります。こうした事業は、ある程度二、三年の展望を持って、メディアを通じてテレビの活用、あるいは雑誌、月刊誌を活用するとか、そういうところに広告を載せるとか、それからいろんな施策があるわけですから、見通しを持ってやっていくということで、島根観光連盟に基金を造成してやっていこうということにしております。
それからものづくり・IT産業の支援が2億9,300万円ですが、これも同様の考え方でしまね産業振興財団に基金を造成して、ここに書いてあるような事業を行っていくと。それから県産品の販路拡大、次のページですね。
それから雇用対策は44億円。これはほとんど国からの交付金でありますが、今回、緊急雇用創出事業で36億円交付をされております。それによってさらに雇用を増やすということであります。
それから、医療・福祉の充実164億円。このうち新型インフルエンザ対策として3億3,500万円を計上しております。発熱外来を設置する医療機関への支援やウイルス検査関係機器、抗インフルエンザ薬、医療用エアテント、医療従事者用個人の防護服の購入等々、秋以降もインフルエンザの流行が懸念されるわけでありまして、そういうものに対して対応していこうということであります。
それからがん対策の強化で、がん対策募金基金への補助等、それから浜田に医療センターが秋にできるわけですけども、そこにPETという、がんの発見をする高度な機械を導入するための支援をするということ、これを検討しています。
それから、障害者自立支援対策。障害者福祉サービス事業における福祉・介護職員の賃上げに伴う事業者を支援するといったものが含まれております。
それから介護職員の処遇改善。
社会福祉・介護施設の整備。耐震化とかスプリンクラーの設置等を、これを国が補助をするということであります。これなどは非常に大きな基金が造成されます。62億造成されて、平成21年度は13億を取り崩して、これなどは介護施設の方がどういう計画でやっていくかということによりますし、物によっては地域で計画が既にできていますからね、それに応じて基金を取り崩していくということで、こういうやり方をしますと計画的な実施ができるということであります。
それから、安心こども基金。これもやはり保育所の開設とか建て替えとか、そういう施設整備などがありまして、これもある程度基金を積んでやるのが適当だと国が判断をされたと。
それから子育て環境整備の支援2,200万円。
自殺対策の強化1.1億円と、これなどもいろいろ広報、長期的な展望のもとにやっていこうということで、こういう方法がとられていると。
6番目は、教育・社会貢献活動の推進であります。7億円でありまして、子どもの読書活動の推進に1,300万円。今年度の当初予算で市町村におきます司書の設置をするための補助を行っておりますけれども、そうした読書活動が盛んになるように、読書コンクールを実施するとか、創意工夫をしていただくように、そういういい活動を支援をしていこうというようなことであります。
それから、スポーツの振興。これなども通常はなかなか歳出計上が難しいわけでございますけども、スポーツの振興というのも大事な地域活性化の課題でありまして、これも体協に基金を造成して、二、三年の期間、計画的に振興していこうということです。
それから社会貢献活動も同様であります。芸術文化の連携促進、男女共同参画の推進等々も同様な考えで、所要の予算を計上しております。
それから、安全・安心確保対策6億円でありますが、県の警察のいろんな通信施設、通信網の整備でありますとか、そんなものに充てて、効率的な警察活動、安心・安全のための活動を行ってもらうということであります。
それから、環境対策でありますが、これも国からの基金事業が主なものであります。地球温暖化防止対策、公共施設等の省エネ化、あるいは漂着ごみの回収処理等を行うということであります。
それから、9番目が地域活性化対策で7億円。島根の長寿の住まいをリフォームする助成であります。バリアフリー化をするためのリフォームなんかを進めると。その助成することによりまして、高齢者の方々が生活がしやすくなると同時に、それによって建築需要などが創出をされるということであります。
それから県産材、その次の石州瓦を活用した住宅支援事業でありますが、これなども県の地域資源を使って産業振興を、地域振興を行っていこうということであります。
それから、最後が地域活性化・経済対策調整基金積立金で29億円を計上しているということであります。
以上が6月補正予算の概要であります。
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