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6月(第1回)定例記者会見(6月15日)

質問事項

4.県事業の市町村負担金について

 

○山陰中央新報

 県事業の市町村への負担について、今、やりとりがされておられていう状況はどういうふうに把握してらっしゃいますか。

 

○溝口知事

 県事業の場合も、負担金を徴収していいという規定になっているんですね、制度として。それで、県事業の場合は今、島根県ですと26億(※)、これは今年度でしたか、昨年度でしたか、20数億ぐらいあります。それで、どういうやり方をやっているかといいますと、例えば県道等をつくるといった場合に、地元の負担金を求めるんですけれども、まずやっぱり県として事業を始める、やるわけですから、この工事のためには幾ら事業費がかかるというのは、これ当然やるわけですね、設計をして、それで設計に基づいて工事をするとセメントが幾ら要る、人が幾ら要る、油代が幾らというのは当然出てくる。

 

(※)「26億」には、県事業の負担金だけではなく、国営事業等の市町村負担金(約4億円余り)も含まれています。

 

 そうすると、工事費ですね、あるいは測量費などの事業に直接かかる分というのは当然きちっと明確に出てくる。それで、そういうものを今度やるときに、県の土木部の職員が働いたりするわけですね、いろんな資料をつくったり現場に行ったり。そういうものは事務費という系統があるわけですけれども、事務費は一々積算できませんから、大体工事費が100だとすると、これが一番簡単ですね、工事費が96だとすると、あと4を事務費としましょうと、平均的にね。そういうのが決まっていまして、その事務費の中には、例えば土木部の職員の給与とか、あるいは文房具だとか、そういったものが入って、いわば細かい積算はできませんから4%としておきましょう。そうすると100になるわけですね。それで100の事業が間接費を含めてかかります、ある県道のこの箇所について。

 

 そうすると、それに対して幾ら負担しましょうというのが決められているんです。それは議会に今度こういう事業を、県道の整備をやりますと、それで関係市町村の負担はどうしますという率が決められていましてね、それを個別、事業によって若干違いますけども、それで議会の了解も得て徴収をすることにして、それで大体7月ぐらいにこうなりますよというのは関係市町村に出します。それで、今まではそういう機械的なやり方ですから、工事費が固まってくると事務費の割合が大体決まって、それから負担の割合も大体もう決まっているわけですから、中身までは説明をしていなかったようですね。

 

 だから、その仕組みを説明すればよくわかるわけでありますから、そういうことを今度の7月ぐらいに、今年度の負担金を、幾らになりましたというのを各市町村出しますから、それで、それから返事をもらわなきゃいけませんから、その過程でよく説明をしていくというふうに考えています。

 

○山陰中央新報

 今まで県として、各県もですけれども、国に対して積算根拠であるとか詳細を開示しなさいよというような状況が、求めるか求めないかは別として、県と市町村の間でも実際に大くくりのものしか情報が行き来しなかったということですか。

 

○溝口知事

 多分ね、これはもうちょっと勉強しないといかんですけれども、県の場合は割と簡単といえばあれなんですけども、県はどこで事業をやっても、工事費が決まれば事務費はそんなに変わらないわけですよ。大体こういう事業には、平均的に4%というふうにしていますが、それでやって余り不便はないわけですけども、国の場合は多分、出張所を例えばつくるとか、事業によってこういう地方事務所が要るとか、そういうものの工事費の中で国のいわば歳出と財源を求めてきたんだと思いますね、ずうっと長年にわたって。

 

 それで、今回問題になってきたのは、例えば事務所をつくるときに、ちょっと立派過ぎるんじゃないのかとか、あるいはそういうものについて十分断ってないじゃないかということから問題が起こったわけですが、普通、事業をやるわけですから、みんなむだな事業をやろうなんていう人はいないわけでありますが、国の事業の中で国交省があって、整備局があって、事務所があるわけですけども、そういうところでの監視の体制とかチェックの体制が不十分だと、やや立派なものができたりするというようなことがないではないと、それが問題ですよね。

 

 そうすると、国のように一般的にどこの事業でも事務費は同じというわけにいかないから、割と個別の積み上げになっているんじゃないかというような気がいたします。そういうことが今回のような問題になってきておって、県と市町村の関係は、そんな問題は余り多分ないだろうというような気がしますが、それにしても負担を求めるわけですから、内容がきちっとわかるようにしなければいけないだろうというふうに私は見ていますが、今のところはちょっと、最近レクチャーを受けて勉強しているようなことですから不正確な部分があるかもしれませんが、そのような違いが若干あるのかなと。

 

 それで、結局開示の問題はそういう、普通であれば起こらないことが起こっているから、負担する側としてちゃんと情報をもらってチェックをする、牽制をする体制が必要だということで出てきているんだと思います。

 

○山陰中央新報

 いずれにせよ7月までに本年度の協議をするときに、そこまでの段階でやりとりをしながら県としても伝えますということですね。

 

○溝口知事

 市町村に対してはね。

 

○山陰中央新報

 はい。

 先ほど国のお話だと、開示内容の評価は十分じゃないよということをおっしゃっていらっしゃいましたが。

 

○溝口知事

 例えば国の分でいうと、ここの河川なんかだと両県にまたがるようなときに、両県の負担率が一体どうなっているのかとかね、そういうのがやっぱり若干利害に関係することがあるわけですね。

 

○山陰中央新報

 これまで県と市町村の間でもそういうやりとりがなかったということを振り返ってみると、いかがお考えですか。

 

○溝口知事

 なかったことについてですか。それは、だから県で見れば、そう大きな違いがないし、それから島根県なんかの場合ですと、それぞれ土木事務所といいますか、整備事務所はありますけども、やり方はみんなどこでも同じようなやり方をしておるということじゃないかと思いますね。国はやっぱり大きな組織ですから、中央があって整備局があって、それから土木事務所があったりしますからね、何層にもマネジメントが分かれているわけですね。そういうところではそういう問題が起こることもあると。

 

 したがって、本当は国自身が効率的に事業を行うようにそれぞれチェックをしなきゃいかんと思うんですけども、負担する方もチェックする体制があった方がいいだろうというふうに私は考えていますけど。

 

○中国新聞

 先ほどの4の中に人件費が含まれているというお話だったんですが、給与といいますか。そうすると、国の方の直轄金、負担金で問題にしている退職金に相当する部分も、県職員の退職金に相当する部分も含まれているということですか。

 

○溝口知事

 退職金は入っていません。

 

○中国新聞

 入ってない。

 

○溝口知事

 ええ。それは、退職金のようなものは人事課で一括して管理していますからね。だから事業にかかわるようなものは入れましょうという思想で積算をしているということでしょうね。退職金だって、それはずっと土木部にいれば、そのコストにはなるんでしょうが、考え方の問題だと思いますね。どういうふうにしたら合理的か。

 

○中国新聞

 国との間で直轄負担金の問題が整理されてくると、何について都道府県は払いましょう、何については払いませんというのが整理されてくると、それに準じて県事業の市町村に求めている負担金についても整理し直される可能性というのはございますか。

 

○溝口知事

 いや、退職金のようなものは県には入っていませんからね、県の負担金には。だから影響受けませんね。それはだから国の見直しによって県の、県と市町村の関係も見直すか、必要かどうかというのは見なきゃいけませんが、今のところどういう影響が出てくるかというのはわかりませんから何とも言えませんが、国の対応を見て、県としてもしなきゃいかんものがあればやっていくということになると思います。それは知事会全体としての問題でしょうけども。

 


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