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12月(第2回)定例記者会見(12月25日) 

質問事項

1.雇用対策について

 

○山陰中央新報

 雇用の関係で、県で臨時で雇われたりとか、そういったことは、今お考えでしょうか。

 

○溝口知事

 今の段階では考えておりません。先ほど申し上げましたように、とりあえずの資金の手当てとしては、仮に職がなくなった場合、大体の場合は失業保険がありますし、それから、ないのはハローワークなどで就職を求めて来られている方なんかに労働局の方で聞いておられると、かなりの人が失業保険の対象になっておるようでありますしね、ない方の場合は生活保護の受け皿があると。それから住宅につきましても雇用促進住宅だとか県の住宅だとか、そういう手当てもできますから、また必要があれば考えますが、当面はそういう、申し上げたような対応でやっていけるだろうというふうに見ております。

 

○山陰中央新報

 そういう当面の資金繰り、雇用対策ということも緊急的には重要だと思うんですけど、中・長期的には雇用の場の確保といいますか、そういうことも検討していかれないといけないと思いますが、現段階での県自身の雇用創出策といいますか、そういったことは何かお考えでしょうか。

 

○溝口知事

 雇用創出は、結局経済活動が活発になるということでありまして、それは民間事業が今、落ち込んでいるわけですね。設備投資が企業において落ち込み、それから住宅投資も低迷し、それから県外から進出している企業では、海外市場に対する輸出が減っているということですね。それで雇用の調整が起こっているわけですから、こういうときにはやはり伝統的な財政による刺激が必要なわけですね。

 

 これもいわば景気循環的な対策ですけども、今の世界的な景気後退は二、三年ぐらい続く可能性もあるという見方も多いわけでして、そうなると、やはり相当の財政による対応もしていかなきゃいかんだろうと。まさにそういう状況でありますから、国の方はいろんな、国で直接やるもの、あるいは市町村を通じてやるもの、それから一般的な地方に対する財源の手当てを今回の予算編成の中でやりましたから、そういうものを効果的に活用しながら、県もいろんな事業が起こり、県による支出が拡大をして、それによって企業活動が、企業の売り上げがふえるとか、そういうことを通じて対応していこうというのが基本的な考えですね。

 

 そういう意味で、当面の金融、資金繰りを別にすれば、そういう補正予算、それから来年度の予算の中で切れ目のないように対応していこうというふうに考えています。

 

 それから、国の方も補正予算を早く成立させませんと、地方までその資金が流れてきませんから、そういう意味で早く、年が明けましたら国会が開かれるでしょうから、そこで補正予算等の成立を早くお願いをしたいと。そうすれば、その資金で実際に執行するのは地方の方がかなり多いわけですね。

 

 それから、もう一つは、同じ財政支出でも消費者といいますか、一般の人々の手元に残るディスポーザブルインカムといいますか、可処分所得ですね、それがふえるということが大事ですから、減税でありますとか、住宅減税なんかはその一つですね、それから交付金、給付金ですか、そういうものがあったり、あるいは子育て支援のための支援があったり、あるいは雇用創出のための支援があったり、いろんなものがありますから、そういうものを実行していくということでしょう。

 

○読売新聞

 今、切れ目のないように対応していきたいというのは、例えば県事業を前倒しで先に進めていくみたいなこと......。

 

○溝口知事

 いや、補正予算でできるものはやっていくと。だけど、補正予算も、もう期間が少ないですからね、場合によってはそれを翌年度に繰り越すとかね、繰り越して実行すると。そうすると、いろんな準備がもう年内といいますか、冬の間にできますからね、そうすると新年度に入りますと、そういう補正予算で手当てしたものから実際に執行していくということになりますから、いろんな事業がスムーズに進むということですね。

 

○山陰中央新報

 雇用の問題ですが、一つは、県の誘致企業で、県がいろいろ補助金も出してるわけですけど、そういう兼ね合いからいって、派遣労働者に限らず、特に今は派遣労働者に対して起きてるんですけど、雇いどめとか、そういうことに対して、県として企業に対して雇用を継続するようお願いするようなことを考えられたりされるような考えはないのかというふうに思うんですけれども。

 

 一つはやっぱり県が補助金を出しているというところにおいて、県も一定の、来てもらってるという部分もあるけれども、県としては県民の税金で企業立地の助成金を出している部分でいうと、景気が悪くなったんで雇用を削減させてもらいますっていうのは、ちょっと余りにも、こっちから見てると、経済活動とはいえ、ちょっと腑に落ちない部分もあるんですけど、そういった対応というのは考えられないかなあと思うんですけど、いかがですか。

 

○溝口知事

 両方ありますね。やはり島根のやや工業立地がしにくいところに進出をしてもらって雇用をふやすということでいろんな施策を打っているわけですね。これは島根県だけの話じゃなくて、全国みんなそうなわけですね。各県がそうですし、市町村もそうですね。それはそれとしてあって、それはその世界があると。それから他方で、やっぱり景気の変動というのは、これまた避けられないことでありまして、それは景気がいいときには雇用がさらにふえるということもあるでしょうし、それからそういう企業が来たおかげで関連産業がその周辺で、地元でもふえているということもあるでしょうし。

 

 だから、ダイレクトに結びつけることは難しいでしょうが、しかし、進出すれば、やはり県の企業活動でありますから、ほかの企業と同じように一定のルールを守って経済活動をする、それからやっぱり地元は大切ですから、そういう観点からも、企業自身も配慮をされていると思いますけれども、そういう問題について我々の方からも全体のお話をしたり、そういうことは通常の接触がいろいろありますから、私のところに幹部の方がごあいさつに来られたりしますし、それから担当者が回ったりしますから、そういう折にもよく意見交換なんかもしていきたいと思います。

 

○山陰中央新報

 そういう意味では、雇用に配慮を、改めてどこかを訪問してやるということではないけれども、機会をとらえて雇用の確保について。

 

○溝口知事

 ええ、機会をとらえて、そういうやはり企業の方も地元の人たちに親しまれるといいますか、そういうことは企業の先行きにとっても大事ですわね。将来の景気が拡大するときに、また雇用をなかなか、そういう景気がよくなると今度は雇うのがなかなか大変だというようなことになるわけですから、それはやはり企業自身も考えなきゃいかん問題でしょうね、長期的な問題としてね。

 

 


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