12月(第1回)定例記者会見(12月12日)
質問事項
5.雇用情勢について
○NHK
あと、全国的に問題になっている雇用の問題なんですが、派遣の労働者の方が契約を打ち切られたりするような問題が相次いでおりまして、県内でも労働局のまとめで、来年3月までに700人余りの派遣の方が契約を打ち切られるようなんですけれども、知事としての現状の認識と、県としてどういった対応をとっていかれるのかということをお聞かせください。
○溝口知事
この問題は、世界的な金融危機、それから景気後退の中で起こっているわけでありまして、そういう中にあって、国は経済対策でありますとか雇用対策でありますとか行ってきておりますね。県もそういう中で県としての対応も今行ってきておるし、さらに今後、予算の中で来年度予算、あるいは今年度の補正予算の中で対応しようと。それから予算以外の面では、実態を早く把握をし、そのために島根の労働局と連絡会議を設けて対応を行っているということであり、それから島根県庁の中でも商工労働部の雇用政策課だけではなくて中小企業課でありますとか、あるいは建築住宅課とか、いろんなところも関連しますから、庁内の連絡会議も設けて対応を考えております。
それから現実に雇用調整が行われて、非正規の就労者の方々が解雇をされるというようなことになりますと、そういう方々の支援ということも必要になりますね。それについては国自身も失業保険に関連する手当てでありますとか雇用の調整交付金と申しましたかね、そういうものに対する対応も強化をしております。それから住宅なんかにつきましても、これは市町村も関連しますから市町村にもお願いしたり、さらに雇用保険以外にも、雇用保険が切れたりしますと生活保護ということにもつながってまいりますから、そういうものにつきましても市町村との連絡を今行ったりしていると。いずれにしましても、雇用の問題は大変緊急な問題であり、今、全力を挙げてこの問題に対応しておるということであります。
○NHK
現状認識としては、本当にもう何年に一度もないような非常に危機的な状況なのか、そうでもないものなのか、島根県の肌感覚というか、そういった意味では現状認識はいかがでしょうか。
○溝口知事
やっぱりそういう世界の影響、それに伴う日本の大企業の影響等が速いスピードで波及しておりますから、我々の方も迅速に対応していっておるということでありますし、それから、まだこの影響は続くと見ているわけです。経済危機全体が世界でも3年ぐらいかかるだろうという人もいますし、我々もそういうことを想定しながら、可能な限りの対応をとっていきたいというふうに考えておるところであります。
○山陰中央新報
補正予算や一年の予算で対応されるというふうに言われたんですけれども、具体的には例えば今お考えのもので何かございますでしょうか。
○溝口知事
例えば国の方で雇用創出のための基金として、過去最大規模の4,000億円程度を措置するというふうなことが報道されております。まだ詳細が決まってませんけども。その内容としては、都道府県に交付をしまして、それで基金をつくるとか、そうすると今度は都道府県がその基金を使ってどうするかというようなことも補正予算の内容に入ってくるだろうと思いますね。それから国の経済対策としては、今年度中に地方公共団体に対して臨時交付金を手当てすると、6,000億ぐらいの規模だと言われてますね。それは都道府県、市町村にそれぞれ配られるということになりますが、そういう資金を使って必要な事業を行うとか、対策を行うとか、あるいはといったようなことを補正予算の中で考えていくということになります。
やはり国の補正予算、来年度予算が今月の終わりごろになりますから、そこで内容が確定してまいりますので、年が明けて、今度は県の予算編成が、もう予算編成の作業をやっていますけども、さらに具体的な調整を1月にはして、1月中には骨格を取りまとめ、2月議会に提出をしてというようなことで進んでまいりますね。
それから、例えば金融の関係なんかですと、中小企業金融はもう既に既定の予算の中で可能ですから、金利の引き下げを行うとか、あるいは国の保証の共有性ですね、民間銀行との共有なしでできる制度なんかももう既に実行中ですね。それから農林水産業につきましては、今の11月議会に農林水産業の方々の20年度中のいろんな返済金の範囲内で必要な方々に対して低利の融資をするという制度を補正予算の中に入れておりますけども、それが補正予算が成立すると、それもすぐに実行していくということになりますね。そういう意味で資金繰りの対応、それからいろんな事業をやって雇用を確保する、それから行政としては職を失われた方々に対する新規就職についての、ハローワークだとかジョブカフェだとか、そういう場所を通じて支援をしていくというようなことがあるわけですね。
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