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11月(第2回)定例記者会見(11月21日)

質問事項

3.政務調査費について

 

○山陰中央新報

 話が変わるんですけれども、きのう、政務調査費の問題で、県は判決であった3人の県議からの返還があったということで控訴しないという決定を表明されたわけですけれども、その3人から返ってきたということで、県として返還を求めることはしないということで結構だとは思うんですけれども、その2005年の時点で県が支出した政務調査費があのように不適切な形で使われていたということについて、県としてもやっぱり税金を預かり支出する立場からいうと、適正に使われることに対してチェックをするということができていたかどうか、その当時ですね、できていたのかどうか。それで、この判決を受けて、要は県として何らかの対策なり、県議会への適正な執行を要請するなり、県としての対応というのもあってしかるべきかなというふうに思うんですけど。

 

○溝口知事

 この問題は、議会活動といいますか、議員の方々の活動のための資金として交付をされているわけですから、まず議会の方で対応されませんといけないんでありますけども、既に議会は、やはりこういう問題が起こってきましたのは、どういう基準でどういう使途に使ったらいいかと、あるいは使うべきかというような基準が十分明確でなかったということで随分研究、分析をされて、基準をつくられましたからね。それで、私どももその基準は見ておりますから、枠組みとしては今後の対応は大体できておるというふうに思っています。

 

 それから、議会の方も、議長から全議員に対しまして適切な執行に努めるべく注意を喚起をされ、議員の方々もその方向でやっていこうということでありますから、私どもとしては、まずやはり議会の方の対応をよくされるようお願いをしたいと思います。現段階ではそういうふうに思っていますけども。

 

○中国新聞

 議会の方の対応をお願いしたいというのは、それは議長に対して、県として、知事として何らかの要請を行う、あるいは......。

 

○溝口知事

 要請を行うというか、もう議会でやっておられますから、それを我々も了解をしておるということです。了解してる、そういう動きがありますから、それでやってくださるものだと考えていると、当面はそういうことで。

 

○中国新聞

 というのは議会の対応を見守るということですね。

 

○溝口知事

 そういうことですね。もう議会の方でこういう問題が出てまいりましてね、随分時間をかけられて検討されてきたわけですから、それを尊重するということですね。もちろんそういうものができた後でも問題が生ずるようなことでありましたら、それは私どももさらに議会とも話をしてまいりますけども、現状ではそういう準備が整っておりますから、その状況をよく見守っていきたいというふうに思います。

 

○中国新聞

 ただ、一方で議会の自主性を重んじる姿勢というのは大変わかるんですが、やはり県として何らかの形でそれをチェックする姿勢というのが必要ではないか、結局税金を県民から預かって......。

 

○溝口知事

 チェックはいたしますよ。チェックは、それは今度は基準がありますから、その基準に沿った支出であるかというのは、それはチェックはしますよ、当然。

 

○中国新聞

 それは県として対応ということですか。

 

○溝口知事

 それは、対応というか、それは予算の執行の通常の業務ですから。今まではそういう基準が不明確なところがありましたからね、あるいは慣行のようなことで長年やってこられたわけでしょうが、しかし、そういう基準がないといろいろ問題が起こるということで訴訟も起こり、それで、そういう動きも見て議会の方では基準をきちっとつくられたわけですから、当座の話としては、その基準に沿って予算の執行といいますか、執行は結局議員の方々の支出で行われるわけであって、その支出の報告が来るわけですから、それをチェックするということです。それは予算の執行として、いわば当たり前のことですね、当然やらなきゃいかんことで、そういう中で問題が起これば、当然また議会とも話をするということは出てくるかもしれませんが、当座はそういう基準に基づいた支出がなされるでしょうから、それをよくチェックしていきたいということですね。

 

○中国新聞

 チェックすると見守るというのは決してイコールではないと思うんですが......。

 

○溝口知事

 チェックというのは、要するに書留が出てくるわけですから、それをチェックするという、業務として。

 

○中国新聞

 県としてのチェックをすると。

 

○溝口知事

 それは当たり前の話です。予算の執行である以上は。

 それからまた、県の支出について全般的には、それは監査委員会もあるわけですから、それがチェックですよ。見守るというのは、チェックという意味と理解していただければいいと思います。

 

○中国新聞

 それは例えば次年度等に、近いうちに監査等の対象にかけるとか、そのあたりというのはどういう感じですか。

 

○溝口知事

 それは、監査委員会の方でお決めになりますけども、必要なものについては監査も行っていかれると思っております。

 

○山陰中央新報

 確かにお金が返ってきたということなんですけれども、要は県として問題がある支出を見過ごしてきたということは、県の側に責任もあるわけですよね。そこの、返ってきたからといって、その後は、じゃあ県議会のやられることですからということで済ませるというのは、要は県の支出に対して......。

 

○溝口知事

 そこは、要するに議会は条例をつくられたり承認をされる、そういう立場であるわけですから、そういう執行についても議会の方でやはり自主的にやられる必要があるわけです。問題があるものについては我々からもいたしますが、これまでのいわばやり方として、基準がなくても一定のそれぞれの御判断で適正に行われるだろうということで来たわけでありますけども、必ずしもそうでないと見られるような支出もあるということで今回の訴訟が行われ、そういうことを受けまして、議会の方で自主的に基準をつくられたわけですよ。それで、その基準は我々も見てますけども、適正なものだというふうに思っていますから、やはり今後の問題としては、それが基準に沿ってちゃんと適正に行われているかというのは、チェックというのはいわば当然の支出のチェックでありまして、それをやっていくということでありますね。

 

○中国新聞

 たしかあれ、条例上は支出について、その支出の報告書は議長に出すような形になっていて、議長が必要に応じて報告を求めたりなんなりというような形になっていたかと思うんですけれども、それを超えて、県としてもチェックをしていくという、問題があるかどうかというのは結局チェックをしてみないとわからないと思うんですが......。

 

○溝口知事

 だから、それは問題があるようなことがあれば、それは議会の方にもお願いするということでありますが、そういうことじゃないですか。

 

○中国新聞

 結局県としても自主的にチェックをしないと、問題があっても......。

 

○溝口知事

 いや、議会も県の一部ですからね、要するに議決機関でありまして、広い意味では県の執行部、知事以下の執行部は議会で決められた条例に基づいて執行するという立場であり、議会の方は条例をおつくりになると。政務調査費は議会の方々の活動に関するものですから、やはりそこは議会の方でまずやられないと進まないということですね。議会も県の一部です。

 

○中国新聞

 いや、それはわかっています。

 

○溝口知事

 だから、それは同じことなんですね。だから、議会の活動に問題があれば、それは県民からも意見が出るでしょうし。

 

○山陰中央新報

 そういう意味では今回、議会の活動に問題があったわけですよね。そういう判決も出ていると。

 

○溝口知事

 だから、それは今度は司法の立場で議会のやり方に対して命令が出たということですよ。県議会の方々もそれを受け入れられたということですよ。だから、国でいえば三権と似たような構成が地方自治についてもあるということです。立法府があり、例えば国の政治資金なんかをどうするかなんていうのは、やっぱり自主的な論議は政府というよりも議会で行われるわけです。それで議会が必要とあれば、その法案を提案して政治資金の規正をつくるとか、いろんなことが起こるわけです。それと同じようなことが、比喩的ですけども、政務調査費においても議会で行われているということです。だからすべて、県というのは、執行部は県の一部ですから。

 

○山陰中央新報

 だから要は、言いたいのは、そういうふうに任せられて、県が自主的に運用されていた政務調査費が適切に運用されていなかったわけですよね。この要は信用というのをどういう形で担保するかというのが、今また県議会が自主的にやられました、それを見守ります、一回失敗したのに、もう一回、これをもう一回見守りますというんであればいけないので......。

 

○溝口知事

 いや、だから、それは新しい基準ができましたから、その基準に沿って執行されれば問題は起きないというふうに考えているということです。だから、問題が起これば、それはまたその段階で議会とも話をするというようなことは出てくるでしょうが。そういうふうに考えておりますけどね。

 

○中国新聞

 いや、だから、先ほどから多分すごい堂々めぐりだと思うんですけど、結局基準をつくられました、それで適正にされればうまく動くと思いますと、そこまではすごくわかるんですが、その適正に使っておるかどうか、その基準に従って使っているかどうかを、じゃあだれがどうチェックするのか、それ今までは基本的にその基準はなかったにしても、議会の方でやっているだろうというお話だったわけですね、執行部とすれば。

 

○溝口知事

 要するに基準は、文書に書いた細かい基準がなかったというところが問題だったわけですよ。それを今度はきちっと文書にして、細かいところまで基準を書いておられるわけですから、その基準に沿っていけば、それは適正に執行が行われるだろうと我々も考えておるということなんです。だから、新しい基準に基づいていろいろ問題が出てくれば、それはその段階でまた議会の方でもされるでしょうし、我々の方も議会とお話をするようなこともあるだろうということを申し上げているわけです。あるいはさらに、そういうことがあれば、今度は訴訟というようなこともあるでしょうし、いろんなことが、手段はあるわけですよ。

 

○中国新聞

 その場合の問題があればの問題は、じゃあ県民が見つける、あるいは議員が自主的に見つける、そこに任されるんですか。

 

○溝口知事

 それは県だって見るわけですよ。

 

○中国新聞

 県としてシステム的に年に1回なり、そういうのをチェックする、点検するシステムというところまでは考えていらっしゃらないということでよろしいですか。

 

○溝口知事

 いや、それは支出ですから、いろんな支出はそれぞれの機関で行うわけですね。それが県の決算になるわけですから。それで、まずそういう予算の執行ということであれば、監査というのがありますね。そのために独立した行政機関というのがあるわけです。そういうところでも問題があればチェックされるでしょうし、それに対して県にも勧告が来るでしょうし、あるいは県自身で問題があると思えば、県の機関であります、また議会に対してもお話をするということもあるでしょうと。しかし、これまでの問題にかんがみ、議会の方で基準をつくられたわけですから、その執行状況をよくチェックをしていきましょうということを申し上げているということです。

 

○山陰中央新報

 県民の目から見たときに、やっぱり県と議会というのは、県は議会に議決をお願いする立場、議会の方は政務調査費を含め、予算の税金でもって運営、報酬も支払われているわけですし、政務調査費も支払われている。この相互の依存関係を持っている両者が互いに相手のことを非難できないような状況になっているんじゃないかと、県民の側から見れば、お互い気を使って何にも言わない、どっちもチェックができない、こういうことであると、要は県民の目から見ると非常に不信感を生むわけですよね。だから、そこのところをどうやってクリアにしていくかということが、県にも議会にも両方求められておるという、そういう意識をきちんと持ってもらわないとということが僕らの指摘なんですけど。

 

○溝口知事

 両方求められているということですね。だけど、その仕組みとしては、例えば監査委員会という仕組みもあるわけですね。

 


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