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9月(第1回)定例記者会見(9月10日) 

質問事項

5.原油、原材料高による県経済の影響について

 

○山陰中央新報

 関連してなんですけれども、今、原油、原材料高の影響というのは、個別を見るとまだら模様だと思うんですけども、こういった影響を受けて、県経済の実情というのはどのようになっていますかね。

 

○溝口知事

 経済ですか。

 

○山陰中央新報

 ええ。

 

○溝口知事

 経済は、世界全体を見ますと、やはりアメリカの住宅ローン問題等を背景に、やっぱり世界の大きな経済規模を持つアメリカ経済が下降に向かっていますし、信用不安といいますか、金融不安がまだ終了したというような感じになっていませんから減速していますね。それに伴って新興国の輸出なんかも減速しますね。今度は、それがまた日本の輸出にもはね返ってきますね。日本の最近の経済の好調というのは輸出に引っ張られていたわけですね、特に新興国に対する輸出。しかし、新興国の輸出が今度は落ちていますから、それが今度は日本経済の輸出の減ということではね返って、これが最近のやや経済の低迷につながっているわけですね。だから、そこは短期間じゃなかなか戻りませんね、大きな流れとして。

 

 それから、石油価格が上がって、日本からはいわば産油国に課税をされたような格好になっているわけですね、所得が産油国に移転していると。新しい価格体系のもとで、今度は日本のビジネスも変えていかなきゃいかんわけですね、新しい価格体系で利益が出るような体制にしなきゃいかんわけです、それぞれの企業が。そういう意味では、特に輸入のコストがふえるわけですから、外国の、あるいは産油国などが日本から買いたいようなものを技術革新をしてつくっていかなきゃいけませんね。そういう形で輸出がふえていって、このバランスが戻っていくわけですけれども、そのバランスを取り戻すのに時間がかかりますから、その間はマイナスの影響が続くわけですね。そうすると、その間の調整をどうやって素早く安定的に行うかということが政策の課題になるわけですね。

 

 だから、政府は総合経済対策というのを打ち出していると。県の企業も同じような影響を受けるわけですね。日本の大企業の輸出が減ってくると、例えば自動車の部品をつくっている県内企業は影響を受けるわけですから、それから全体に景気が低迷しますから消費が全体に落ちてきますね。そういうことで影響が、県内経済も受けていると。いずれにしても、今の原油高、アメリカの経済の方は循環できるもんですから、いずれは戻っていくだろうと思いますけども、エネルギーの需給は余り大きな変化は起こらないとしたら、エネルギーの高価格というのは続くわけですから、それに対応したビジネスにそれぞれの企業が適応していく、それに若干時間がかかるんじゃないかと思います。だから、そういう過渡期をうまくスムーズに乗り切れるように政策的な支援をしていくということが政治の一つの大きな課題になっているというふうに考えていますけれども。

 

○山陰中央新報

 そうしますと、その影響についてなんですけれども、島根の場合は産業構造がどちらかというと内需型であると思うんですが、世界の経済の今、動向を踏まえておっしゃられたんですが、影響の度合いというのは、こういった今回のような制度融資の拡充の対象分野というか、県経済全体が今どのような経済状況だというふうに......。

 

○溝口知事

 県経済のいろんな指標を見ますと、やや下降ぎみになってきております。それから中小企業、農林水産業等に大きな影響が出てきておりますから、そういう分野に対して対策をとる必要があると。一部につきましては補正予算でも対応すると、9月の補正予算ですね。それから、あるいは予算措置を伴わないものについて、さっきの中小企業の融資のようなものは早く対応すると。それから国の方は11.7兆円の総合経済対策というのをつくりましたけども、まず、まだ大枠だけですね。減税も2008年度に行うと言っていますが、どういう形で行うかというのは年末の税制改革論議、来年度の予算編成の中で税制改正論議の中ですると言っていますから、まだわかりませんね。

 

 それから政府の対策の補正予算の中身、具体的にどうするかというのも、臨時国会が始まって補正予算が提出されて政府の内容がわかってきますから、補正予算がいつ成立するかということも今の段階でわかりませんので、しかし、いずれは成立するでしょうから、県としては、今度はその内容をきちっと確認した上で、11月議会、あるいは来年度の2月議会で来年度予算とあわせて対応するとか、いずれにしても早く国の措置に対応した措置もとろうというふうに考えておるところです。

 

 


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