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8月(第1回)定例記者会見(8月11日)

質問事項

1.採用試験の合否の事前連絡について

 

○山陰中央新報

 事前連絡の件ですけれども、知事は直接幹部、関係者職員の方にお話を聞かれたということだったと思いますけど、午前中の説明では長年行われてきたということだと思うんですけど、何でこういうことが長年の習慣として続いてきたと知事なりに整理をしておられますでしょうか。

 

○溝口知事

 それは、国も地方も、あるいは外国なども見てまいりましたけども、官と民の関係等々についての人々の考え方ですね、そういうものに社会が変化するといろんなずれが生じてくるようですね。昔は必ずしもそういうことについて十分問題意識はなかった。しかし、世の中の変化の中で、官と民の規律ある行動だとかということに対する考え方が強くなりまして、そういうことが起こりながら、なかなかそういうものが官の側で続けられると、こういう問題に限りませんけども、たくさん出てきたわけですね。

 

 そういうものが一度始まりますと、なかなか、変えるというのはなかなか動機がないと難しいといったことがあったんではないかというふうに思いますね。したがいまして、我々としては世の中が変化していくわけですから、そういうものに遅れないような努力をふだんからする必要があるというのが私の考えでありまして、先般ありました医療器具の使い回しの問題などにつきましても、ああいう問題が出まして、全国的にも調査をされ、それで厚生労働省も新しい方法を考え、あるいは改善をするということが起こりますし、県の側でもそれに先んじてやってきたというようなことであります。なるべくそういうずれが生じないように改善をする中からそういう動きが起こるようにしたいと。

 

 そのためにはやっぱり部内でよく、これまで当たり前だと思っていたようなことについても、新しい観点から、世の中の動きから我々の参考にすべきことはないか、あるいは我々が注意しなければいけないことはないかというのを考えなければいけない。それが私が部内でよく議論をしてほしいということの背景でありますし、さらにそういう変化に対してやっぱりリードするのは幹部がリードしないといけませんね、私を含めてリードしていかなければいけません。しかし、上だけ考えても、みんながそういう気になりませんと有効にワークしませんから、下からの意見も聞く、それから県民の方々の意見をいろんなルートで聞いていくと、そういうことをさらに強化をしていかなければならないというふうに考えております。

 

○山陰中央テレビ

 同じ問題なんですが、午前中のブリーフィングで職員の方々は余り深く考えずに行っていたということなんですけれども、これに関して何も考えずに行っている県職員の姿勢に対して、どういうふうにお思いでしょうか。

 

○溝口知事

 いや、それはどういう言葉で説明されたのかはあれですが、何となく考えておるところは、話を聞いてみますとあるわけですけども、以前から行われておったというような、例えば初めてそういうポジションに立ったりしますと、新しい経験ですから、多分そういうことはかつてはないわけでしょうから、前任者に聞いてみるとかすると、前任者も、いいことだとは思わないけども、そういうことは行われていたよというようなことで組織の中でそういうものが伝わっていくということじゃないかと思いますね。だから、考えてないわけじゃないですが、そういうことをするためには、やはり組織としてそういうものをきちっとやめなさいとか、そういうことをしないとなかなかできないわけです。

 

 教育委員会の場合は、18年ですか、前教育監(当時:参事)がやめましょうという提言をして、それが組織として徹底をして、行われなくなったというようなことを聞いてますが、そういうことが必要なんだと。今回のことを契機に、そういうことをきちっと県庁全体に行き渡るようにやっていこうというのが私の考えであります。

 

○山陰中央テレビ

 悪いと思っていながら断ち切れないこと、何かその風土ということに関して、どうお思いですか。

 

○溝口知事

 それはあれですね、よくわかりませんが、民間などでは、それは民間のそれぞれの企業のあれがありますから、企業内でこういうことは決めればいいことでしょうけども、公的な分野というのは、公平に行政を行うというのが大きな任務ですから、そういうものについて、やはりより厳しくみずからを律していく、襟を正していくということが必要だと思います。

 

○山陰中央テレビ

 これまではなかったと。

 

○溝口知事

 なかったかどうかは知りませんが、そういう過去にやってきておって、前任者などに聞くと、ありましたよというようなことで続いてきたということだと思いますね。私も話を聞いて、そういう感じを受けとめたわけでありまして、だから、そのためにはやっぱり組織全体として、そういうことをきちっとやめていこうという明確なことを示していくことが必要だということでありまして、今回、そういうことを明確に示したということであります。

 

○NHK

 2点確認したいんですが、知事が幹部職員に対して私も聞き取りを行ったとおっしゃったのは、確認ですけど、部長級以上のことですか。

 

○溝口知事

 課長以上の全員です。

 

○NHK

 課長以上で。

 

○溝口知事

 ええ、知事部局のね。

 

○NHK

 直接、立ち会われたと。

 

○溝口知事

 ええ、私が個別に。私のところに来てもらいましてね、こういう申告になってるけども、どういう状況だったんですかということを聞いたということですね。

 

○NHK

 申告して、連絡したことがあると答えた人に対してですね。

 

○溝口知事

 ええ、そうです。

 それで、2つありますね。やっぱりこういう問題は実務をやっている人でないと、そういう情報に接したり、そういうことはしないわけでありまして、実務の人は言われてしてらっしゃったと。しかし、影響を受ける、そういうことがないようにできるだけの配慮をしたりしておったということはありますから、深く考えなかったということじゃなくて、そういうふうに誤解を受けないように、あるいは影響を、そういうことがないように、そういういろんな配慮は過去においてもされてきたんだと思いますね。

 

○NHK

 関連して伺いたいんですけど、事前連絡を行った相手先とあるのは、県職員、県議会議員、国会議員秘書なんですが、県職員というのも結局は県議会議員か国会議員から聞かれたもんで、要するに相手先は全部国会議員か県会議員だと、それですね。

 

○溝口知事

 いや、そうでもないですね。

 

○NHK

 違いますか。

 

○溝口知事

 ええ。個人的に知ってる人からたまたまというようなケースもあるんじゃないかと思いますけども。

 

○NHK

 何か午前中の話と違いますが。

 

○溝口知事

 いや、悉皆調査でいえば、そういうケースは多くはないと思いますけれどもね。

 

○NHK

 それで、大半が県会議員とか国会議員の秘書なんですけど、結局県職員がそういう人たちから圧力を受ける関係にあるんじゃないかと、そういうふうにみんな思うと思うんですよ、県民は。どうでしょうか。

 

○溝口知事

 圧力を受けるということじゃなくて、仕事をともにしているというような関係があるからということは言えると思いますけども、それで何か採用の内容が変わるとかということはないわけでありまして、県会議員、国会議員の秘書の方とおっしゃいますが、そういう方々も県の、県民の方で自分の御子息のことが心配で、どうなんでしょうというようなことで聞かれたりするようなことがつながれてこられるというようなことだったんじゃないかと思いますけども、いずれにしても、私が個別に聞いた限りでも、何か結果に与えるようなことは一切ないようでありますので、そこは私もそうだというふうに思います。

 

○山陰中央新報

 圧力というふうに感じてたかどうかは別としても、要は一般の県民が、じゃあ人事課に電話して合格者を教えてくださいと言ったら教えてくれないと思うんですよね。結局、要は県職員と県議なり国会議員の秘書さんなりと、不適切な情報がこれ以外にもやりとりされているんじゃないかという疑いを県民に持たれかねないという可能性はあると思うんですよね。

 

 今回の対応のところでも、電話等録取の表に書き込むというようなことを、このケースに限って対応されると思うんですけど、そもそも要は県議会と県職員のあり方、関係のあり方というのがどういうふうになっているのかということが最後の根本的な問題だと思うんですけども、その辺、知事が今回のことを端緒にして県議と県職員との関係ですね、鳥取県さんなんかはちょっと極端ですけれども、県議が連絡してきたものは全部書けと言って県議会と相当もめた経緯もありますけれども、その辺の県議と県職員、幹部も含むんだと思うんですけれども、その辺の関係のあり方について、今後、何か検討するなり考えていく必要があるなりというお考えはないでしょうか。

 

○溝口知事

 それは、常日ごろから情報の公開、あるいは行政の公正、そういうものをきちっと頭に入れて活動するように、いろんな研修の場、あるいはいろんな会合の場で我々からも言っておりますけども、今般のこういうことを契機といたしまして、さらにそれを徹底していきたいというふうに考えております。

 

○NHK

 事前連絡の調査のことなんですが、結局もとの教育長まで含めて27人、調査の指示そのものは知事が出されたので、実際にこれはどれぐらいの広がりになるのかなということは、多分事前に何か考えておられたと思うんですが、この結果に対してはどう思いましたか。驚きであるとか、あるいはこんなもんだなということはないのかもしれないですけど、何か非常に深刻さといいますかね。

 

○溝口知事

 きょう、午前中に質問を受けて、この紙は配付してありますか。

 

○総務部長

 はい、あります。

 

○溝口知事

 この事前連絡を行った27人の内訳という、それをごらんになると、教育長は18年以前といいますか、17年度以前で、御本人がおっしゃられたということもありますが、わかっております。部長級は5名でありまして、現在部長級の人が部長の時代にしたというのはもうほとんどない、例えば知事部局で見るとないと思いますね。次長・課長級、それから下の方が多いわけですね。人事に関連して、そういう情報に接するところの人が多いわけでありまして、そういう方々は、課長なり連絡があったのを処理をされたというようなことだと思いますし、何か非常に、全体に何というんですか、拡散をしているということじゃなくて、そういう職にあった人たち、割と狭い範囲であったんだなあということはこれでわかりましたね。

 

 その面については、過去において行われてきたということは、なかなか前任者に聞いたりしますと、過去もあったよというようなことで、その人は、その人が自分でやめるということはなかなか難しいわけでありまして、組織として、県全体としてそういうことをかちっと言わないと、なかなかそういうものは直らないわけですし、それからこういうこと自体も上の方までは必ずしも知らないケースも多々あるわけでありまして、そういう意味で、一種のなれみたいなことになってたのかもしれませんね。

 

 そういう意味で、何か非常に特別にその時点で新たにこういうことをしましょうというようなことで起こった、あるいはせざるを得ないということで起こったわけじゃなくて、やっぱりいつかの時点でこういうことをきちっとすべきはずなんでしょうが、なかなかそれは組織として、そういう機会にならないと実際に難しいという問題があったんだと思います。

 

 しかし、やってる本人たちは、私も面接をして聞きましたけども、深く反省をしているわけでして、そういう意味で厳重に注意をすることで、それから我々が全庁的にこの問題について徹底をしていくということで、今後はこういうことは起きないというふうに考えているわけでありますし、仮にそういうことが起これば、それは今度はきちっとした処分もしていくということになると思います。

 

○NHK

 済みません、失礼ですけど、伺ってるのは経過ではなくて、この広がりや深刻さをどうとらえておられるかということなんです。

 

○溝口知事

 それは、いずれにしても大きな問題であったというふうに思います。

 

○山陰中央新報

 済みません、ちょっと確認なんですけど、先ほど知事がおっしゃったように、依頼してきてこられた方が県職員と県議と国会議員の秘書以外にもおありだったというふうにおっしゃったと思うんですけど、ちょっと午前中の説明と違うんで、その辺のことだけ、ちょっと確認させていただけますか。

 

○溝口知事

 それは、もともと頼んだ方ということかもしれませんね。

 

○山陰中央新報

 県議さんの前ということですか。

 

○溝口知事

 ええ。

 

○総務部長

 回答があったのは、事前連絡の主体となったのは県職員、県議、国会議員秘書さんということで、県職員というような回答は、個別の聞き取りではそういうふうに、外部に連絡するための内部のやりとりだったというふうに、聞き取り調査ではそういうふうになっております。県職員が個人的に言っていただいたりして回答したとか、そういうふうな内部のやりとりですることはなかったようです。

 


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