7月(第2回)定例記者会見(7月29日)
■知事コメント
それでは、冒頭に、私の方から最近の動きなどにつきまして、ちょっとお話をしてから質疑に入りたいと思いますけども、7月の17、18と知事会が横浜でありまして、大体3つぐらい大きなテーマがありまして、一つは第2期分権改革への臨み方と、その中で島根県などの関心は、事務事業が国から地方に移譲されるのはいいんだけども、やはり財源の手当てとセットになって議論しないと、なかなか現実的な判断ができないといったような立場から、島根と似たような県からはそういう発言が続きましたね。特に大きな問題は、河川とか道路とか、国が直轄でやってた大きい事業ですね、そういうものが県に移管されると、これは財源の手当てが難しいわけですね。河川などはやはり計画が成ってから相当期間、多額な金が要るわけですから、それは一般的な交付税とか、そういう一般的な財源供与の仕組みではできませんから、そういうものを一体どうするんだということがないと判断が難しいと、そういうことを早く議論すべきだというような議論がたくさんありましたね。
それから、もう一つは道路財源の一般財源化への対処ということですけども、これは、知事会は道路特定財源の維持、暫定税率の維持は必要なんだということを繰り返して言ってまいりましたが、最終的に特定財源法ですね、5月ですか、決まったときに、やはり政府としてはいろんな諸般の事情から政府・与党ですけれども、来年度以降は一般財源化に向かわざるを得ないという決定をしたということを、そういう状況であることを重く見なきゃいかんという都府県と、それからやはり島根などのように、まだまだ道路の整備がおくれていると、特に高速道路等、高規格の道路のネットワークが全国のネットワークとつながっていないようなところと、やはり意見の違いがかなり鮮明に出ておりましたね。
これは道路に限らず大都市部と地方部との意見の違いが知事会でも鮮明になってきておりまして、なかなか知事会一本でまとめるということは難しい状況になっていることは前からお話ししておりますが、そういう中で、私どもの方は島根と同じような状況にある県などにも話をしたりしまして、地方道路の整備の必要性というのをきちっと入れるべきだという主張をしまして、それはおおむね入ったように思います。しかし、そういう中で感じましたのは、道路の整備がかなり進んでいるところは、むしろ維持費などに財源が充てられることが大事だとか、あるいは道路以外にも使えるようにすることが大事だと、それが、一般財源化の方向に踏み切った背後にそういう動きがあるという主張を随分しておりましたね。そういう意味で、我々の方もますます地方の道路整備について国に訴えていく必要があると考えております。
8月の5日に、前からありますけれども、山陰自動車道の早期建設を目標としまして、鳥取、島根、山口県の知事、それから地元選出の国会議員の方々、あるいは国土省と意見交換を行うことになっておりますけども、これを8月5日に行うということであります。議会の方も、その前に道路整備の必要性についていろんな会合を、連携をやっておりますから、議会とも一緒になりまして、引き続き強力に働きかけていきたいというふうに思っております。
それから、その後、ロシアのウラジオストクへ参りましたが、その関係は既に会見を行いましたので、ここでは省略をします。
その次の話題としては、資料をお配りしてありますけども、学習時間選択制高校で、東部の独立校の整備事業についてという紙がお配りしてありますが、平成22年4月に県東部にあります既存の定時制3校及び通信制1校の統合、再編を行いまして、学習時間選択制高校、東部独立校を開校するということが決まっておりますが、こちらにイメージ図がかいてありますけれども、こういう形で校舎を建設していくということが大体決まりましたので、このたび発表するということであります。
[資料]学習選択制高校東部独立校(仮称)整備事業について(外部サイト)
経緯等は省略いたしますが、この高校はいろんな特色がありまして、特色を4点挙げますと、一つは午前の部、午後の部、夜間の定時制、それから通信制、学びたい時間が生徒によって選択ができるということですね。最近は夜、仕事をされる方もおられますし、そうなると午前でも午後でも、むしろ出てきて学習ができますし、日中働く人は夜するとか、あるいはふだんの日はなかなか来れないということであれば通信制を受けて、それで時間のあいたときにこちらへ来るといったような世の中の雇用条件などの変化に対応できるような学校をつくるということが一つですね。
それから、そういう意味で就業の年限とか興味、関心、進路希望、個々人違うわけでありますけども、それによって時間割りを選択ができるということでありまして、かなりフレキシブルな時間で学習ができるということであります。
3番目は、生徒の個人の能力を伸ばすために習熟度別の授業でありますとか少人数指導なども実施することとしております。
それから、4番目に生徒との心の触れ合いを大切にする相談とか支援機能を重視するといったことをしております。
今度は校舎の特色でありますが、こっちのイメージ図にありますように、屋根は茶色の石州瓦を使っておって、背後の緑の空間とこの茶色がうまくマッチするようになっているということが一つであります、景観に配慮して。それから地場産材を構造にかなり活用しているといったことがあります。それから環境面に配慮しまして雨水を活用すると。トイレの洗浄水でありますとか樹木の散水に活用するということがあります。それから障害者の方々に配慮しまして、エレベーターあるいは多目的トイレを設置するなど、バリアフリー化に努めた格好になっております。これが概要であります。
その次は、しまね安全ドライブ・コンテスト2008と、これもパンフレットがお配りしてありますけども、交通安全の重要性が叫ばれておるわけです。平成10年から島根県の安全運転管理者協会が、安全運転チャレンジ100という事業を行っておりました。企業を対象として、職域で安全運転のコンテストをするといったことでありましたが、従来はこれが5人のチームを結成して、職場で形成するということであったわけですが、今回は新たにしまね安全ドライブ・コンテスト2008ということにして、職場だけじゃなくて、家庭であるとか友人であるとか、広く県民の方が3人のチームになってやれるということなんです。人数が若干少なくなりますし、それからチームも組みやすくなりますから参加がしやすくなるということですね。
[資料]「しまね安全ドライブ・コンテスト2008」について(外部サイト)
それから、全県的な支援体制をとるということで、島根県安全運転管理者協会に加えまして、島根県、それから警察本部なども参加しまして、しまね安全ドライブ・コンテスト実行委員会をつくりまして、その実行委員長に私が就任をしているということです。コンテストの参加チームの募集は8月の1日から9月の20日までとしまして、コンテストの実施期間は9月の21日から12月の31日までと、そういう中で3人のチームの人たちが自分の車、あるいは会社の車等を運転しながら、無事故、無違反を達成しますと、これが認められますと、そのチームの中から抽せんによりまして旅行券だとか県産品などの賞品をもらえるというような仕組みになっておりまして、賞品は1等賞が15万円相当の1泊2日の国内旅行券1チームと、2等賞が6万円相当の1泊2日の県内旅行券3チーム、3等が1万円相当の島根県の選べるブランド品40チーム、その他は1,500円相当の図書カード60チームということになっておりますから、奮って参加してくださいということであります。
それから、もう一つの話題は、これも資料がお配りしてありますが、島根県・鳥取県若手職員の交流の会を開くということであります。8月の6日と8月の7日にかけまして、ホテル宍道湖において行うということであります。参加者は20代から30代の一般行政職で、それぞれ手を挙げて、公募した人の中から両県でそれぞれ5名ずつ、計10名で行うということです。
[資料]島根県・鳥取県若手職員交流セミナーの開催について(外部サイト)
このセミナーは、平井知事と私が去年何度か会う過程で、もう少し県職員の交流もいろんなレベルで、いろんな形で行った方がいいですねということで、こういうセミナーを開くということになったんです。初日の6日が10人の職員と、それから県の課長クラスの人も入りまして、山陰両県がどのようにしたら連携し、協力し合えるかということをメーンテーマにしまして議論をすると。その中で山陰をいかにしてPRをするかとか、自由濶達な議論をして、一つのまとめをしていただくということです。2日目の8月の7日には、午前中に私と平井さんも入りまして、そういう報告を聞いて若い人と議論をしようということであります。
それから、平井知事はそういうことで島根県に来られますから、6日の午前に平井知事との懇談を私との間で行うこととしておりますし、6日の午後は中海市長会の市長さんの方々と私と平井さんも入って懇談をするということにしております。
それから、次は新型インフルエンザの関係であります。これまで鳥から鳥のインフルエンザというのが数年ぐらい前からですかね、出始めまして、インフルエンザのウイルスは急速に変化をするようでありまして、最近では鳥から人間に感染するというような状況が出てきて、それから専門家の方々のお話によりますと、それはさらに進化して鳥から人にうつって、人から人へ感染する可能性があると。むしろそれは避けられないといったようなことで、世界じゅうで各国が対応し始めておるわけですね。
国におきましても、そういう事態に対応しまして、これまで新型インフルエンザ対策の行動計画というのをつくっておりましたけども、それを新たに見直しまして、各地方団体もそれを見直す、それから新しい事態に対してどういう行動をすべきか、そういうマニュアルなどもつくりましょうということになりまして、島根県ではきょうの午後3時から防災センターで第1回目の新型インフルエンザ対策推進本部を開くことにしております。メンバーは、私をヘッドにしまして副知事、あと部局長級が参加をして会議を開き、さっき申し上げたような行動計画を改定し、新しいマニュアルをつくると。段取りとしては、9月ぐらいにはつくりまして、それでさらに調整などもしまして、11月にはそういう計画、マニュアルに基づきまして実地訓練を予定しているところであります。
それから、最後ですが、全国的に県の職員でありますとか教員の採用試験において合否結果の事前連絡が慣行化していた問題が出てまいりまして、本県でも同様な行為があったということでありまして、各部局においてどういう実態であったかということを、まず把握をしないといけませんので、今、その把握のための実態調査を開始したところであります。
先週の24日に私から各部局長あてに調査を命じ、調査結果はできるだけ早く取りまとめて公表したいというふうに思っております。もちろんその過程で、既に教育委員会等、あるいは人事委員会等において採用の仕方、あるいは採用試験のあり方等についての検討が行われておりますが、それと並行して、こういう実態の調査も行うということであります。
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