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6月(第2回)定例記者会見(6月30日) 

質問事項

4.漁業への支援等について

 

○山陰中央新報

 土曜日に漁業者の大会がありまして、知事も出席しておられたと思うんですけれども、漁業の状況を見ますと、もうこのままの状態が続くと、かなり廃業などが出かねない、ちょっと危機的な状況かなあという気もするんですけれども、この国の補正云々というのがどういうふうになるかわからないということもありますけれども、基幹産業の一つでもある水産業のこの状況を見て、県としてできることというのが、財政的に厳しい中ですけれども、あるのかどうか。今後検討される考えがあるのかどうかというのは、いかがですか。

 

○溝口知事

 昨年も燃油の高騰に伴いまして、国は19年度の補正予算で基金を造成するという対策をとったわけですね。県の方の予算編成は、20年度の予算編成の中で国の対応を見ながら対応措置を20年度予算に織り込むということをいたしました。そのときは生活保護世帯の話だとか、あるいは中小企業の対応でありますとか、あるいは農業もありましたね。それから漁業もあったわけで、そういう対応をしたと。中には予算の措置なく対応できる金融的な支援は19年度から実施をしたわけですね。今回は、それから以降もエネルギー価格が上がってると。確かに漁業はコストの中に占める燃油の比率が高いですね。それから競りで価格決定が行われるということがあって、なかなかコストの増を反映するというのが難しい業態であります。

 

 それから、漁業はやはり特別な経験だとか、あるいは特別な施設、船を必要とするわけでありまして、そういうものが一度廃業しますと、これは復活するということは非常に難しいわけですね。そういう面で若干、ほかの業種と違う要素を擁していると思いますので、漁業などにつきましても20年度の予算では対応したわけですね。

 

 そういう観点を踏まえながら、しかし、この問題は島根県だけではありませんで、国全体、いろんな問題ですね、国民に新鮮な水産物を提供するということでありますから、一度船団がなくなったりしますと、それは将来、魚価の高騰というふうなことではね返ってくるわけですから、そういう意味で、ある程度中・長期的な展望を持って対応していくということが要請されている。だからこそ昨年のような事態の中で特別な措置がとられたということですね。こういう観点を踏まえながら我々も対応していきたいと。

 

 国に対しましては、県も6月初めの重点要望の際に漁業、それから農業、畜産業などにつきましても農水省等に要請をしてまいりましたし、その後も漁業につきましては山陰3県、島根、鳥取、兵庫の国会議員の方々と、それから漁業団体の方々と一緒になって、国に対して要望するということもやってきております。引き続き国に対する要請をしていかなければならないと思っております。

 

 ただ、来年度の話ということになりますと、これは年末以降の話になりますから、若干時間がかかるわけですね。それ以前に必要な対応ができれば、打たなければならない。そうなると、予算措置を伴うようなものにつきましては、20年度の国の補正予算ということになりますが、まだ21年度の予算のシーリングをどうするかとか、あるいは国の骨太方針がやっと出たぐらいですから、問題の認識は国政の場においてもこの問題について高まっていると思いますけども、具体的なところまで、まだ至っておりませんから、具体的な対応ができるように、引き続き強く関係者の方々、国会議員の方々、あるいは県議会の皆さんと一緒になって訴えていきたいというふうに今考えているところですね。

 

○山陰中央新報

 今、現時点ではなかなか県単独で漁業者の高騰対策に対して財政資金を入れるような支援のあり方というのは、なかなかちょっと難しい状況だということですか。

 

○溝口知事

 まだ20年度の予算の今、執行をやっておりますから、いずれにしましても、やはり国全体としての対応ですね、どういう措置をどういうふうにとられようとしているのかということをよく見て対応していく必要があるというふうに考えております。

 

○山陰中央新報

 そういう意味では、漁業者だけではなくて、ほかの1次産業なども、あとはサービス業を含めて、全般にこの原油高、資材高というのが出てきてて、山陰の景況感も最近、過去最悪なんていう数字も出てきておりますが、その辺の全体の危機感というのももう少し持ちつつ、県の対応というのもなかなか難しいのかもわかりませんけど......。

 

○溝口知事

 だんだん今のエネルギー価格の高騰が第1次石油危機、70年代の初めですね、それから第2次の石油危機が80年代の半ば、それに次ぐようなものだろうという見方も出てきておりますよね。政府の方も、先の骨太方針の中でも、この問題について、まだ具体的じゃありませんけども、問題の重要性の認識をあの中に書いておりますね。これからよく検討していこうということだと思います。したがいまして我々も、先ほど申し上げましたように、国に対しまして漁業者の方々、農林業者の方々と一緒になり、国会議員の方々、県議会と一緒になって訴えていきたいというのが当面の対応ですね。

 

 


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