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6月(第1回)定例記者会見(6月12日) 

質問事項

4.原油価格の高騰について

 

○中国新聞

 今、原油価格の高騰でガソリン価格がどんどん高くなっている状況が、歯どめがかからない状況があるんですが、現状で島根県への今の影響と、例えば県としての対策みたいなことを今後考えられることがあるのかどうなのか、そこら辺について教えていただきたいんですけど。

 

○溝口知事

 この原油価格の高騰というのは過去にも何回かありましたけども、一つは、例えば電力料金だとか、いろいろ規制があって決められているようなものについては、ある程度コストに応じて料金を改定していくというメカニズムなんかも整備をされていっておりますね。それからそういうものでなくて取引相手との交渉で決まるようなもの、鉄鋼だとか、幾つかそういうものもありますね。それから市場の価格で決まっていくということもあります。そういう観点から見ますと、島根県の中ではやはり農業とか水産業などについては価格の転嫁が非常に難しい要素があります。

 

 例えば水産業なんかですと、沖合の漁業というのは、操業というのは、特別な装置を持った船と訓練された船員の方がいて行われるわけですけども、一たん経営が悪くなってそういうものを廃止しますと、今度は値段が上がるような事態になったときに、すぐにそういう供給はふえないわけですね。そういう意味で消費者に対する新鮮な魚類の供給という観点からも、やっぱり長期的な視野を持ちながらこういう問題に取り組んでいく必要があると私は思っておりますけれども、そういう観点から漁業などにおいて、特に大型の漁船等につきましては燃料費の比率が高いわけでして、他方でそれが直ちに供給が減りませんとなかなか市場の価格に反映しないわけでありまして、当面はコストだけ上がるといったことが起こりますとね。したがって、その間は非常に苦境が続くというようなことであります。じゃあそれに応じて船団をやめようかということになると、今度はまた将来困ったことが起こりますから、そういう苦境期をやはり支援をするという考え方も国として、あるいは県としても必要なんじゃないかと思いますね。

 

 去年もそういう観点から、国においてもいろんな措置がとられてきておりますし、県においても省エネを促進するとか、エネルギー消費を促進するような設備投資なんかを行う場合に支援をするとか、そういうことをやっていますね。それは漁業だけじゃなくて農業などについても行っておりますけども、そういうことはやっぱり必要な措置だろうと思いますね。だから短期的な非常な変動、若干は投機的な要素で上がっている面もありますから、そういうものに応じて、例えばもうからなくなった、景気が悪くなったんでその生産を縮小してしまうということは、やはり長期的に見てどうかというところがありますので、そういう観点からも、この問題は我々は国に対しましても先般の重点要望のときも申し入れてきました。特にここ二、三年で見ると2.5倍から3倍ぐらいに上がっているわけで、異常な高騰ですから、異常な高騰に対して適切に対応するようにお願いをしているということであります。

 

○山陰中央新報

 直接的な支援というのは財政的にもなかなか厳しいものがあるかと思うんですけど、現状では県の方で単独でそういった形で体制的な支援をするというのは、やっぱり難しいという感じなんでしょうか。

 

○溝口知事

 方法の問題ですか。

 

○山陰中央新報

 そうですね、いろいろ方法はあると思うんですけど、なかなか直に支援をするというのは難しいかなとは思うんですけれども。

 

○溝口知事

 いろいろな方法があるわけですけども、直接農業等において行った仕組みもありますし、いろんなやり方をよく究明をして、研究していくということだろうと思いますけれどもね。漁業者の方々からは、直接の補てんを要望されていましたね。私どももそれを含めて国に対して検討をお願いしているということであります。

 

 

 


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