• 背景色 
  • 文字サイズ 

2月(第1回)定例記者会見(2月23日)

質問事項

1.看護学生等の奨学金の不適切な事務処理について

 

○山陰中央新報

 去年10月の時点で知事に報告があった内容というのは、具体的にはどういうことで、それを詳しく知りたいんですけども。

 

○溝口知事

 だから、まだ未処理のやつがたまっておって、今、処理をやっておりますということでしたね。

 

○山陰中央新報

 そこでは件数が出てないんですか。

 

○溝口知事

 件数は、まだはっきりはしてませんでしたね。

 

○山陰中央新報はっきりはしてないということは、いくつ出てくるかということは......。

 

○溝口知事

 いや、178件とか、そういうところまで来ておりませんね。まだ要するに帳簿を繰っておって、どういうことになってるかというと、私も聞きましたら、担当者ごとにこういう仕組みになってるわけです。例えば看護師でいうと、看護学科に入りまして、奨学金ですね、これは。育英奨学金と似たようなものの看護師さん版と、こうお考えになったらいいんですが、学校から、学校の推薦状を添えまして、貸与を受けたいという人から申請があるわけですね。今は大体40名ぐらいになっておりまして、それで貸与の希望者はそれよりも多くて、どの人に貸与するかというのは一定の審査があるようです。申請を受けて決定をするというのが一つの県の手続の始まりですね。それで決定が行われると本人に通知をし、それから毎月一定額振り込んでいかれるようになるわけですね。

 

 普通、高校生、高等看護学校の場合ですと3万2,000円と3万6,000円、民間と国公立は違いがありますけども、それぞれ毎月受けられると。3年間、例えば受けますと、3万2,000円ですと115万ぐらいになりますね。3万6,000円の場合ですと130万ぐらいでしょうか、になると。それで、卒業すると、貸与を受けた人からこういう貸与を受けてこういうところに就職をしましたという連絡が来て、それが免除に該当するところでありますと、猶予をしようという決定を県がすると。これは過去の制度で猶予期間というか、何年働いたら免除になるというのは違っていますが、現在は5年になってますね。そうすると、5年を経過したところで今度は貸与者から5年を経過しましたと、免除に該当しますという申請が来て、それで、そのとおりですねという確認をして免除の決定をするわけです。

 

 だから、卒業した段階で、まず指定された病院等に、種類がありますけども、就職すると、そこで猶予という決定をするわけです。それから県外に出るとか、ほかの仕事をすると、これはもう対象になりませんから返還という決定をするわけです。その2つの決定をそのときにして、それで5年後に、今度は申請書が来たときに、本当に勤めていたら免除という最終の決定をするということになるわけです。

 

○山陰中央新報

 制度についてはわかるんですけどね。

 

○溝口知事

 そういうことで、帳簿を全部見ませんとね、見ても、そこの記録の不備なところがありますから、何件かというところは、まだその段階では確定はしてなかったということであります。

 

○山陰中央新報

 件数が一切そのときには出なかったんですか。

 

○溝口知事

 それはちょっと私も覚えてませんけども、まだはっきりしないというのがあれでしたね。それから、そこを確定する必要があったと。確定して、こうなりましたというのが11月の末ですね。だから、その前の段階で、その間の決定の記録とか、例えば卒業してから5年経過するまでの間、毎年毎年連絡をとっていればそういうことは起こらないんですが、5年たってからやるというようなことになっておりましたから、だから、その間に住所がかわるとか就職先がかわったりすると、連絡がとれなくなったりすることがあって、それがたまってきたということなんですよ。それで、そこのところを連絡をとったりして、その確定を、そういう作業をしませんと、要するに件数も確定しないということだという説明を受けております。

 

○山陰中央新報

 ただ、そういった不祥事があったということ自体がもうその時点でわかっておったわけですよ。その件数は確定していないにせよ、この間の会見では、8月の時点で部長に上がってきた時点で、もう178という数字自体は出ておったというふうに言われたんですけど、どうしてそうどんどん時間がかかっていってしまうのかという疑問があるんですが。

 

○溝口知事

 だから、そこをちゃんと調査をして報告をしなさいといって11月の末の段階でそういう報告は来ましたけども、その段階でも178件のうち、連絡が十分とれてないというのが100件ぐらいあったということなんです。だから、5年なりの期間の間に本人の勤め先等に対する連絡が行われていなかった部分もあるということなんですね。全員がそういったことではないと思いますよ。それで、それが起こったのは13年度から18年度の間にそういうものが起こった。起こらないで通常ベースで進んだやつももちろんあるわけでしょう。

 

○山陰中央新報

 その報告を受けられた時点で公表しようというお考えはなかったわけですか。

 

○溝口知事

 まだその時点でも、なぜ起こったかということがよく解明されていませんでしたね。

 

○山陰中央新報

 いつ、では公表しようと思われたんですか。

 

○溝口知事

 ある程度それはやっぱり状況がわかってからですよ。それで、こういう問題があるからこういう対応をするというのもあわせてしませんと、なぜ問題が起こったかというところが中心ですね。

 

○山陰中央新報

 その178件全部がわかるまでは公表しないと。

 

○溝口知事

 そんなことはないですけども、相当程度わかり、それから問題点について把握ができて、それでそれに対する対応策もある程度できてからでないと、それは行政として、そういうことについて説明できないといかんだろうと、公表する以上ですね。だから、当然公表を前提にして作業は進めておりましたけどもね。

 

○山陰中央新報

 この一連の経緯を見ますと、4年前に本来だったらわかっていたことが、課長さんなり部長さんなり、知事さんを含めて、各段階でそれぞれ公表よりも、それを先送りして内部で処理しようであったり、先送りして調査をもっと進めるべきだというふうな判断がそれぞれされて、結局......。

 

○溝口知事

 だから部長に上がったのが去年の8月の段階ですね。それから課長さんの段階で、その前から作業を始めたようですね。しかし部長まで上げて、部としてやっぱり支援が必要だっただろうと思いますね、そういう問題ですから。そういうところまで行かなかったところに問題があるわけですよ。だから、それは末端の事務処理をする人だけの問題じゃなくて、組織としてそういう問題にどう対応したらいいかということについて体制が十分できていなかったというような問題がだんだん判明してきたわけですよ。

 

 だから、そういう問題にどう対応するかと。一つのあれは、最初はいずれにしても、これは37年と55年にできて、いわばルーチンの仕事ですからね、それはきちっと進んできておったわけでありますけれども、平成13年ぐらいになって、実際の担当する人が、さっき申し上げたように相手に連絡をとらないと確定ができないわけです。それであるいは相手から連絡が来ないと、積極的にどうなったんですかという問い合わせをしないとできない。それで、そういうことの処理を十分しませんと、それがその次の人にそのまま処理案件として残るわけです。

 

 担当者に聞きますと、通常は、今はそうですけども、この問題は担当は1人ですね。それからもちろんこの問題だけじゃなくて、ほかの業務も担当しているわけでありまして、だから、業務がオーバーフローすると今度は上のレベルに上げて支援体制をつくるとか、そういうことをしなきゃいかんわけです。そういうところにも問題があるわけです。

 

 それで、課の中でやってできなければ、今度、部としてやらなきゃいかん。だから、いろんな問題がありますが、そういう問題があるということがだんだん、私も認識が大分できてまいりましたけどもね。

 

 だから、普通考えると私自身、非常にわかりにくい、なぜこういうことが起こるのかということでありまして、そういうものに的確に対応した体制をつくらなきゃいかんということですよ。

 

○山陰中央新報

 だからそうした御報告、連絡であったり、そういったものがなかなか上まで上がってこないというような仕組みというか、体質があったから、こういう4年間も事実がわかるまでにかかってしまったというふうな、そういう体制云々の問題でありますか。

 

○溝口知事

 というか、その体制でしょうね、事務処理の。そういうものを、例えば引き継ぎをするわけですよ。課長から課長、担当者から担当に引き継ぎして、そこで引き継ぎをきちっとしないと、その後の人がわからないということもありますね。だから、そういう点をどうしたらいいかとか、あるいは途中で担当者をふやさなきゃいかんような状況であると、まず判断をしないといけませんね。

 

 そのためには係、一番先端にいる事務処理をする係員、あるいは課長補佐、あるいはグループリーダーというような人がいて、その人たちがやっぱり認識をして、それを今度は課長につないで、課長自身が判断しなきゃいかんです。現在の体制でも課長は処理をするということで督励してかなり進めてきて、ある程度進んだわけですね。それで、部長に報告があったのが8月ですが、その時点でも十分なところまでは行ってないわけです。

 

○山陰中央新報

 その課長さん、17年度と18年度のことをおっしゃられてると思うんですけれども、これは結局部長さんまで全然情報も上がらない中で、内部的に処理をして埋め合わせたというふうな件数だとしか考えられないんですけれども、そういったものが何で上がってこないのかという、その今、体制の問題だとおっしゃられたんですけど......。

 

○溝口知事

 だから、そういうところでね、問題は、一つは部内でそういう各課の仕事をやっぱりちゃんとチェックをする体制ができてなきゃいかんわけですね。報告が上がらなくなって、かつてどういう状況にあるかというのは報告を受けなきゃいけませんし......。

 

○山陰中央新報

 課内だけで問題を解決して部長まで上げないというのは、体制じゃなくて体質の問題ですよね。

 

○溝口知事

 それは言葉の問題でしょうが、要するに皆さんもやらなきゃいかんということでありますけども、そういう問題に対してどういう適切な判断をするかという問題でもあり、それから、例えば今度はそういう問題を債権の管理ということで各課一斉にやったりすればいいわけですね。債権管理ですから、それは会計の方の問題でもあり、あるいは予算、決算の問題でもあるわけです。決算を、これ、しなきゃいかんわけですから、決算をするときに内容までさかのぼった決算をすれば問題は明らかになるわけです。だから内部チェックのほかに外部のチェックも要るわけですね。

 

○山陰中央新報

 何か採血器具の問題が出たときに、事実をずっと隠しておられて発表がおくれたり、その発表の仕方にも問題があるということで業務点検委員会をつくられたと思うんですが、そこに今回、そういった事案が上げられても、なお公表であったり、そういった部分へのお話が全く出てこないというのは、どういうことなんでしょうね。

 

○溝口知事

 だから、それはまだそういう説明が可能な状況になってないと考えたからですね。しかし、問題は処理をするということが一番当面大事なことですから、貸与者に対してきちっと連絡をとり、免除かそうでないのかという処理をしなきゃいけませんから、そこが最も急ぐわけで......。

 

○山陰中央新報

 処理をされるということと、職員の方が怠慢によってこういった問題が起きたということ自体は全く別の問題ですね。

 

○溝口知事

 だから、それはいずれにしても発表する段階でちゃんと処分もし、それから公表もするということで進んでいるわけですから、それは皆さんから見ておくれたというふうにお考えになることにつきましては、まことに申しわけないことでありますが、私どもとしては、この事案を適切に処理すると同時に、今後こういうことが起きないようにするための作業をやっておるということであります。

 

○山陰中央新報

 11月末の段階で178という件数がわかって、今のところ県の整理でいうと178というものが、要は問題のマックスですよね。そうなると、不適切な事案が178件あったという事実は、この時点で確定をしているんで、あと、知事が言われる処理で貸与された方への対処というのが最も急がれるというのはわかります。これの対処があるのはわかりますが、178件という不適切な事案があったことが11月の末で確定しているのに、この事実が公表されないということになると、僕らはそこで公表するべきじゃないかというのは、そこから公表しないと、物事に対する反省もスタートしないし、対策もスタートしないということですよね。結局そのことが何カ月かおくれているということもありますし、だからそこが客観的に見ると、悪意に見れば隠ぺいをしているんではないかと、こういうふうに疑いの目を向けられる対応でなかったかというふうに僕らは言ってるわけです。

 

○溝口知事

 それはわかりました。そういうふうに見られることは、我々としては非常に不本意なことですから、今ありました御意見も、それは一つの御意見だと思います。そういうこともよく念頭に入れまして、今後、適切にさらに対応していきたいと思います。私どもとしては、やっぱり県の行政がきちっと行われるということが最も大事なことでありまして、それが発表のおくれによってそうでないというふうに思われる、あるいは考えられるということは困ることでありますから、今後につきましては、きょう皆さんからもいろんな御意見、これまでもありますが、そういうことをよく踏まえて適切な対応を図っていきたいと思います。

 

○山陰中央新報

 それと、処分ということを同時にというふうに先ほどおっしゃってたんですけど、処分はいつの時点で、どういう考え方で、どういう範囲で行われるというふうに今のところでは考えられているんでしょうか。

 

○溝口知事

 やはりどうしてこの問題が起こって、その問題が起こったことに対してどういう関係にあったかということが中心だと思いますけどもね。

 

○山陰中央新報

 もう一つ確認しておきたいのは、知事さんの認識としてお伺いしたいんですけど、報告があるかと思うんですけど、17年の時点で不適切な事案があって、それを修正をしとられるんですよね、一部。この修正をしたものというのは、もう不適切な事務処理をしていたけれども、その時点で修正されているので、そのこと自体はもう消えているという認識なんでしょうか。それとも、そのことも含めて不適切だということになるのかどうか。

 

○溝口知事

 そこはね、17年度の処理の内容を見ませんとなかなかわかりませんね。こういうやつは通常の連絡のおくれとかいうことはありますから、いつの時点で起こったものとかを見なきゃいけませんね。

 

○山陰中央新報

 そこはやっぱり見る必要は......。

 

○溝口知事

 それはもちろんあれですが、17年度にどういう処理をしたかというのは、皆さんからの質問もおありになったようですから、私の方からも聞きましたらね、全体で130件、処理をしているようです。処理というのはどういうことかというと、貸与の決定は別として、まず卒業して就職するときに猶予になるか返済になるかって決定しなきゃいかんわけですね。猶予は病院とか指定されたとこで働くと、県内で働く。返済というのを決定をするのは、そういうところで働かない、それも決定しなきゃいけませんね。返還決定が33件、免除決定が26件、免除決定は過去のものが満期が来たので免除決定ということで、その分は26件あります。それから返還猶予というのは卒業してそういう機関に勤めますと、その間は払わなくて猶予しますから、返還決定したのが33件で、返還猶予が71件ということですね。この人たちが全部その年に卒業した人かどうかはちょっと内容を見ないとわかりませんけどもね。

 

○山陰中央新報

 いや、要するにお聞きしたいのは、実態のこともそうなんですけれども、そこで処理をしていることが、いわゆる不適切な事務があったからそういう処理をしないといけない状況になったわけですよね。修正したから、今からさかのぼって、それは処分の対象になるのかならないのかということなんです。

 

○溝口知事

 だから、それは、17年度の段階では問題が起こっているということは、ある程度たまってますから、一生懸命やっている人たちであり、そういうのはその人たちの職務、どうであったかという話もよく聞いてやらないといけませんね。それはそれぞれのところで聞いていると思います。そういうことをやっぱり見ませんとわからないわけです。あるいはだから本人が、どうしてこういう処理、未処理がたまったのかというヒアリングなんかも、やっぱり本人の言い分もあるでしょうから、聞きませんといけないと。そういうことも既にやっておりますから、そういうことを踏まえて、実態を踏まえてやるということです。

 

○読売新聞

 その130件というのは、せんだって説明を受けたときには、担当者の方がかわられた時点で発覚したというふうなことだったので、その後処理を頑張って、今伺ったら130件あったということですが、1年当たり大体30件平均だとおっしゃってたので、大体もう相当たまってたんだということがわかるんですけれども、その後の処理を、その130件やられた方たちというのは、ある意味とばっちりというか、後始末をやっておられた方ですよね。

 

○溝口知事

 やってるけども、しかし処理が全部終わってないと。

 

○読売新聞

 もちろんそうですね。

 

○溝口知事

 その終わってないものを後に引き継ぐというようなことはありますわね。

 

○読売新聞

 だから、その処理をやってられた方たちが処分云々という話ではなくて、その130件というものそのものが残ってた、それ自体が、それも今回の不適切処理の中に含まれるのかどうかということがちょっとわからない、知事の認識を伺いたいということです。

 

○溝口知事

 それは例えば、猶予というのは猶予して、猶予するけども、その後、ほかの仕事に移ったりすると、今度は返済しなきゃいかん人になるわけですけども、それがその時点で処理が、後でまた変わりますから、その時点では猶予されたものも、それは178件の中に入り得るでしょうね。その178件の中に入り得るけども、それはそのときの処理ができてなかったから入るんじゃなくて、処理は適切だけども、その後、状況が変わったときの処理が十分でないと、そういうことが起こりますね。だから、今おっしゃるようなことは個別の事案を、帳簿なりをちゃんと見ないとわかりませんし、それからやっぱり一番は、これを担当している人たちの状況をよく聞きませんといけませんね。数字だけからじゃあいけません。

 

○山陰中央新報

 いや、整理として、その178というのは今、まだ処理が終わってなかったのが178件あったということですよね。ということは、不適切な処理は178足す130件、合わせて308件、島根県としては不適切な処理があったというふうに認識するのか、17年に直されてるから、それはもうなかったことにするということなのか、その辺......。

 

○溝口知事

 それは何というか、常にこういうものは進んでいるわけですから、これに類したような対応のおくれのようなものはその都度その都度やっていくようなことはあるでしょうし......。

 

○山陰中央新報

 それはわかるんですけど、ただ、17年に直されてるわけで、13年から17年まで不適切な状態で放置されてた件数というのがある可能性がありますよね。でも、これは4年間、不適切な状態で放置されてたということになりませんか。

 

○溝口知事

 だから、それはいつからそういうことが起こっているのか、そういうことを確実に見ないと、なかなか言えませんね。ただ、関係する人はそう多くなくて、実際の免除の決定だとか、それは担当者ですから、担当者はその間に数人でありますからあんまり多くなくて、そういう人たちから状況は聞いておりますよ。それからその人たちがどういう考えで対応したということも聞いておりますから、そういうことは、そのこともよく把握して、いろんなことを考えなきゃいかんというのが私の考えですね。

 

○毎日新聞

 今後の知事の情報公開とか説明責任の姿勢として、例えば県の内部でずさんな事務処理とかが見つかった場合に、すべて全容解明して状況がわかって再発防止策とか、整ってから公表するという姿勢になるわけですか。

 

○溝口知事

 それは状況、ケース・バイ・ケースでしょうね。いつの時点が説明をして、何が起こっているかとか、あるいはいつの時点でした方がいいかとか、それはそういうことを判断するのが私の仕事ですね。

 

○毎日新聞

 今回、問題の事務処理が大事ということもわかるんですけども、それと公表というのは別にトレードオフの関係ではないと思うんですが。

 

○溝口知事

 それはあります。それで、今回の件については、皆さんからのいろんな報道におきましても、遅過ぎるんじゃないかという御意見もありますから、そういうこともよく頭に入れて、適切な対応をやってまいりますということを先ほど申し上げているということであります。

 

○山陰中央新報

 遅過ぎるという認識はないんですか、知事としては。そういう報道の指摘もあるけれども、それは今後考えますということですが。

 

○溝口知事

 いや、そこは、私自身は優先してやり、いろんな処分もしなきゃいけませんね。あるいはなぜ問題が起こったかということも説明しなきゃいかん。それにはやっぱりある程度事態が進まないと、そういう適切な判断ができないと私は判断しましたから、私の判断は私の判断として、私としてはそれは適切だったと思いますが、もちろん違う意見もありますから、違う意見については、そういう意見もよく聞いていきましょうということを申し上げているということです。

 

○山陰中央新報

 そうなると、問題を把握して4年間かかったというのは、それでも公表しなかったというのは適切だったというふうに今でもお考えということですか。

 

○溝口知事

 いやいや、私が聞いてからの話を言ってるわけです。ただ、その4年間かかったけども、やらなかったわけじゃないんですよ。一生懸命やっている人たちもいるわけですよ。ただ、間に合わなかったということもあるし、じゃあ、間に合わないんなら、もう少し部全体としてどう対応するかという問題もありますよね。そうすると、それは担当者だけの話じゃないでしょう。

 

 それから、いろいろなチェックもあるわけですね。そういうチェックも十分機能してないとすると、そういう問題をどうするかということも考えなきゃいかんということでありまして、そういう問題を考えた上で考えないと、この問題は正確な把握ができないし、正確な対応もできないというのが私の考えでしたから、そういう対応をしたと。それで、それに対して皆さんから御意見があるのは報道で承知をしています。それからきょうの会見でもいろいろ聞いていますから、そういう御意見はよく頭に入れて、今後のあれには対応していきましょうと申し上げているわけです。

 

○山陰中央新報

 その考え方として、公表というのはマスコミだけではなくて、その先にある県民に向けてということだと思いますので、そういう意味でいうと、やはり事態が起こり、なるべく早く公表するというのが基本的にあるべき姿勢かなと思うんですけど、その辺のスピードという意味ではどうでしょう。

 

○溝口知事

 そうですね、なるべく早くというのは、私も全くそのとおりです。

 

○中国新聞

 そうすると、知事とすれば、今回はできるだけ早く公表するために頑張っていたというスタンスになるんですか。

 

○溝口知事

 そうですね。まだきちっといろんな問題点をね、今申し上げたような問題点を整理をしたりするのには、やっぱり時間を要したということでしょう。

 

○読売新聞

 いつ発表される御予定だったんですか。

 

○溝口知事

 それは、今の状況を見てということです。さっき申し上げたように、途中の段階では、19日の前の段階では、1月の19日に聞きましたけども、まだ未処理が残ってるし、それから、その段階でどういう対応をしたらいいかということは、まだ十分でないなと私は判断をしたわけです。それはやはり、なぜこういう問題が起こったか、あるいはなぜ外部の方に、あるいは部内で上の方に伝わらなかったか、なぜかというところに得心のいける説明が、まだ受けていませんでしたね。

 

○読売新聞

 今は受けられましたか。

 

○溝口知事

 それは、その後もずっと議論していますから、さっき大体そういう問題点について、この中でお話ししたつもりですけどもね。それで、そういうことを整理しまして、来週中にも業務点検委員会でも検討してみておりますから、さらにそれを整理したものを皆さんに説明をしようということであります。

 

○山陰中央新報

 大体、でもきょう、午前中やられたんですか、業務点検委員会。

 

○溝口知事

 きょうの午前中ですね。

 

○山陰中央新報

 結局そういうことをやられたということも全然公表もしてないし、じゃあ県が、私らは何をやってるかということが全然わかんないということですね。

 

○溝口知事

 いや、きょうの業務点検委員会は、この場で申し上げるつもりでしたから。

 

○山陰中央新報

 結局信頼を得るというのがどういうことなのかなと思うんですけど、かつて公務員の方がいろんな不適切な会計の処理もされて、お金の問題や何か、いろいろなことがあって、公務員というのはといって、今、国民から非常に不信の目を向けられとるわけじゃないですか。そういう中にあって、やっぱり率先して出していく姿勢というんですかね、悪いことがありました、今の調査のための内部でためておくという、この姿勢自体が私はちょっと合点がいかないんですよね。

 

 信頼を得るというのは、やっぱり公表をし、県民の皆さん、こういうことがありましたということを見せ、そこから対応策を練るという、県民の監視の中でやっていく、こういう積み重ねの中で信頼が得られていくんじゃないかなと思うんですけども、そういう意味でいうと、今回の対応というのはやっぱり余りにも遅いと思います。それは知事は先ほどからおっしゃるように、知事としては適切だったとおっしゃるのかもわからないんですけれども、そこのところがどういうふうに今後考えていかれるのかというところまで今聞きたいんですが、どうでしょうか。

 

○溝口知事

 わかりました。だから、私はさっき申し上げたようなことでやってきているわけですが、もちろん私と違う判断もあるわけでありまして、御意見もありますから、そこはよくお聞きをして、今後対応していきたいということであります。

 

○毎日新聞

 いわゆる全国的に開かれた地方ですとか、ガラス張りの県政とか、よく言われる中で、かなり逆行した動きなんじゃないかなと思うんですよね。先ほど事務処理が大事とおっしゃられて、それもわかるんですが、それは別にトレードオフの関係ではなくて、それの不祥事がわかった時点で公にして、それで現在進行形の経過を、採血器具の業務点検でもそうですけど、そうやってきちんと県民の信頼を得るやり方ということもあったんじゃないかなと非常に思うんですが、その辺で県民への説明責任というか、もうちょっと公に、透明性を持った県政の方がいいんじゃないかなと。

 

○溝口知事

 私も基本的に行政を透明にして、わかりやすくする必要があると考えていますから、今回の件につきましては、皆さんの意見と違うところはありましたが、それはそういう御意見をよく頭に入れて対応してみたいということであります。

 

○山陰放送

 業務点検委員会で公表の基準が変わっていくようなことになっていく、今までとは変わっていくということになってくるんですか。きょう午前中の......。

 

○溝口知事

 いやいや、そういうことはないですよ。私が申し上げたのは、早く業務点検委員会で対応策だとか問題点というものを整理し、そういうものを公表しなきゃいかんと。それは早くやってくれと。今の作業などを聞きましたが、来週中にもそういうことをしようということを決めたということです。

 

○中国新聞

 来週出される問題点とか対応策というのは、具体的にはどういうものが出てきそうなんですか。

 

○溝口知事

 例えば今の部内での連絡の体制とか、あるいはチェック・アンド・バランスですね、実際に業務をやるところ、それを部内でチェックして見るところ、それから部外でもそういうものをチェックする体制、あるいは債権の一つですから債権管理をすること、そういうものを含んだものですね。

 

○山陰放送

 特に採血器具の問題も、ちょっと毛色は違うんですけども、今回でも部長さんのところから知事の方まで上がってくるのに3カ月の時間を要してるかと思うんですが、そういった連絡体制については、どう見直しをされるところでしょうか。

 

○溝口知事

 それは、2カ月ですけども、部長もこの問題を自分自身でよくチェックをしないと、僕のところでも説明をやっぱりできないだろうと、なぜ起こったかね。まだわかりませんから、十分。それにその時間を要したという説明は受けておりますけどもね。

 

○山陰放送

 例えばその説明ができないまでも、すぐに報告ができるようなところまでは持って......。

 

○溝口知事

 それも一つ、必要なことですね。

 

○読売新聞

 県の情報公開の何か基準みたいなものはあるんでしょうか。

 

○溝口知事

 いや、それはできるだけ必要な情報を公開していくという基本原則があると思いますけども。


お問い合わせ先

広聴広報課

島根県政策企画局広聴広報課
〒690-8501
島根県松江市殿町1番地   
【電話】0852-22-5771
【FAX】0852-22-6025
【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp