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2月(第1回)定例記者会見(2月12日)

経済対策及び平成21年度当初予算について


■知事コメント

 

 次が経済対策と予算の関連であります。これも資料をお配りしておりますが、要点を御説明いたしたいと思います。やはり現下の世界の景気後退が、この日本、島根にも及んでおるわけでありまして、これにどう対応するか、どう克服していくかということが県政の最も重要な課題でありまして、私どもとしては、2月の補正予算と来年度予算あわせまして切れ目のない景気対策を実行していきたいというふうに考えております。

 

 表にごらんいただきますように、経済対策としては207億円でありまして、2月補正で124億円、来年度予算で83億円を計上しておるわけであります。主要項目は、インフラの整備、中小企業対策、農林水産業対策、雇用対策、地域活性化対策、福祉対策等々であります。総額のうち中小企業対策として200億円の金融の融資を計上しておりますが、これを合わせますと約400億円の対策になるわけでございます。

 

 細かい点はごらんいただくとしまして、6ページに参りますと21年度の当初予算が書いてあります。歳入歳出予算規模は5,271億円で、平成13年度以来8年ぶりの増加でございます。

 

 歳入面におきましては、県税が約79億円の減少でございますが、これは現下の景気後退に伴う法人関係税等の減少であります。それに対しまして地方譲与税が43億円ふえております。この地方譲与税の増加は、昨年の税制改正におきまして、地方の法人事業税の一部を、半分に相当しますが、これを国税化いたしまして、全国で集まってくるこの国税を譲与税として配分をするという地方法人特別譲与税が46億円創設され増加したことによるものです。

 

 地方交付税でありますが、総額で2,051億円、対前年度に対しまして10億円の増であります。本年度交付税が昨年度に比べまして30億円ふえておりますから、30億円、10億円と交付税の増加が見られておるということであります。

 

 県債につきましては428億円で、ほぼ前年並みの発行額となっております。このほかに交付税のかわりに臨時財政対策債として地方に財源の供与を行っておりますが、これは後年度交付税として地方に還元をされるものでございますから、県自身の債務としては、上の臨財債を除く県債ということで428億円になっておるということであります。

 

 歳出面では給与が約40億円の減、これは定員削減等の進行等によるものであります。公債費は、これは償還の関係でありますけれども、約50億円、前年に対して減っております。投資的経費は1,196億円で50億円の増加でございます。内訳としては、災害が少なかったこともありまして災害が減っておりますけれども、普通建設事業費は増加をしておるわけでございます。それで合計をいたしますと5,271億円でございます。

 

 この21年度の予算を編成するに当たりましては、収支不足が153億円ぐらいございまして、この分は積立金を取り崩しておるわけでございます。これは歳入のその他の欄の1,327億円の一部の中に入っておるということでございます。

 

 7ページ目は当初予算における主要な項目、経済対策関連を除いてでありますけども、小・中学校の学校司書の配置等によりまして子供たちの読書活動を推進するという経費を計上しておりましたり、あるいは社会貢献活動を促進するための基金を創設して、それに対して繰り入れを行うといったようなこと、それから継続的な社会貢献活動の取り組みについて支援をするといった経費を計上しているわけでございます。

 

 そこで、これは経済対策と当初予算の概要でありますけども、経済対策の中身をちょっと付言をいたしますと、1ページをごらんいただきますと、207億円の経済対策のうち、最も多く計上しておりますのはインフラの整備であります、約133億円。そのうち103億円が公共事業、その他インフラが30億円ということであります。民間需要が減退をしておりますから、それに対して公的な支出で減退している需要を補てんをするということであります。

 

 さらに、133億円の振り分けを見ますと、補正予算で111億円でございまして、インフラ等の整備の大部分を補正予算に計上しているということであります。つまり早く公共事業を執行していくことが大事でありますから、補正予算に計上して事業の執行を早くしろということであります。

 

 中小企業対策としては、やっぱり資金繰りの円滑化ということが大事でありますから、そういうことで融資枠を200億円ふやすといったことを行っているわけであります。

 

 直接の雇用としては、4番目にありますが、国の交付金等によりまして34億円の雇用対策、職を新たに創出をするという事業を行うということにしておるわけでございます。

 

 福祉等に関連いたしましても、国の交付金等が増額をされておりまして、それに伴いまして障害者支援の施設の整備でありますとか、そういうことを行っていこうとしているわけであります。

 

 2ページ目にはインフラ整備133億円のうち、公共事業等の計数が計上されております。公共事業は全体で103億円の追加予算、2月補正で93億円、21年度当初で10億円を計上しているわけでありまして、これを合計しますと1,088億円となりまして、前年度当初に対しまして10%の増となっておりまして、このように前年度より増加をするというのは平成13年度以来8年ぶりということになります。

 

 それで、その中では、安全・安心な生活基盤の整備・保全ということで、県の単独公共事業53億円を追加して、歩道の設置等の交通安全対策、身近な生活道路の整備、河川改修、砂防等を行うということにしております。この結果、県の単独公共事業は前年の115%増、つまり2倍以上の増にしておるということでございます。

 

 その他インフラといいますのは施設整備、学校とか、そういうものでありますが、それを30億円追加をしておりまして、県立高等学校等の耐震改修の前倒し、あるいはバリアフリー化の前倒しなどを行うということにしております。さらに県産材、石州瓦を活用した警察の駐在所の整備を行うということを行っております。

 

 中小企業対策の中では、枠の拡大200億円を申し上げましたが、資金繰り円滑化支援緊急資金というのを昨年の秋に設けて、中小企業の資金繰り対策を行ったわけでありますが、これはもう1年延長して、来年度、3月まで実施をするというふうにしているところであります。

 

 県の観光立県条例というのが昨年、成立をいたしておりますが、観光を振興するということは大事な課題でありまして、それに伴う新しい資金として、旅館等観光施設の各種改装経費を対象にして融資を行うということを始めることとしております。

 

 農林水産業では省エネ化、低コスト化のための機器の導入支援、あるいは緊急的な県独自の価格補てん制度を野菜、肉用子牛等について導入をすると、拡充をするということにしております。

 

 林業、木材産業の経営基盤強化のための機械設備の導入、間伐や路網整備などの森林整備も促進をするということをしております。

 

 漁業経営安定のための統一ラベル作成など、市場・小売店対策、省コスト化に向けた取り組みを支援をするということを行っております。

 

 雇用対策が4ページにございますが、雇用対策は、国の交付金として緊急雇用創出事業交付金16億円、ふるさと雇用再生特別交付金で41億円計上されていますが、このうち2月補正、来年度予算で31億円計上して、いろんな事業を行うということにしております。

 

 雇用の創出目標といたしましては、20年度−23年度、合わせまして2,600人を目標としておるということであります。その主要の予定事業は、介護人材の緊急雇用事業でありますとか、松くい虫被害木の緊急排除対策でありますとか、主要観光地の街路樹のリフレッシュ事業等々であります。それから市町村分につきましても有害鳥獣対策、あるいは海岸漂着ごみの除去等々のための事業を行おうというふうにしております。

 

 その次のページに障害者雇用等に対する支援を行うということであります。

 

 地域活性化といたしましては、特に県産材、石州瓦の需要拡大を図るために住宅の新築、増改築等に対しまして経費の一部を助成をするということを行っております。

 

 これまで進めておりますソフトビジネスをこの島根の地で育成をするということでありますが、それに対する支援も拡大をするというふうにしているところであります。

 

 6番目は福祉等対策でありますが、情緒障害児短期治療施設の新設、あるいは救護施設、障害者施設等におきますスプリンクラーの設置を行うといったことを行っております。

 

 少子化、子育て支援の取り組みを強化するため、保育所、放課後児童クラブの整備、子育てサロンの活性化などの支援を充実をするということを行っております。

 

 新型インフルエンザ対策といたしましては、抗インフルエンザウイルス薬の追加備蓄などを行っております。これが経済対策の主要なところであります。

 

[参考資料]平成20年度2月補正予算案、平成21年度当初予算案の概要(外部サイト)

 


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