1月(第1回)定例記者会見(1月14日)
質問事項
5.竹島(日韓関係)について
○山陰中央テレビ
島根県の世論調査のことで、特に竹島問題のことについてお伺いしたいんですが、ことしは「関心がある」の方が去年に比べて4.4ポイント増加したという結果が出ているんですけれども、まずこれに関しての知事の御所感をお伺いできればなと思いますけれども。
○溝口知事
島根県自身の活動もこの問題についてはいろいろ行われてきておりますし、私どもも政府に対していろいろ申し入れたり、あるいは、そういう中で昨年は学習指導要領の中学校の解説書で竹島問題についての言及も含まれるようになったり、そういう新しい動きも出てまいりましたね。あるいは国際的にも竹島についての日米間、日韓間、あるいは米韓間等でも議論がありましたから、そういうことがメディアなどを通じまして国民の方々の耳目に触れるという影響ではないかというふうに思っています。
○山陰中央テレビ
一方、関心がふえたんですが、次の項目で経緯や背景について知っている方が若干減っている状況なんですが、関心はふえたんだけれども、経緯や背景は減っているという、ちょっと、数字的な矛盾も誤差の範囲内かなとも思うんですけれども、これに関してはどういうふうに溝を埋めていくべきだとお考えでしょうか。
○溝口知事
やはり啓発を島根県自身もやりますし、それから国にもこういう努力をしていく必要があると、引き続きそういう対応を強化、継続をしていくという必要性を物語っているというふうに見ております。
○山陰中央テレビ
その中で、県民の要望が大きかったのが政府の毅然な対応ということだったんですけれども、政府に毅然とした対応を求めるよう県が頑張ってほしいという意見が一番多かったと思うんですが、そんな中で、おとといですか、日韓首脳会談でやはり竹島問題が議題に上っていないと。県民の要望がこうなんだけれども、やっぱり首脳間ではなかなかそれが、経済対策をもうちょっとしっかりやらなきゃいけないというところはあったんでしょうけれども、それが話題に上ってないことに関して、知事としてはどういう御所感をお持ちでしょうか。
○溝口知事
それは、島根県としては残念なことでありますが、他方で、この問題は粘り強い努力を要する問題であり、日韓間で大きな見解の相違がある問題であり、そして日韓の国民レベルでもいろんな思いのある問題ですから、やはり我々がいつも言っていることでありますが、国と国との問題でありますから、外交の場でこの問題が解決される必要があると。しかし、外交の場で解決されるためには、やはりそういう問題が外交の場で取り上げられるような状況にならないとなかなか難しいという面があるわけでありまして、そういう意味におきましても、少なくとも日韓間で首脳のレベルでもいろんな話し合いが率直にできる、そういう関係をまず打ち立てるということが大変大事なことですね。そういうプロセスを経てこの問題がさらに両国間における理解が広がるようにしなきゃいかんわけですから、我々も政府には外交交渉で解決する努力をするようにということは強く申し上げてきておりますけれども、さらに今後もそういう努力を続けたいというふうに思います。
○山陰中央テレビ
近未来志向というのがあるんですが、なかなかそれがまだ実直に話し合えるだけの関係に成熟していないという。
○溝口知事
成熟という問題もありますし、それから、外交というのは首脳だけで外交できるわけじゃありませんで、やっぱりそれぞれの背後にいる国民の理解があって外交の方針というのが決まるわけですね。どういう場でどういう打ち出し方をしてどうするというのがあるわけでありますから、いずれにしても、日本におきましては国民の皆さんの間でこの問題についての理解が深まるように地道な努力を続けないと、外交の場で取り上げられるということもなかなか難しい、そういう関係にあると思いますね。しかし、いずれにしても外交は政府の役割ですから、その政府のトップである両者が率直に話し合える関係がないと外交そのものが動きませんから、そういう意味で日韓間でいろんな緊密な首脳会談が開かれるということは非常に必要なことだというふうに思っています。
○山陰中央テレビ
2月22日が近づいてきましたけれども、ことしは何かまた。
○溝口知事
ことしも県民会館で、この竹島問題についての進行状況などをよく把握をし、県民の方々あるいは県外の方々に御理解を願う会合を持つ予定であります。
○山陰中央テレビ
これまでと違った趣向であるとかは特に。
○溝口知事
いろんな方の講演のようなものは、どのようにこの問題について考えているとか、あるいはどうすべきかといったような意見などもよくお伺いをしたいと。それで、そういうものを参加した人たちがよくお聞きできるような場にしたいというふうに考えてます。
○新日本海新聞
韓国つながりということで、ポリ容器などの漂着物問題がございますが、この季節、もう何かすっかり風物詩になってしまったような感もあるんですが、今度日韓の実務者協議が開かれて、その中で県も意見を陳述するような場が設けられたというふうに伺っておりますが、はっきり言って島根県、観光をメーンにしているような県ですので、非常にそういう漂着物問題というのはマイナスイメージ強いかと思うんですが、そのあたりのことなど、どういうふうに訴えていくのかというお考えと、それからハングル表記のものが相当含まれているということで、やっぱり韓国あたりからの流れ着いたものが多いのかなと思うんですが、そのあたりの認識などについてどのように感じていらっしゃるんでしょうか。
○溝口知事
島根県とか日本海側の各県に漂着しているごみは、ハングル文字なんかがあったりしまして、韓国から流れ着いているというものが相当程度あるというふうに考えています。それからあと漁具なんかもありますね。やはりこういうやつは生活ごみをどう処理するかと、あるいは産業ごみをどう処理するかという国の体制、仕組みにも大きくかかわっておりまして、日本もかつてそうでありましたけども、ごみの処理なんかもおくれた時代があるわけです。韓国も成熟した経済になっていっておりますから、そういう問題についての国内の関心、体制も強化されてきていると思います。
私が報告受けているところでは、そういう対策を韓国自身も強化をしていくという動きでありますから、今度の日韓間の専門家の会議でこの問題が取り上げられると聞いております。2月の初めに、これソウルかな、場所は後であれしますが、開かれるんで、県の担当課長もそれに出席をしまして、写真なんかをたくさん持ってって、こんなようなごみが漂着していますと、それでここには韓国から来ているというようなものもありますとか、そういうような説明もよくして、まずやっぱり政府の実務者が理解をして、そうすると、それはやっぱりごみを処理する、多分それぞれの市町村とかいうところまで資金が回ってって、そういう処理をしないとこれはなかなか解決できませんね。そういうことをするためには、やはり韓国のそういう問題に携わる人が理解をし、それは外交当局も理解し、政府内で理解され、それが例えば、わかりませんけども、予算の措置になったりして、それが市町村でそういうごみ処理をきちっとやるとか不法投棄を防ぐとかいうようなことで解決していくんだろうと思います。日本に流れるということを余り想像しないでそういうことが起こっている可能性もあるわけでありまして、そういう意味におきましては、我々もそういう場で、実はそういう日常ごみ、あるいは産業ごみが日本に流れ着いているんですよと、それはやはり国際的な条約もありますから、そういう条約守らなきゃいかん立場に各国はあるわけですから、そういうことをよく理解してほしいということを言っていくということですね。そういう意味で、そういう実務的なレベルでの議論もできるようになったわけでありますから、この流れをさらに進めていくように努力したいと思います。
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