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12月(第2回)定例記者会見(12月26日) 

質問事項

4.品目横断的経営安定対策について

 

○山陰中央新報

 今回の政府の地方対策の中で、先ほどもありましたけど、農業の品目横断の、要件緩和というような形で出てきたわけですけど、島根県も要件緩和をずっと求めてきたと思うんですけども、今、大規模化というところに一旦向かいかけた日本の農政というのが、今回の参議院選を契機に地方対策という形でこうやって振れてきて、ある意味では小規模農家も救うという状況になってきた。島根県の状況と日本全体の農政の方向というのが若干ずれてるところもあって、島根県としてはジレンマなところはあるんですけど、今回の制度改正というのが島根県にとっては歓迎すべきことだろうとは思うんですけど、その辺をどう評価しておられるかということと、それからもう一つは大規模化というのが一つの、やっぱり市場原理からいうと競争力強化ということも必要だと思うんですけど、その辺の兼ね合い、知事自身、農政の今の方向性というんですかね、その辺をどういうふうに見ておられるのか、ちょっと御意見を伺いたいんですけど。

 

○溝口知事

 生産性とか、そういう観点からすれば大規模で、必要だというのも一つの論理ですね。他方で、農業というものが特に山間地域とか、大きな生業として、産業として役割を果たしておって、その農業がやはり健全であるということが、そういう地域の安定性とか、そういうものと大きくかかわっておるわけでありまして、つまり農村というよりも地域社会に深く結びついた産業であることは間違いないわけですよね。土地をどこかに移転するわけにいかないわけですから、そういう意味で地域社会との関連を考えまして、それは平地の広いとこは大規模でいいけども、平地が中山間地域で多くない、大規模な機械を使った稲作が困難な地方でも、やっぱりある程度地域社会の安定を図るために、農業政策においてもそういう配慮が必要だろうと思います。そういう観点から、市町村によって面積要件などを緩和をしましょうというのが島根の主張であり、今回の農水省の見直しでもそういう方向に少し進んだということじゃないでしょうかね。

 

○山陰中央新報

 そこはやっぱり評価......。

 

○溝口知事

 評価ですね。

 それから、これは私のかなり個人的な見方ですけども、農業も大規模、大量生産もいいんですけども、それは必要な要素ですよね。他方で、いつも言うんですけども、社会が成熟化してきますと、大量生産じゃない手づくりのいろんな工夫をした農産品というのが評価される時代になってますから、だから、収量、生産性は平地部とおくれるかもしれないけども、いい品質の米ができる、そういうものが育っていく、つまり中山間地域においてもそういう米づくりが続いていくといったことも、広い目で見れば産業、日本農業にとって大事なことじゃないかと思いますね。

 


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