8月(第2回)定例記者会見(8月29日)
質問事項
3.財政健全化について
○山陰中央新報
財政健全化についての問題なんですけれども、先日、200億円程度のものを4年間、集中期間でやるというようなことだったんですけれども、集中期間で200億円の改善をするということだったんですけれども、その後の検討で人件費の削減ということを言われたわけですけど、その幅や期間、それからあと職員の削減の上積み、この辺のところの具体的な検討がどの程度進んでいるのかということをお伺いしたいんですけれど。
○溝口知事
検討は前からやっているわけですけども、まだ私どもとしての結論といいますか、当面はまだ達していないわけでして、今のところ12日ぐらいに財政健全化の基本方針の案、それを公表できるような段取りを念頭に置いて作業を進めておるということです。
○山陰中央新報
先日、県議会の特別委員会が開かれたときに、議員の中から職員のカットについても慎重にすべきだという意見があったと思うんですけれども、そこの人件費についての考え方というのを、県議会の意見というのをどういうふうに受けとめられたかということと、公共事業についてもいろんな意味で県内への影響を懸念される声があったと思うんですけれども、その辺どういうふうに受けとめられたでしょうか。
○溝口知事
職員の人件費につきましては、定員の問題、それから給与自身の問題、大きく言って2つあるわけですけども、例えば定員の削減、今1,000人の計画で行っておるわけですけども、やはり事務事業の縮小の中で定員の削減ということを考えていかなければならないといった御意見、我々も当然そういう中でやらなきゃいかんと、やっておるつもりでありますけども、そういうことによく留意をしていく必要があると思いますし、それから、給与の問題につきましても、県の財政が非常に厳しい状況にあり、過去においても給与の特例的な減額をせざるを得なかったわけでありまして、その状況はこれから先を見渡してみても、そういう特例減額をしないで済むような状況にはなってないということはこの前申し上げたわけでありますけども、具体的にどうするかというようなことについては、さらにいろんな事情を考えながら検討しているということですね。なるべく財政の健全化が早く進んで、そういう特例的な措置なしに均衡するようなことを考えていかなければならないと思っておりますが、それは短期間で実現することはなかなか難しいというのが先般申し上げたことでありますが、具体的にはこれから職員組合の方々とも話をしなきゃいかんわけでありまして、これからの作業だということですね。
それから公共事業も、これは改革推進会議自体におきまして、やはり両論あったわけでありまして、公共事業も公共インフラの整備はおくれているけども、その急拡大が公債費の増嵩などももたらしたわけですから、そういうことに配慮して公共事業を実施していく必要があるという意見と同時に、急激な削減が行われてきて、それが県の雇用とか、あるいは経済にも大きな影響を及ぼしているんで、そういう影響を見ながら公共事業の取り扱いを考えるべきだという両案がありまして、その両案をどういうふうにバランスさせるべきかということを検討しているということであります。いずれも基本方針案を発表する中で明らかにしていきたいと思いますが、現段階ではまだ検討中だということであります。
○山陰中央新報
もう1点、議会の方からも改革推進会議の方からも特に話が出てたと思うんですけど、県の外郭団体に対する考え方というのを知事自身どういうふうにお考えになっているのかということをお伺いしたいのと、もう一つは、やっぱり知事がよく言われる一般財源3,000億の中で、その3分の1は人件費で、3分の1は公債費だと。しかも残りも義務的な経費が多くを占めとって、任意的な経費は380数億だという中で、やっぱり押しなべて一律に削減していくような方法というのが、もうある意味では限界に来とるというのは、知事も岩盤に近いところというような言い方をされてると思うんですけれども、その外郭団体というようなことも含めて、やっぱり県というものがどこまで行政としての役割を担うのか、事務事業としても一律に横にカットしていくんではなくて、県がどこまでの役割を担うのかという、その辺の姿も含めて出していく必要があると思うんですけれども、その辺は、数字だけではなくて、県の役割というようなことをもう少し知事の方から発信される、あるいは改革の中で示されるということが大事かなあとも思うんですけど。
○溝口知事
原則は、民間にゆだねられるものは民間にゆだねていくと、それから市町村にゆだねられるものは市町村にゆだねていくということでしょう。そういう中で外郭団体の役割というのも考えていかなきゃいけませんね。他方で、私が言っている、これまで申し上げている中で、公的な部門と民間部門を截然と分けるというよりも、その中間で県民の方々がなるべく自発的に活動して、その分野が拡大するということが県全体の活性化にも大事だということで、そういう面を強化しようとしておりますけども、そういう中で、外郭なんていう言葉がやや広過ぎるんですけども、そういう財団のようなところが役割を果たしている面もあります。それはそういう意味では公的な部門の延長でもあるわけでして、公的部門全体がやはり簡素にして効率的な組織でなきゃいかんわけですから、そういう観点から見直していく考えですね。ただ、それは個別に見ていく必要があると思いますね、どんな事業をしていると、どんなやり方でしているということでありますから、私は改革推進会議のもとに専門的な小委員会のようなものを設けて、個別の問題あるいは専門的な知見を要する問題などを検討していきたいと言ってきておりますが、そういう中でこうした問題もどう取り扱われるか、今検討しているところですね。
○山陰中央新報
その外郭団体については、ある程度基本方針の中でも盛り込みながら、別途そういう協議を開始するというふうにとらえていいんですか。
○溝口知事
今、そういうことを含めて検討しておるということですね。
外郭団体という言葉が適切かどうかは知りませんが、県庁の組織だけじゃなくて、広く公的部門全体が効率的になるようなことをやっぱり考えていかなきゃいけないと思いますね。ただ、それは民営化をしたり、あるいは指定管理者制度を導入したり、これまでもいろんな努力がなされているわけですから、そういう過去の努力をレビューして、さらに進めるべきものはどういう方向に進めるべきか、よく検討していきたいと思っております。
それは、直ちに財政支出という面で効果が出てくるもんではない場合が多いわけでありますけども、しかし、今やっている作業は、やはり中期的に財政を健全化させるということでありまして、そういうじわじわ効果があらわれてくるようなものも、やはり公的部門全体が効率的になるようにやっていきたいと思っておるところですね。
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