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就任記者会(5月1日)

質問事項

6.産業振興と人材育成

 

○山陰中央新報

 産業振興のことでちょっとお聞きしたいんですが、戦略会議を立ち上げられていろいろ戦略を練られるということなんですけど、産業振興の中にも新産業創出であるとか、既存の企業の競争力強化とか、企業誘致であるとか観光とか、いろいろあると思うんですけども、第1回のテーマとして取り上げるとすると、どういったことを一番重点にやっていかなくちゃいけないのかとお考えであるのか。

 

○溝口知事

 第1回目ですか。

 

○山陰中央新報

 はい。

 

○溝口知事

 第1回目は、そういうこれまでのどういう努力がなされてきて、それで足らない部分、あるいは修正をしなきゃいかん部分、現状の評価のようなことをし、その上で今後どうしていくかという議論をする、そういうスタートじゃないかと思っていますけれどもね。

 

○山陰中央新報

 あわせて、さっき雇用の場を創出しないかんということをおっしゃっていたんですが、そういう新産業創出ですとか、力をつけた企業に対応するような人材の育成ということも大事になってくると思うんですけれども、何かその辺でお考えとかがあったら教えてください

 

○溝口知事

 いろんなアイデアはありますが、あらゆることを、あらゆる手段を使っていくと。ただ、コストがかかりますから、その手段のエフェクティブ、効率性といいますか、そういうことも考えながらやっていく必要があると思いますね。それは財源がかかる、経費がかかるやり方もあるし、経費がかからないで既存の人々を活用することによってやることもありますし、あらゆるものが対象になろうと。それから県だけじゃなくて民間の方々も一緒にやっていく必要があるわけでして、いずれにしましても、私の考えでは、これまでの、例えば企業誘致だとか、あるいは新産業育成の努力というものがどういう効果を有してきて、今後、そういうものを前提にしたときに県の財政、ますます厳しくなるわけですけども、そういう分野をどういうふうにしたらいいかという先の話をやっていただくと。戦略会議を通さないと何もできないということじゃなくて、戦略会議はそういう知恵と考えを我々に伝えてくださる場ですから、我々自身もそれと並行して具体的な活動をやっていくと。例えば販路の拡大のようなことは、そういう会議と関係なくできるわけでありますし、あるいは企業誘致などもあらゆる機会に今後とらえて、私などもやれることはやっていかなきゃいかんと思っているわけですし、そういうものとしてお考えいただいたらいいですね。

 

○山陰中央新報

 産業振興に関連してなんですけども、知事御自身が今の島根県の経済や景気、それから産業構造の長所や短所をどのように認識しておられるか、現段階で、というのが1点と、それからもう一つは今後なんですが、マニフェストで幾つかの項目は上がっておりましたけども、知事自身はどのような戦略で産業振興を図るべきだというふうに考えておられるのか、それから優先順位も含めてなんですけども、何を基幹産業だと位置づけて、これからの施策を展開していかれるのか、2点お尋ねします。

 

○溝口知事

 一つは、やはり県外企業を誘致するというのが一つの方向ですね。それから県内の企業に競争力をつけるというのも、その一つですね。それから産業として見れば、これは製造業ももちろんあるわけですね。この中海・宍道湖圏域におきましては、製造業というものが大きな役割を果たしていますし、その周辺に一定の集積ができていますから、そういう面では製造業というのは大きな役割を果たしていくだろうと思いますね。最近の県外企業等のこの地域における雇用の状況なんかを調べて、県の方、おるようですけども、既に雇用の拡大がこの圏域で始まっているようですね。なかなか今までのように県外に高校生とかが出ていったんでは、県内の需要に満たないというような状況もあって、若干新しい変化も起こっていると聞いていますし、そういう意味で製造業は大事でしょう。

 それから、農業においてもいろんな新しい試みといいますか、努力がなされておるわけですから、農林水産業、そういう伝統的な産業においてもできることをしていくということでありますし、もう一つは情報産業ですね。情報産業についてもいろんな努力がなされておりますが、情報産業というのは大きな平地を要しない、結局人が重要なファクターであるわけでして、これは私の個人的な考えでもあるんですけれども、若い技術者といいますか、あるいはプログラマーのような人は、住みやすいところに住んで仕事をしたいということもあるわけです。海外の例やなんかを見ると、そういうことが結構あるわけでして、それが日本の中、島根でも起きないかと、そういう情報のクラスターというようなものができれば、今度はそのクラスターに向けて自然に人が流れてくるといったことがありますし、島根大学とか、あるいは高専ですか、そういうところにも人はいますし、あるいはそういうところを卒業して県外にたくさん、ほかの都市で働いている人もいて、本当は島根で職があれば島根に帰ってそういうところで子育てをしながら働きたいというような人もいるわけですから、そういう分野に少し新しいエネルギーを投入していくということはできないかなあと、これは私の個人的な考えですけども、そういうことも今考えておるところです。

 



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