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3月(第1回)定例記者会見(3月14日)

質問事項

2.平成20年度当初予算、道路特定財源について

 

○山陰中央テレビ

 予算案がきのう議会で可決されたわけなんですが、その中でやはり民主県民クラブの方、あと、もしくは無会派2人の方を含めて、一般会計予算案に9人の反対があられたということに関して、確かに一部の嘱託職員の方の賃金の話だと思うんですけども、それに関してはどういうふうにお考えでしょうか。

 

○溝口知事

 理由は今おっしゃったようなことが本会議で説明があり、ほかの理由の方もおられましたけれども、いずれにしましてもいろんな御意見があるわけですね。それに我々は常に耳を傾けていかなければならないと思っておりますけども、全部の問題についてみんなが一致するということは、なかなか難しいわけでございまして、そこはやはり大勢に、多くの意見がどこにあるかというのを見てやらざるを得ないという判断は我々が最後の段階ではしなきゃいかんということでありました。そういうことで、違う意見の方も当然出てこられるわけでありますけども、多くの方々の意見をやはり中心として進めていく必要があるという判断をしたということであります。しかし、そういう少数の意見についても、そういう考えがあるということはよく頭に入れて、いろんな行政を行う際の参考にしなければならないとは思っております。

 

○毎日新聞

 予算案も、国会でまた道路財源の話が再びちょっと不透明になってるんですけども、そういった中で、じゃあ本当に道路財源、暫定税率が維持されなかったらどうするのかという、そこら辺の議論がないまま、ある意味、道路財源維持ということを前提に予算が組まれて、それが特に議会のあれでも問題にならずに、何か可決されてしまったという、ちょっと印象があるんですが、もし本当に3月、あと何日ですか、2週間ぐらいですかね、の間に法案が成立しなかった場合の、そこら辺のオプションというか、そういったものも踏まえた上でやっぱり予算の審議というか、編成というのはなされるべきじゃないのかなというふうに思ったんですが、まず議論の過程でそういったものがなかったことについてというのもそうですし、本当に4月以降、じゃあ暫定税率下がったらどうするのというところについては、この段階では知事はどういうふうにお考えなんですかね。

 

○溝口知事

 そういうことも当然考えて議論をしなきゃいかんと思いますし、我々の方もいろんな可能性も考えなきゃいけませんけども、そういう不確実な要素はいろんな、毎年あるわけでありまして、今回の場合などは、それは大きな影響が及び得る可能性もあるわけでありますが、そういうことがありますから、補正予算という仕組みがありますから、それに基づいて必要な対応はできるような仕組みがありますから、もう少し様子を見た上でやれば、対応は可能だろうと思います。

 

 それから、道路財源そのものがなくなるわけじゃありませんから、一般税率に伴う財源もあるわけでありますし、それから公共事業ですから公債収入に入れる部分もありますから、事業を進めていくのには支障は起きないようにしなきゃいかんと思いますが、可能だろうと思いますね。年度が終わるときに、そういうところがちゃんとしてなきゃいかんわけでありますから、実際に特定財源問題が県の財政等に影響が及ぶことになれば、そういう、これから3回ぐらいチャンスがありますね、6月、9月、2月、そういう中で状況状況に応じて対応していくということであります。

 

○毎日新聞

 じゃあ暫定税率が下がってから、そこから対応してでも間に合うという認識でしょうか。要はやっぱりAパターン、Bパターンみたいな感じで、一番最初に知事が昨年12月におっしゃったとおり、暫定税率がなくなれば道路の整備、こんだけお金が減りますということをおっしゃいましたよね。ずっと暫定税率維持というのを知事は訴えられてたと思うんですが、であれば、こういった国会が混迷している中で、じゃあ本当になくなった場合にどうするのかという危機管理的なところは、やっぱり......。

 

○溝口知事

 それは大丈夫ですね。

 

○毎日新聞

 今の段階からしっかり議論しておくべきなんじゃないのかなと、それがむだに終わるかどうかは別としてですよ。

 

○溝口知事

 いや、そこら辺は、準備は頭の中でやってますけどもね、財源は減った分だけが事業が減るわけですね。県の事業も減るでしょうし、あるいは国の事業も減りますね。結局契約だとか工事をその範囲内でやっていくように管理をするということが一つですね。いわゆる全くなくなるわけじゃありませんから、事業がすぐにストップになるようなことはありません。

 

○毎日新聞

 それが例えば県発注の工事が、やってたものができなくなるとか、そういったところで何か民間にすごい混乱を生んだり、そういった、いわゆる県全体に問題が波及するという可能性もあるんじゃないかなというふうに思うんですが。

 

○溝口知事

 だから、そういう問題は、執行上の問題が起きないように、我々の方で契約だとか工事のあれはしますが、当座、すぐに影響が及ぶということじゃありませんね。道路財源はどういうふうになるか予断を許してませんけども、それがなくなるというような話じゃありませんから。

 

○山陰中央新報

 道路特定財源は、例えば法案が切れて空白期間ができた場合、収入がトータルで減少するということが想定されると思うんですけれども、例えば最短のシナリオでは1カ月後ぐらいに与党が3分の2で可決すれば法案は成立するわけですけど、1カ月分空白が生まれるところは税収が減るということになろうかと思いますけど、そういう道路特定財源の収入減ということが地方財政に影響が出てきた場合、それというのは、だれがどういう形で補てんするものなのか、あるいはそれはもう補てんされないということでいいのか、その辺の、そこは島根県としては言っていく方法はあるんでしょうかね。

 

○溝口知事

 まず、そこは国の方で、例えば国の予算でいえば歳出というのは予算で認められたわけですね。歳入の方はある意味で制度に基づく見積もりですから、それはいろんな要因で毎年多かれ少なかれ変動しているわけですね。それで、歳出権が認められたわけですから、その範囲内では歳出していいよと、工事していいよということが国会では国会、地方議会では県議会で認められたわけですね。そのときに、じゃあ歳入が少し予定どおり入らなくなったら、その歳入の補てんをどうするかという問題が次に出てくるということでありまして、それはいろんなやり方があるんだろうと思いますね。まだそういうところまでは議論が進む段階にないんじゃないでしょうかね。暫定税率をどうするかという大もとのところがまだ決まってませんから。大もとが決まれば、いろんな影響を考えて、やはり国の財政、あるいは地方財政に大きなショックが起きないように、皆さん考えなきゃいかんでしょうし、我々もそれを要請していくということになりますが、今の段階ですぐやる段階じゃありませんで、やっぱり今の段階は制度そのものを、暫定税率の制度、特定財源の制度をどうするというところを議論をするほかありませんね。しかし対応は、要するに財源をどう確保するかという問題、あるいは事業そのものを、歳出権を削るかという話、両方ありますけども、それは物事が決まってから、大もとが決まってから議論すれば十分時間はあるだろうと思いますね。

 

○山陰中央新報

 じゃあ考え方として、県は必要な道路整備であるという形で主張してきてるわけですから、そこの部分というのは、足りなくなったら県が借金してやりますということなのか、それとも国がある程度財源的には保障すべきだという立場に立つのか、その辺はどうでしょうか。

 

○溝口知事

 問題は、要するに1年でいろんな事業が終わるわけじゃありませんから、継続していくわけですね。どこまでことしは行くか、来年はどこまで行くかという問題なわけです。だから、財源が少なくなれば、1年間で整備する量が少なくなるという関係にあるわけですね。だから、そこをやはり借金の財源じゃなくて、実際の財源がないと長期的にやっていけませんから、そういうところをどうするかというのは、大もとが決まってからの話だろうと思いますね。

 

 ただ、当面、来年度をどうするかという問題がありますが、それはそういう長期的な問題とはやや違う話ですね。歳出権に見合う歳入を確保するようにほかの手だてを考えるのか、あるいは歳出の部分を少し調整するのかという選択は、それはあるかもしれませんけども、現実問題としては、そういう大もとが決まってから議論していくということになりますが、私どもとしては、道路の整備は大変重要な課題でありますし、県の経済等にも及ぼす影響が大きいですから、国に対しては当初計上された歳出権がちゃんと歳出ができるように、工事ができるようにやってほしいという要請はしていかなければならないというふうに思っています。

 

○山陰中央新報

 道路特定財源は、政府・与党の方も維持を提案しておりますけれども、自民党内からやっぱり一般財源化すべきじゃないかと、特に元首相なども主張しておられ、政府・与党の中にも一般財源化でいいじゃないかという議論が出てきてること自体、どういうふうに受けとめておられますか。

 

○溝口知事

 一般財源化も、全部一般財源化する案と、それから道路という非常に狭い概念でとらえて、その周辺まで少し使えるようにするという一般財源と、両方あると思いますね。これまで行われてきたのは、道路そのもの以外に道路整備と関連した、例えばまちづくりのためにそういう予算も使うとか、そういうものも一般財源化と、こう言ってますから、言葉は同じですけども、少し2つのタイプがあるんじゃないかと私は個人的には思ってますが、そういう意味で、狭い意味での一般財源化というのは、これまでもやってきておられるわけですね。

 

 しかし、道路財源じゃなくて道路に関連しない、一般の財源に使うという議論は、私は島根などにとっては困るだろうと。つまり道路特定財源ですから、整備のおくれたところにそろそろ特定財源を回していかなきゃいかんという時期に来てるときに、その制度がなくなってしまうと、一般財源で社会保障、いろんなもんでも何でもいいということになると、今度、島根などの道路の整備が遅れているからそういう財源をたくさん下さいというのが、なかなか難しいことになりますね。そういうことがありますから、やはり道路の整備というのは特定財源という制度のもとで行われてきましたから、地方部で整備のおくれているところを残したまま特定財源制度をやめ、暫定税率をやめるというのは不公平だというのが私どもの主張なんです。そこは変わりませんね。

 

○山陰中央新報

 要は自民党の中から出てきているのは狭い意味での一般財源化であるから、それはある意味ではやむを得ないということなんでしょうか。

 

○溝口知事

 いや、そこは内容をまだ、どういう案になるのか、どういうことが議論されているかということは詳細には承知しませんが、しかし、すべて一般財源化するような話では多分ないだろうと、今までの主張からして首尾一貫しないことになりますから、そういう首尾一貫してないことが突如出てくるとは考えにくいというのが私の推測ですね。

 


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