平成19年11月1日(木)一日対話の日(浜田圏域)
「一日対話の日」は、知事が県民の方々のご意見をお聴きする日です。
この日は、浜田市内の3ヵ所で懇談会を開催しました。
(有)ふれあい総合農場しまね(外部サイト)を訪問しました。
(有)ふれあい総合農場しまねでは、環境に配慮したお茶作りに取り組み、ここで作られたお茶は伊藤園のお茶にも使われています。また、お茶づくりを通して自然と触れ合うことのできる体験交流事業も行っています。
(以上写真)農場の様子
知事は、オーナーの佐々木玲慈氏の案内で農場内を視察した後、関係者の方々と意見交換しました。
玲慈氏の奥様の京子さんは、「子供たちは、農場での体験を通じ、農産物の収穫だけでなく植えることから知ります。これが本当の食育なのです。また、子供たちに"人生は楽しい"と感じてほしい。」と、体験交流を通じ子供たちが成長する様子を話して下さいました。
農場でのイベントにスタッフとして関わった島根県立大学生の竹谷尚子さんは、「市街地と中山間地とのつながりが薄いので、合併した旧市と旧町村とがもっと交流していけばいいと思います。」と、地域間の交流の必要性について話されました。
同大学の原千絵美さんは、「島根に行けば、どの市町村に行ってもグリーンツーリズムができるようになるといいと思います。」と、グリーツーリズムが地域の活性化に有効であると話されました。
グリーンツーリズム研究を行う同大学林秀司准教授は、「ツーリズムを通じて学生たちは農村や里山の良さを理解していきます。自然や農業に触れる機会がない学生にとって貴重な経験になっています。」と話されました。また、佐々木氏は、地域の路線バスの活用策や、石見空港の利用促進策など、地域活性化のための様々なアイデアを提案されました。
知事は、「佐々木さんの取り組みは、人々の自然や農業への理解が深まり、定住へもつながりますね。これからも先進的に良い手本を示していただき、頑張ってください。」と皆さんを激励しました。
圏域別テーマ懇談会を開催しました。
- テーマ「県立大学を核とするまちづくり」
- 場所島根県立大学交流センター
- 参加者
浜田市長宇津徹男氏(大学支援協議会会長)
浜田市議会議長牛尾昭氏(大学を支える会副会長)
浜田商工会議所会頭岩谷百合雄氏(大学を支える会会長)
島根県立大学准教授魁生由美子氏
島根県立大学4年福井翼氏
島根県立大学2年岩波孝美氏
浜田市NPO法人わきあいあい吉田友香氏
まず、参加者の方々から、地域と大学との交流の状況、行政による大学支援、学生の地域での活動の状況などについて話されました。
地域と大学が互いに支えあい良好に交流を続けていることが報告される一方、「卒業生の多くが県外に流出していることは残念。」「大学が今後も元気に存続していくことが必要。」などの問題も提起されました。
これに対し、「地元にもいい企業があるところを見てもらえる仕掛けを考えたい。」「より多くの市民が、大学の催しなどに参加するように働きかけることが必要。」など、今後いかに大学と地域が共に連携し発展していくかについて意見交換しました。
(写真左から)魁生由美子氏、福井翼氏、吉田友香氏、溝口知事、岩波孝美氏、宇津徹男氏、岩谷百合雄氏、牛尾昭氏
「ロシア貿易実践研究会」メンバーの方々と懇談しました。
(写真)株式会社エル・アイ・ビーを視察
急激な経済成長を遂げているロシア極東地方、特に沿海地方向けの中古自動車は、浜田港の貿易額の70%を占め、平成18年に約14,000台が輸出され、100隻以上の輸送船が浜田港に入港しています。
「ロシア貿易促進プロジェクト」では、このネットワークや輸送船を利用し、現地で絶大な信頼のある「MadeinJapan」の商品をロシア極東地域に売り込んでいくことを目的に、浜田港の全国的な利用促進を図り、将来は「浜田港が沿海地方貿易の拠点となる」ことを目指しています。
この日、プロジェクトのメンバーで、実際にビジネスを行う事業者の集まりである「ロシア貿易実践研究会」の方々と懇談しました。
(株)エル・アイ・ビーの高橋克弘社長は、平成9年からロシアへの中古車輸出に取り組み、今では浜田港の貿易額の半分以上を占める一大事業に成長させました。これまでロシアで培った経験や人脈を通じ、ロシア貿易促進プロジェクトの中心的な役割を担っておられます。懇談では、地域経済、浜田港の活性化に対する強い思いをお話いただきました。
(株)永島青果の永島孝社長は、青果物の卸売業とともに、カット野菜製造、農業法人の設立など、様々な事業展開を図り、プロジェクトにも当初から積極的に参加されています。日本の青果物は鮮度、旬が売りということを理解してもらうことが必要であり、受け入れ・管理体制について相手先に指導しておられることなどについてお話いただきました。
(株)森崎窯業の森崎延正社長は、石州瓦業界の中でも海外進出のパイオニアであり、現在も台湾やフィリピンに輸出を行っています。ロシアは、耐寒性に優れる石州瓦の特性が活かせる販売先として、既に現地への展示用サンプルの輸出を終え、本格的な商談が進んでいる状況をお話いただきました。
北陽木工(株)の橋野征夫社長は、木製家具、建具の製造を行ってきましたが、新たな販路を求めて、高橋社長とともにロシアを目指しました。昨年展示用サンプルを輸出し、既に50セット以上のドアを輸出しておられます。懇談では、ロシアの建築ブームの状況や売れ筋商品、値段などに関する現地からのリクエストの状況などについてお話いただきました。
知事は、「この新しい動きを大切にし、協調体制を作っていきたい。」と話し、地域経済活性化に向けた取り組みに大きな期待を寄せました。
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