平成17(2005)年
1.地方分権時代の新たなスタート〜県内21市町村の新体制に〜
■県内8地域において市町村合併が行われた。平成16年と合わせ、県内に15の新たな市町が誕生したことにより、島根県は21市町村に再編され、新たな地方分権時代に入った(59から21市町村へ)。
■今後は、より高い能力を備えた基礎自治体が形成されるよう、県と市町村との新たなパートナーシップを構築し、車の両輪として相互に連携を図りながら地域づくりを進めていく。
2.中海・本庄工区堤防開削問題の決着
■平成16年12月の島根・鳥取両県知事合意に基づき、森山堤防の一部開削及び開削に伴う橋梁の設置を農林水産省に要請してきたが、平成17年11月に開催された第8回「中海に関する協議会」において、同省から国営中海土地改良事業で実施する旨の表明がなされた。これにより、懸案であった堤防開削問題が決着することとなり、中海圏域の発展に向け、一つの大きな課題がクリアされることとなった。
■昭和38年の事業着手以来40年以上に亘って、幾多の紆余曲折を経た「国営中海土地改良事業」は、いよいよその終結に向け道筋がついた。
3.旭拠点工業団地への矯正施設の誘致決定
■官民が一体となって積極的な誘致活動を展開した結果、全国で2番目のPFI事業による刑務所として、旭拠点工業団地に整備されることが平成17年3月25日に決定した。
■整備されることとなった「島根あさひ社会復帰促進センター」は、犯罪傾向の進んでいない受刑者2000人規模の矯正施設であり、地域資源の活用など地域との共生による運営を目指しており、石見地域の活性化に大きく貢献するビッグプロジェクトとして平成20年4月開所の予定。
4.「竹島の日を定める条例」が制定・公布
■県民、市町村及び県が一体となって竹島の領土権の早期確立を目指す運動を推進し、竹島問題についての国民世論の啓発を図るため、2月22日を「竹島の日」と定める条例が、議員提案により平成17年3月16日に可決・成立、3月25日に公布・施行。
■この条例成立により、県内はもとより国民世論の啓発に大きな成果をもたらした。
5.進む県政改革
■中期財政改革基本方針」に基づく初めての予算が4月からスタート。50年ぶりの抜本的な給与構造改革や1000人の定員削減計画策定への着手、市町村合併を踏まえた地方機関の再編、他県に先駈けての公募による指定管理者制度の一斉導入などを実施した。
■あわせて、これまで取り組んできた「事務事業評価」に加え、「施策評価」を今年度から開始。また平成17年6月からは管理職を対象に、個々の職員の目標管理を基軸に据えた新たな「人事評価制度」を導入した。
6.宍道湖・中海のラムサール条約登録が実現
■平成15年7月に宍道湖・中海のラムサール条約登録を目指すことを表明し、環境省とともに手続きを進めた結果、平成17年11月に両湖がラムサール条約に登録された。
■今後は、両湖の環境の保全と、条約の理念である「賢明な利用」を目指していく。
7.石見銀山遺跡、世界遺産への政府推薦が決定
■政府は平成17年9月15日に世界遺産条約関係省庁連絡会議を開催し、石見銀山遺跡をユネスコの世界遺産に推薦することを決定。これを受けて、政府は同月末に推薦書の草稿をユネスコに提出した。
■この推薦書の草稿は現在事前審査中で、最終期限の平成18年2月1日までに正式の推薦書が提出されることになっている。その後、イコモスの審査を経て、平成19年7月頃開催される第31回世界遺産委員会で登録の可否が決定される予定。
8.島根県芸術文化センター「グラントワ」オープン
■「石見に美術館を」という県民の皆さんの熱い思いを受け、平成14年秋に建設工事に着手した島根県芸術文化センター「グラントワ」が平成17年10月8日オープンした。
■美術館と劇場の機能を併せ持つ、本県芸術文化の殿堂として、地域の皆様に愛され、地域の誇りとなるとともに、ここを拠点として幅広い文化活動が展開され、石見地域の活性化や産業振興につながっていくことを期待する。
9.治安情勢に的確に対応するため、半世紀ぶりに警察署再編を実施
■厳しい治安情勢と社会環境の変化に対応できる組織を構築し、県下全体の治安レベルを向上させるため、半世紀ぶりに県下17警察署を12警察署に再編した。この結果、パトロール活動が活発化し、犯罪の減少や重要事件の検挙など、県民の安全安心に向けた一定の成果が現れている。
10.「県立学校後期再編成計画」による県立学校の再編成進む
■平成16年6月に策定した「県立学校後期再編成計画」に基づき検討するとしていた県立学校の再編成が進展した。
・「益田工業高校」と「益田産業高校」の統合新設校「益田翔陽高校」を平成18年4月に開校、「川本高校」と「邑智高校」を平成19年度に統合、県東部の高校定時制などを統合し設置する「定時制・通信制東部独立校(仮称)」を松江市宍道町に平成22年4月を目途に開校
・また、特殊教育諸学校の分教室としては県内初となる「出雲養護学校大田分教室」を平成17年4月に開設した。
番外
水と緑の森づくり事業がスタート
本年4月から水と緑の森づくり税を財源に、荒廃した森林の再生を図り、水を育む緑豊かな森を次世代に引き継ぐため、県民のアイデアと参加を基本にした水と緑の森づくり事業がスタート。
立地計画認定企業2年連続で過去最高を記録
立地計画認定企業数は、平成16年に21件とそれまで最高であった平成2年の19件を更新、本年はこれをさらに上回り、25件と過去最高を記録した。
漁協合併が進む
本年7月1日に21漁協が合併仮契約を締結、10月1日には漁協組合員へ合併参加への賛否を諮る臨時総会が開催され、最終的に20漁協で合併参加が議決された。今後、来年1月1日には国内最大規模の漁協「漁業協同組合JFしまね」の設立、4月1日には県漁連、信漁連との統合が予定されている。
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