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島根総合計画優先施策の選定について

背景

1.島根総合計画「基本構想編」の策定

大きな時代の転換期の中で「自立的に発展できる快適で活力のある島根」を基本

 目標とし、その目標を実現するための県政の基本指針として、平成16年(2004年)

 5月に『島根県総合計画-基本構想編-』を策定しました。
この計画においては、本県の現状と課題を整理し、その課題毎に県の行う全ての

 行政活動を「政策−施策−事業」に体系化しました。そして、それぞれを目的と手段

 の関係で整理し、その取り組みの方向性を示すこととしました。

 2.危機的な財政状況下での行財政改革の推進

 一方で、いわゆる「地財ショック」と言われる地方交付税の大幅な削減により、歳入

 ・歳出の約450億円にも上る構造的なギャップが生じ、このまま推移すれば、財政再

 建団体への転落が避けられない状況となっています。このような事態を回避するため、

 平成16年(2004年)10月には『中期財政改革基本方針』を策定し、歳入・歳出全般

 にわたる改革を進めることとしています。

 3.今後、求められる行財政運営

 今後は、右肩上がりの経済成長を前提とした「県民の要望に広く応え、提供するサー

 ビスの最大化を図る」という県政運営を継続していくことは困難であり、施策の優先度

 を明らかにしたうえで、その優先度に応じて行政資源(ヒト、モノ、カネ)を適切に配分し

 ていくことが必要です。

 特に、「総合計画に掲げる基本目標の達成」と「大幅な事業費の削減」の二つの大き

 な課題を解決するためには、これまでの発想を転換し、新たな仕組みづくりが求められ

 ます。
具体的には、これまで様々な課題の解決策を考えるにあたって、ともすれば「個々の

 事業や活動をどうするのか」という視点が中心となっていたものを、今後は「政策課題を

 解決する手段としての施策をどう進めていくのか」という視点を重視していく必要があり

 ます。言い換えれば、施策単位での「選択と集中」を徹底する必要があります。

施策の優先度判断の意義

 危機的な財政状況のもとでは、基本的に全ての分野での事務事業や活動の見直し・縮

 減が避けられないが、限られた行政資源を効果的に配分し、より効率的かつ効果的な行政

 活動を展開していくこととします。このため、総合計画に掲げる施策の内から優先度の高い

 施策を選定し、その施策に優先的に行政資源を配分することの出来る仕組みづくりを志向

 します。

 1.施策の優先度の判断

 (1)優先度判断の対象施策

 優先度判断の対象は、総合計画に掲げる『政策の柱』1から5に属する70本の施策

 としました。〔*『総合計画を推進するための行財政改革の実施』に係る施策は、行政活

 動を進めるための内部改革に係るものであるため、優先度判断の対象外としました。〕

 (2)優先度を判断するにあたっての基準これらの施策について、以下に掲げる同一の視

 点・基準で、各施策間の相対的な優先度を判断することとしました。

 1.県民ニーズや施策水準の現状からその施策を展開することの「必要性」

 2.市町村との役割分担、県民との協働の推進などの視点を踏まえ県がその施策を展

 開することの「妥当性」

 3.総合計画の「時代の動きと基本認識」を踏まえ、将来への布石として早急にその施

 策を展開すべきかどうかの「緊急性」

4.施策を実施した場合の効果や成果を予測する「有効性」

 5.本県の実情等から、他の施策よりも限られた行政資源を優先的に配分すべきかど

 うかの「優先性」

 <施策の優先度の判断基準>

 1)評価項目等

評価項目等は次のとおりです

評価項目

評価の視点

 考え方

1.必要性

1.県民ニーズはどう

 か

・県政県民満足度等調査結果から「重要度が

 高く満足度が低い施策」ほど県民ニーズが

 高く、「重要度が低く満足度が高い施策」ほ

 ど県民ニーズが低いと考え、県民ニーズが

 高い施策を高く評価する。

2.現状の水準を更に

 高める必要がある

 か

・各施策の「行政関係指標」と「満足度」から

 「行政関係指標が低く満足度が低い施策」

 ほど必要性が高く、「行政関係指標が高く満

足度が高い施策」ほど必要性が低いと考

え、必要性が高い施策を高く評価する。

2.妥当性

1.県として行うべき

 施策であるか

・県職員、市町村職員意識調査から、両者とも

 「県が主体的に取り組むべき」とした施策を

 高く評価する

2.社会全体にとって

 どの程度重要か、

税金使用に対して

県民の理解が得

られるか

・県政県民満足度等調査結果から「重要」、

 「税金使用に納得している」との回答の割合

 が高い施策ほど高く評価し、「重要でない」、

 「納得していない」との回答の割合が高い施

 策ほど低く評価する。

3.緊急性

1.中・長期的な視点

 から早急に実施す

 る必要性はあるか

 (将来への布石と

 して県が取り組む

 べき重要度合い)

・基本構想編における「時代の動きと基本認

識」を踏まえ、本県が持続的に発展し、活力

ある島根となるために特に取り組んでいかな

 ければならない施策を高く評価する。

2.早急に実施する必

 要はあるか(施策

 を先送りした場合

 の県民生活に与え

 る影響の度合い)

・この1〜2年で世論の関心が急速に高まるな

 ど県が対応すべき著しい社会状況の変化が

 あり、そうした状況の変化に県が対応しなけ

 れば県民生活に大きな影響を及ぼすものを

 早急に実施する必要のある施策として高く評

 価する。

4.有効性

1.施策効果の広がり

 はどうか(施策効

 果受益者の広がり

 度合い)

・施策の直接の受益者、他の政策に及ぼす二

 次効果、その施策の効果の持続性などが大

 きい施策を高く評価する。

2.早期に大きな施策

 効果が発現する可

 能性は高いか(必

 要とする行政資源

 源を投入した場合

 の平成19年度まで

 の成果指標値の上

 昇度合いの予測)

・県の関与が大きく、行政関係指標が低い施

 策を高く評価し、県の関与が小さく、行政関

 係指標が高い施策を低く評価する。

5.優先性

・「総合計画の目的達成」のために、全庁的視

点から特に優先すべき施策を高く評価する。

 2)評価の基礎資料

 1.県政県民満足度調査

 対象:県全域、層化二段無作為抽出法

 標本数1,000人

 回答率84.8%

 項目:「この施策を推進することが社会(島根県)にとってどの程度重要だと思い

ますか」

 「これまでの施策への取り組みに対し、現状にどの程度満足していますか」

 「この施策を税金で行うことにどの程度納得していますか」

2.県職員、市町村職員意識調査

対象:県本庁課長、59市町村

 回答率:県職員91.9%市町村93.2%

 項目:「今後、各施策における県の関与(市町村の役割)はどうあるべきと思いま

 すか」

 3.行政関係指標

 本県の各施策毎の行政水準を判断するため、各施策の行政関係指標を全国との

 比較が出来るよう偏差値で表現。

 2.総合計画における「優先施策」の選定

「優先施策」は、「総合計画における『優先施策』一覧」のとおりです。

 3.施策の優先度を踏まえた財政運営

 今後の財政運営は施策の優先度を反映して行うこととし、具体的な手法については、予算編

成の中で明らかにします。


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島根県政策企画局政策企画監室政策スタッフ
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