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前月へ 島根県感染症情報(月報) 2021年3月 次月へ
県内情報週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)[ ]は無症状病原体保有者を再掲
 結核が6件(松江圏域2件、出雲圏域2件、浜田圏域2件)、 日本紅斑熱が1件(益田圏域)、 ウイルス性肝炎が1件(松江市圏域)、 梅毒が1件(松江市圏域)、 侵襲性肺炎球菌感染症が1件(松江市圏域)、 水痘(入院例)、 が1件(浜田圏域)、 新型コロナウイルス感染症が2件(松江圏域1件、出雲圏域1件)、 報告されています。
*週報報告医療機関からの報告患者数(4週換算) : 1月 436件、 2月 827件、 3月 942件
2)インフルエンザおよび小児科定点報告( )内は月の定点当たり報告数(4週換算) [ ]は週当り定点当り報告数
〇インフルエンザ :(0.2)。 松江圏域のみからの報告で、総数はわずか6人でした。 他の圏域からの報告はゼロで、今シーズンはこのままシーズンオフになりそうです。
〇感染性胃腸炎 :(34.9)。 出雲圏域で報告が多く、特に3月前半に大きく流行しました。 1月後半から流行の兆しがみられ、2月に入って週を追うごとに増加、3月前半がピークで減少に転じたようです。 松江圏域や西部地区でも少し見られています。 出雲圏域はこれで減少すると予想されますが、他の圏域に関しては動向を注意して見守る必要があります。 胃腸炎ウイルスは、手指や体以外の消毒には塩素系が有効です。 手指や体は、石鹸などでこまめに丁寧に洗うことが大切です。
〇A群溶連菌咽頭炎 :(2.3)。 月によって増減が多少見られるものの、数か月間ほぼ一定数の患者が報告されています。
〇RSウイルス感染症 :(0.0)。 全県でゼロでした。 コロナ自粛の影響で例年とまるで異なった流行状況で、例年の盛夏・初秋からの流行がまったくみられずに推移しているのは全国的な傾向ですが、九州など西南日本各地から最近少しずつ患者発生しているとの報告が出始めました。 島根県の今後の動向には注意が必要です。
〇マイコプラズマ肺炎 :(0.0)。 3月はマイコプラズマ肺炎の登録はありませんでした。 肺炎に至るのは一部で、「カゼ」や気管支炎で治癒する場合が多い疾患です。 新型コロナとの鑑別において重要な疾患であることに変わりはありません。
発生推移グラフ グラフ凡例
感染性胃腸炎報告推移グラフ 水痘報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 急性出血性結膜炎および流行性角結膜炎の患者発生報告はありません。
4)性感染症報告
 性器クラミジア感染症が10件、性器ヘルペスウイルス感染症が3件および淋菌感染症が3件の患者発生報告があります。 尖圭コンジローマの患者発生報告はありません。
5)基幹病院報告
〇細菌性髄膜炎:2件。 〇無菌性髄膜炎:1件。 〇マイコプラズマ肺炎:0件。
〇クラミジア肺炎 :0件。 〇感染性胃腸炎(ロタ):0件。
〇メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症 :26件。地区別では西部15件(58%)、中部9件(35%)、東部2件(8%)、隠岐0件、 年代別では70歳以上が20件(77%)を占めています。
〇ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :0件。〇薬剤耐性緑膿菌感染症:0件。
2.病原体検出情報(2020年12月〜2021年3月の検出結果)
 感染性胃腸炎からアデノウイルス2型、6型およびノロウイルスG2が検出されています。 手足口病からコクサッキーウイルスA16型が検出されています。 ヘルパンギーナからコクサッキーウイルスA2型が検出されています。 咽頭炎・扁桃炎からアデノウイルス1型、2型および6型が検出されています。 熱性疾患からアデノウイルス2型が検出されています。 SFTSからはSFTSウイルスが検出されています。
2020年12月から2021年3月までの診断名別病原体検出数:島根県保健環境科学研究所(一部抜粋)
ウイルス名アデノコクサッキーAノロSFTSV新型コロナ合 計
126216G2
感染性胃腸炎 21  2  5
手足口病    1    1
ヘルパンギーナ   1     1
咽頭炎・扁桃炎481     13
熱性疾患 1       1
SFTS      1  1
COVID-19       112112
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