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常磐山カシ林

  • 所在地

浜田市金城町波佐(地図【マップonしまね(外部サイト)】

 

常磐山八幡宮

  • 交通案内

1.自動車

国道186号の金城町民俗資料館前の交差点から一般県道115号波佐芸北線匹見方面へ進み、周布川に架かる橋を渡り、すぐに左折後すぐに右折、さらに200mほど直進。(橋を渡ると案内標識がある。)

2.公共交通

JR浜田駅より波佐行き(石見交通波佐線)東谷下バス停(金城町民俗資料館の前)下車。あとは自動車経路に同じ。

 

  • 地域概要

 常磐山のカシ林は、金城町の南方、波佐川の左岸西麓の常磐山に鎮座する八幡宮の裏山である。八幡宮は宇治川の先陣争いで名を馳せた佐々木高綱が文治元年に建立したと伝えられ、その後尼子経久が再建立した。北隣にある禅宗の永昌寺(元臨済宗・永正寺=尼子経久開基)には経久公の墓(分骨)がある。八幡宮の神楽殿には大型の絵馬額が10数点あり見学者の目を引くものがある。カシ林の中の自然散策遊歩道は巡回でき、全長160m、うち116mは波佐川の川石が階段状に敷設してあり歩きやすい。

 

 八幡宮の左手から奥がカシ林の入口で、モウソウチクが少し生えている。カシ林に入ると幹周り3m、樹齢300年以上のウラジロガシ33株が森全体にあり、南斜面に面しては樹齢200〜300年生のヤブツバキ100株が紅の花をつける。また、右手には樹齢800年生、幹回り7.22mのアシオスギ1株が佇んでいる。さらに20m直進すると石畳の頂上部に達し、この辺りにはウラジロガシの巨木がやや固まってある。時計回りに石畳を下っていくと左手に幹周囲1.3mのヤマフジが眼を引く。

 

 さらに下ると的場の中央部に到着する。この的場は全長30mで、八幡宮の東北方向に的山(あずち)がある。的を射る場所にはアシオスギの巨木2株(樹齢800〜1000年、幹回り8.05mと6m)が樹立しており、東斜面にはヤダケが自生している。この的場は八幡宮の創建当初頃から利用されていたと思われる。アシオスギは他にも境内に2株あり、合計5株が島根県指定天然記念物になっている。的場にある1株は日本老樹銘木、島根県名樹130選にも選ばれている。
またシロダモ、ユズリハの低木、チャボガヤ、ハイイヌガヤなどの常緑針葉低木の混成樹林で西限植生として貴重である。また、山野草のチゴユリなども見られる。

 

 的場から西に伸びるバイパス道にはホオノキの幹潜りができる大木や、幹の根本に直径20cmのコブがあるヤブツバキが眼を引く。特に日当たりの良い八幡宮の真裏には異色なコナラの巨木も1株ある。
常磐山の周辺を訪れるなら「笠松峠の畳石路」がある。笠松峠の頂上まで全長1,900mの内1,200mが幅1.2mの畳石となっており全国第2位の距離を誇る。ハイキングコースに打ってつけである。

 

常磐山カシ林内を散策する登山者

 また八幡宮の南方には波佐一本松城跡があり、南北朝時代の「波佐谷の合戦」や戦国時代の戦の舞台であった。吉川元春夫人の御料所として波佐の地が統治されていた。城郭は他に類例のない複雑な郭となっている。その南側にはブナ林に囲まれた城山キャンプ場があり、西中国山地国定公園大佐山や雲月山、大潰山、鷹の巣山、笠松山など1,000mクラスの山々がキャンパーの眼を楽しませてくれる。

 

常磐山カシ林の案内図

 

(平成28年4月更新)


お問い合わせ先

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