環境省や島根県では、多年にわたり自然環境の保護・保全に尽力されている個人や団体に対して、その功績を称えるため、各種の表彰を行っています。

　このページでは令和３年度の自然保護関係の各種表彰の表彰式や伝達式についてご紹介します。

　各種功労者表彰は、各分野において県勢の発展に大きな貢献があった方を知事が表彰するものです。

　令和３年度は自然保護分野で１名、環境保全分野で１団体が受賞されました。

◆自然保護功労の受賞者

　佐佐木幸雄（奥出雲町）

　【功績の概要】

　環境省自然公園指導員、県自然保護レンジャー及び県自然解説員として、国定公園船通山に自生する希少種カタクリの保護活動や吾妻山の登山道環境整備、地域の子供たちに対する普及啓発活動、利用者に対しての自然解説や公園利用の指導など自然保護思想の普及啓発活動に尽力されました。

　ＮＰＯ法人アンダンテ２１

　【功績の概要】

　高津川や益田川で水環境の意識向上に取り組み、島根県希少野生動植物保護条例指定種ヒメバイカモ及びカワラハンミョウの保全のためモニタリング・調査研究及び観察会での普及啓発を行い、地域住民や学校、企業などと一斉清掃活動を展開し、環境保全意識の向上に尽力されました。

【参考】その他の分野でも多数の方が受賞されました。詳しくは秘書課のホームページをご覧ください。秘書課ホームページ

　環境省では、毎年７月２１日から８月２０日を「自然に親しむ運動」期間としており、自然に対する理解の促進や適正利用の普及を図り、自然を大切にする心を育むために、全国各地で自然に親しむための様々な行事が行われています。

　この運動に合わせ、自然公園指導員として長年にわたり活動され、特に顕著な功績のあった方に対して、環境省自然環境局長から表彰が行われました。島根県環境生活部長が令和３年８月３０日に伝達しました。

◆自然公園指導員局長表彰受賞者

　的射憲一郎（隠岐の島町）

【功績の概要】

環境省自然観察指導員として、国立公園隠岐地区都万園地を中心に、稀少な植物の生育状況や外来種被害の拡大等に関する情報提供のほか、県外からの修学旅行生などに対し、観察会を通じて希少植物や隠岐諸島の成り立ちを説明するなど自然環境保護思想の普及啓発に尽力されました。

　島根県では、環境月間（６月）記念行事の一環として、環境保全（自然環境の保全及び快適環境の形成）に関し、特に顕著な功績のあった個人及び団体にその功績をたたえ知事感謝状を贈呈しています。

　◆感謝状贈呈者

　稲田宗（松江市）

　【功績の概要】

　しまねレッドデータブック「絶滅危惧1類」に選定され、島根県希少野生動植物保護条例指定種オニバスの保護育成者として、長年にわたり保護増殖を行うとともに、詳細な記録保持と移植環境の試行錯誤により生息環境の保全に努め、オニバス保護増殖の環境改善に大きく貢献されました。

　環境省では、6月の環境月間行事の一環として、地域の環境保全に関し、特に顕著な功績があった者に対して、その功績をたたえるため、毎年度、環境大臣による表彰が行われています。

　本年は、全国で１１１件（３９名、７２団体）が選ばれ、うち島根県からは「ＮＰＯ法人緑と水の連絡会議」がその活動の功績を認められ、表彰されました。

　◆島根県内の受賞者

ＮＰＯ法人緑と水の連絡会議（大田市）

　【功績の概要】

国立公園三瓶山地区を中心に、地域と連携した西の原の草原環境保全活動や希少野生動植物の保全活動を実施し、地域の子供たちを対象に環境学習を行うほか、姫逃池における県天然記念物指定カキツバタ群落保全活動の一環として、外来種セイヨウスイレン駆除に貢献されました。

　環境省では、毎年４月１５日から５月１４日までの「みどりの月間」において、県や市町村等と協力して、「みどり」に関する各種行事等を全国的に実施しています。この期間中に、自然環境の保全に関して顕著な功績があった者（又は団体）に対し、その功績を讃えるため、自然環境功労者として環境大臣表彰を行っています。

　本年は、全国で２４件（個人１０名、団体14件）が選ばれ、島根県からは佐藤仁志さんがその活動の功績を認められ、「保全活動部門」で表彰されました。

　◆島根県内の受賞者

佐藤仁志（出雲市）

　【功績の概要】

日本野鳥の会島根県支部設立の中心メンバーとして尽力され、探鳥会や自然観察会の講師を務めるほか、審議会等の委員を務め、近年は県固有種であるイズモコバイモの保全のため守る会の設立に携わり、自然観察会を実施するほか多岐に渡る自然環境保護活動に尽力されました。

　環境省では、永年にわたり自然歩道の維持・管理等に顕著な功績のあった者を自然歩道関係功労者とし、自然環境局長表彰を行っています。
　令和３年度は12の個人及び団体が表彰されました。

　◆島根県の受賞者

　千倉沼を守る会（津和野町）

　【功績の概要】

　10万株以上のチョウジソウが見られるほかハンノキ林、モリアオガエルなど希少な湿地性の動植物が生息する県立自然公園地倉沼地区において、除草等美化活

　動、木道整備・修繕等に取り組み、毎年、自然観察会を開催するなど自然歩道の維持管理や普及啓発活動に尽力されました。