吉賀町（旧六日市町）にある民家の裏山の斜面に「カタクリ」が自生しています。

　カタクリの花というと「登山してやっとの思いでたどり着いた山頂付近で可愛らしく咲いている」というイメージですが、ここは、車で近くまで行き、気軽に楽しめるスポットです。かつては１０平方メートル程度しかなかったのですが、細めに草刈りを行われたことで徐々に広がり、今では桜の花の咲く入学式の頃に、１２００平方メートルもの広さで咲き誇るようになりました。この様に地元で保護されていることから島根県の「みんなで守る郷土の自然」にも選定されています。

　薄紫の可愛らしい花のカタクリは、発芽して花を付けるまでに７〜８年もの歳月がかかります。か弱そうな植物に見えますが、実は長年、寒さ暑さにじっと耐え、力を蓄えて可憐な花を咲かす、芯の強い苦労者（もの）なんですね。

　また、日が照ると太陽の光を少しでも多く浴びようと、精一杯花を広げて頑張っているように見えます。このけなげなカタクリに一日でも長く咲き続けてもらいたいと声援を与えたくなるのは私だけでしょうか。

　ここのカタクリの花は、３月下旬から４月初めにかけ楽しむことができます。散策道、防護柵、ベンチも整備されており、高齢の方やファミリー層にもお勧めです。是非一度、出掛けてみてはいかがですか。

　カタクリ開花情報（吉賀町のホームページへ）(外部サイト)

（りびえーる掲載日平成２１年３月２２日）

　カタクリの花と周辺地図