4.土壌管理技術
(3)水分管理
カキは生理的には乾燥に弱いとされているが,根域が拡大するにつれ,乾燥の被害が発生しにくくなる。しかしながら,水田転換園のような地下水位の高い場所や排水の悪い場所に栽植された樹は根域が浅く,狭いため,夏季の乾燥で果実肥大抑制などの被害が発生しやすい。
そのため,10日以上も晴天が続く場合にはスプリンクラーや多孔管等を利用して,適宜30mm程度のかん水を行う。かん水開始時期の判断にはテンシオメーターを利用するとより効率的である。テンシオメーターの設置は圃場中央部の地下30〜40cmの所に行い,pF値が2.3に達したらかん水を始めると良い。
また,雑草が繁茂していると,土壌水分の蒸散が促進されるうえに,樹体と雑草との間に水分競合が起こるため,水分不足になりがちになる。そのため,特に幼木時には,樹周りの草刈りを徹底し,土壌水分の保持に努める。敷わらやマルチ処理も土壌水分の保持に有効である。
また,成熟前の多雨で樹上軟化発生が促進されることがあるので,樹上軟化常習発生園では8月下旬にマルチ処理を行い,土壌中へ過度の浸水を防止する。
お問い合わせ先
農業技術センター
島根県農業技術センター 〒693-0035 島根県出雲市芦渡町2440 TEL:0853-22-6708 FAX:0853-21-8380 nougi@pref.shimane.lg.jp <携帯・スマートフォンのアドレスをご利用の方> 迷惑メール対策等でドメイン指定受信等を設定されている場合に、返信メールが正しく届かない場合があります。 以下のドメインを受信できるように設定をお願いします。 @pref.shimane.lg.jp