• 背景色 
  • 文字サイズ 

4.土壌管理技術

(1)土壌改良

 かきは直根で深根性であるといわれているが,養水分の吸収に関与する新根は発生しにくく,そのうえ発生量も少ない。これらのことが高品質多収生産を目指す上で大きな問題となっている。したがって,高品質多収生産のためには,吸収根の密度をいかにして高めるかがポイントとなる。そのためには栽植時の植え穴を十分に肥沃化するだけでなく,その後も計画的に樹周りの土壌改良を行い,吸収根が発生しやすく,養水分の吸収が効率的に行えるようにすることが重要である。その方法としてはタコツボ方式や溝状の深耕があるが,同時に排水処理の可能な後者の方法が適している。実際の方法はバックホーやトレンチャーを利用し,根元から1.5m離れた位置に幅50cm,深さ50〜60cmの溝を掘り,掘り上げた土壌1m3当たり100〜150kg程度の完熟堆肥を入れ,良く混ぜ合わせて埋め戻す。これらの作業は図3-22に示すように6年かけて行い,計画した部分の深耕を終えると,その後は樹勢などを考慮して再深耕の時期を決定する。また,排水の悪い場所では傾斜に沿って深耕を行い,その中に暗きょ排水として竹や排水管などを束にして置き,さらに川砂やもみがらなどを入れて,同様に埋め戻すと効果が高い。


カキの根群分布状況図3の21暗きょ排水の様子図の22計画的深耕方法



お問い合わせ先

農業技術センター

島根県農業技術センター
〒693-0035 島根県出雲市芦渡町2440
 TEL:0853-22-6708 FAX:0853-21-8380
 nougi@pref.shimane.lg.jp
  <携帯・スマートフォンのアドレスをご利用の方>
  迷惑メール対策等でドメイン指定受信等を設定されている場合に、返信メールが正しく届かない場合があります。
   以下のドメインを受信できるように設定をお願いします。
  @pref.shimane.lg.jp