- トップ
- >
- 農業技術センター
- >
- 技術情報
- >
- ハウスぶどう(デラウェア)栽培指針
- >
- 圃場における裂果対策
9.裂果対策
1)圃場における裂果対策
‘デラウェア’はブドウ品種の中では裂果しやすい方ではないが、条件によっては発生し、時には多発することがある。裂果の原因は幾つか上げられるが、最も大きな原因は過湿と過密着である。
過湿は土壌水分過剰も裂果の発生に影響するが、むしろ空中湿度が高いことの方が大きく、果粒への水分吸収が多くなり、裂果を引き起こす。対策としては果粒軟化期以降の潅水を控えるか控えめにすること、地面にマルチを敷き土壌水分の蒸発を抑えることなどが大切になる。また施設の面からは、排水を良好にすることが重要なので、水田転換園などの粘質土壌では開園時に暗渠を設置する。また開園後も暗渠を作るなど排水を工夫する。アーチ型ハウスの場合、谷間から雨水が侵入するので谷樋を設置する。
過密着による裂果は‘デラウェア’の特徴である。それは‘デラウェア’はジベレリン処理により無核化し房を密着気味に仕上げるからである。過密着を防ぐ方法としては摘粒も重要であるが労力がかかる。むしろジベレリン前期処理をやや早めに処理し、摘粒をあまり必要としない着粒密度に仕上げることが大切である。ここ最近市場では密着房が敬遠され、やや緩めの房が求められており、数年前から県でもやや緩めの房を作るように指導されている。よって実止まり確保のためにフルメットを加用したやや早めの処理が普及しており、過密着による裂果も今後少なくなっていくと思われる。
裂果が発生した場合は発生粒、発生房を速やかに除去することにより拡大を防止できる。
お問い合わせ先
農業技術センター
島根県農業技術センター 〒693-0035 島根県出雲市芦渡町2440 TEL:0853-22-6708 FAX:0853-21-8380 nougi@pref.shimane.lg.jp <携帯・スマートフォンのアドレスをご利用の方> 迷惑メール対策等でドメイン指定受信等を設定されている場合に、返信メールが正しく届かない場合があります。 以下のドメインを受信できるように設定をお願いします。 @pref.shimane.lg.jp