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10.温湿度管理

2)被覆後〜発芽期

 

 被覆後から加温開始までは、10日程度の期間をおき地温の上昇を図る。特に超早期加温栽培、早期加温栽培のような早い作型では、地温の上昇が遅いため地上部と地下部における生育の差が大きくなり、生育障害を起こしやすい。そのため、加温開始までの期間を長くする必要がある。
発芽期までは、高温に対する抵抗力が最も強い時期であるので、発芽を早めるためには太陽光線を最大限に利用したい。発芽期までの昼温は、30〜35℃までの高い温度で休眠が破られると言われているので、晴天日の昼温は33℃の高い温度を目標に換気を行う。しかし、曇雨天日は外気温が低い時期であり、昼温の上昇が望めないので、20℃以下にならないように保温に努める。
夜温は、表9-2に示すように、温度が高いほど発芽が早くなる。しかし、20℃以上の高温で管理すると発芽率の低下や揃いが悪くなる傾向がある他、花穂が退化する場合も見られる。特に、超早期加温栽培や早期加温栽培のような早い作型では、その傾向が強くなる。逆に、10℃以下の低温では発芽率が低下するとともに発芽が遅れる。そのため、この時期の夜温は15〜18℃で管理する。また、発芽の揃いが悪いようであれば、温度を下げて発芽の揃いを良くするよう努める。
発芽期までは、ハウス内を蒸し上げる状態にしなければ、発芽率や揃いを良くすることができない。そのため、この時期はハウス内湿度を出来るだけ高くする必要がある。ブドウの水上がりまでは、根の吸水力が弱く芽が乾燥しやすい状態にある。そのため、被覆直後30mm以上のかん水を行い土壌に水分を十分与え、ハウス内湿度を80%以上に保つようにする。晴天日が続くと結果母枝が乾燥し、発芽率が低下するので枝へ散水を行い乾燥を防止する。

 

tab10-2



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