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第5章入院中の精神障害者の地域生活への移行

精神保健福祉領域での課題の一つに、いわゆる社会的入院の問題があり、「入院医療中心から地域生活中心へ」という基本的な考え方に基づき、地域生活が可能な長期入院者の移行を円滑に進める必要があります。

  • 【課題】

     精神障害者の地域生活への移行を進めるためには、精神障害者が地域において安心かつ安定した社会生活を送ることができるよう、関係機関の連携を進めるとともに、退院後の住居の確保や日中活動の場の提供を図り、地域生活を支援する体制を整える必要があります。

  • 【目標数値設定の考え方】

     国の患者調査※1において退院可能とされた患者(退院先が自宅であって障害福祉サービスの提供を必要としない者や65歳以上の高齢者であって退院先が介護保険施設等である場合は除く。)のうち、障害福祉サービスの基盤整備を進めることにより地域においてグループホームやケアホーム等の住まいの場や日中活動の場を得て、地域生活への移行が可能となる者の数を目標数値とすることとしました。

     具体的には、退院可能とされた患者数に、県立病院が行った患者の追跡調査で把握した障害福祉サービスを受けることにより地域生活へ移行した患者の割合を、乗じた数を基に目標数値を設定しました。

 H14患者調査年齢別人数

●入院中の退院可能精神障害者の地域生活への移行の目標数値

平成23年度まで

の地域移行者数

平成23年度まで

の地域移行者数

圏域別地域移行者数

松江サービス提供支援圏域

32人

邑智サービス提供支援圏域

4人

安来サービス提供支援圏域

1人

浜田サービス提供支援圏域

21人

雲南サービス提供支援圏域

8人

益田サービス提供支援圏域

8人

出雲サービス提供支援圏域

32人

隠岐サービス提供支援圏域

3人

大田サービス提供支援圏域

8人

県計

127人

目標を達成するための取り組み

  •  保健所を中心に相談支援事業者や市町村、精神科病院、サービス提供事業者によるネットワークを構築し、地域の実態に応じた精神障害者地域生活移行支援事業を障害者保健福祉圏域ごとに進めます。
  •  県内における入院の状況を的確に把握するとともに個々の精神障害者が地域へ移行するために必要な個別支援計画を作成し、地域生活への移行を進めます。
  • 市町村やサービス事業者と連携し、退院後の住まいの場としてのグループホームや日常生活を支えるホームヘルプサービスなどのサービス基盤の整備を促進し、精神障害者の地域移行を支える体制づくりを行います。
  •  地域生活へ移行した障害者についても、日常生活の支援によるフォローアップを行い、地域生活の定着を進めます。

精神障害者地域生活移行支援事業のスキーム

 退院促進事業スキーム


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  • お問い合わせ先

    障がい福祉課