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腸管出血性大腸菌について

腸管出血性大腸菌(O157など)による食中毒に注意しましょう!

全国で腸管出血性大腸菌による食中毒が発生しています。

令和4年8月に、京都府内の食料品店が調理加工した加熱不十分な食肉加工品を食べた90代女性が、腸管出血性大腸菌O157に感染して亡くなる事件が発生しました。

また、平成29年8月には、群馬県内で販売された総菜を食べた3歳の幼児が、腸管出血性大腸菌O157に感染して亡くなる事件が発生しました。

◎腸管出血性大腸菌は75℃1分間以上の加熱で死滅します。よく加熱して食べるようにし、食中毒を予防しましょう。

◎下痢や腹痛などの症状がある場合は医療機関を受診しましょう。また、食中毒の原因になるため、調理をすることは控えましょう。

【参考情報】

厚生労働省ホームページ「腸管出血性大腸菌O157等による食中毒」(外部サイト)

島根県感染症情報センター(県内の感染症報告数、届出基準など)

腸管出血性大腸菌

腸管出血性大腸菌は主に牛など(反芻動物)の腸管内に生息することが知られています。

また、菌に汚染された食品の不十分な加熱や、菌に汚染された器具等による食品の2次汚染により、食中毒を引き起こすこともあります。

食中毒などでこの菌に感染すると、HUS(溶血性尿毒症症候群)と呼ばれる合併症が起こることがあり、この場合は死亡する事例もあります。

 

特徴

人から人への二次感染があります。

感染し「ベロ毒素」という毒素を産生すると症状が出ます。(感染しても「ベロ毒素」を産生しなければ症状は出ません。)

原因食品

汚染されやすいのは食肉類(牛肉、牛レバー刺し、ハンバーグ、牛角切りステーキ、牛タタキ、ローストビーフなど)ですが、それ以外にもあらゆる食品や水などが原因になる可能性があります。

症状

潜伏期間:3〜8日

激しい腹痛・血の混じった下痢・腎臓や脳に障害をきたすこともある。

予防法

帰宅時、調理前、食事前などには充分手を洗う。

肉や魚の汁が、野菜など生で食べるものに付かないようにする。

生ものは早めに調理する。

食肉等を調理する時は、中心部までは充分に加熱(75℃・1分以上)する。

低温でも生き続けるので、冷蔵庫を過信しない。

焼肉などをする場合には、生肉に触れる箸と食べる箸を使い分けるようにする。

水道水以外の水(飲用井戸水など)は煮沸するなど、消毒してから使うようにする。

 

※テンダライズ処理(針状の刃を刺し通し、原形を保ったまま硬い筋や繊維を短く切断する処理)やタンブリング処理(調味液を機械的に浸透する処理)を行った食肉については、調理段階で中心部までの十分な加熱が必要です。

※挽肉を使用した製品や結着肉についても、食肉内部に微生物汚染のおそれがあることから、同様に中心部までの十分な加熱が必要です。

近年の発生状況

【令和4年8月】京都府内の食料品店が調理加工した加熱不十分な食肉加工品(ローストビーフ、レアステーキ)を原因とする腸管出血性大腸菌O157食中毒事件が発生し、死者も発生しました。

【平成30年5月】埼玉県、東京都、茨城県及び福島県において、同一の生産業者から出荷されたサンチュを原因とする腸管出血性大腸菌O157食中毒事件が発生しました。

【平成29年8月】埼玉県及び群馬県の同じ系列の総菜店において腸管出血性大腸菌O157食中毒事件が発生し、死者も発生しました。

【平成28年11月】関東地方を中心に、静岡県内の会社が製造した冷凍メンチカツを原因とする腸管出血性大腸菌O157食中毒事件が発生しました。

【平成28年8月】千葉県及び東京都の老人ホームにおいて、「きゅうりのゆかり和え」を原因とする腸管出血性大腸菌O157食中毒事件が発生し、死者も発生しました。

【平成27年8月】島根県内の高校寮内において腸管出血性大腸菌O157食中毒事件が発生し、O157による集団食中毒としては県内初の発生となりました。

【平成26年7月】静岡県において、「冷やしキュウリ」(キュウリの浅漬)による腸管出血性大腸菌O157食中毒事件が発生し、患者数が数百人という大規模な食中毒となりました。

【平成24年8月】北海道、東北、関東地方において、白菜等の浅漬による腸管出血性大腸菌O157食中毒事件が発生し、死者も発生しました。

【平成23年5月】富山県、福井県において、食肉の生食が原因食品として疑われる腸管出血性大腸菌O111食中毒事件が発生し、死者も発生しました。

【平成21年9月】山口県、奈良県及び京都府等の飲食店において、「和牛入りサイコロステーキ」が原因食品として疑われる腸管出血性大腸菌O157食中毒事件が発生しました。


お問い合わせ先

薬事衛生課

島根県健康福祉部薬事衛生課
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